トロント・ブルージェイズはトレードデッドライン当日、クリーブランド・ガーディアンズから元サイ・ヤング賞投手のシェーン・ビーバーを獲得するという大胆な補強をしてみせた。
確かにビーバーはブルージェイズの先発投手1番手にもなり得る実力の持ち主ではある。ただ、トミー・ジョン手術からのリハビリ中であるため、リスクの大きなトレードとも言える。しかし、ブルージェイズのゼネラルマネージャー、ロス・アトキンス氏はビーバーのコンディションとチームへの適性に自信を持っている。
「(ビーバーは)自分たちにフィットする選手です」とアトキンスは語った。
「チームにはシェーンをよく知るスタッフがいますし、ゲーム中のすべての選手を理解するために多くの調査を行っていますが、彼についても少し深いインサイトを得ていました」
「チームメイトとしても、また性格や意欲、競争心の面でも、そしてリハビリの進捗状況を踏まえても、本当に良い補強となりました。すでに堅固な5人のローテーションはありますが、彼は非常にいい形でフィットするでしょう。優れた野球チームには選手層の厚さと選択肢が必要です。今回はそれを補強したのです」
ビーバーはすでに4度のリハビリ登板を行なっており、アトキンス氏は現地8月1日にトロントで今後の対応について話し合う予定としている。アトキンス氏はビーバーが正しい方向に進んでいると確信しており、間もなくメジャーリーグに復帰するだろうと語っている。
「彼は非常に優れたパフォーマンスを発揮し、大舞台でも活躍した選手で、リーグ最高の投手だった時期もあったことは明らかです。それが重要でした」とアトキンス氏は言った。
「私たちは1試合ずつ取り組んでいきます。彼はリハビリ登板を1試合終えたところですが、今後数日のうちにまた投げる予定です」
アトキンス氏は、ビーバーが今シーズン中にサイ・ヤング賞投手の頃のパフォーマンスを取り戻せるかどうかは不明だが、ブルージェイズにとって重要な投手となることは確信している。
ビーバーの今季の年俸は1000万ドル(1ドル150円換算で約15億円、以下同)で、来季には1600万ドル(約24億円)のプレイヤー・オプションが残っている。アトキンス氏はビーバーがブルージェイズと再契約し、この先も先発ローテーションの長期的な解決策となることを期待している。
原文:Blue Jays GM explains decision to acquire injured Shane Bieber
翻訳・編集:石山修二(スポーティングニュース日本版編集部)
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