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メイソン・ミラー獲得のためにレオ・デ・ブリースを放出したパドレスの決断は吉と出るか凶と出るか

Billy Heyen

石山修二 Shuji Ishiyama

メイソン・ミラー獲得のためにレオ・デ・ブリースを放出したパドレスの決断は吉と出るか凶と出るか image

デッドライン当日の木曜日、サンディエゴ・パドレスがメイソン・ミラーを獲得するために手放した代償は、リリーフ投手をトレードで獲得するためとして過去最高と言っていいほどのものだ。

これはアスレティックスにとって後世まで残る大収穫となる可能性、パドレスにとっては大失策となる可能性を秘めている。

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言っておくが、ミラー自身の実力とは無関係だ。彼は104マイル(約167キロ)の速球を投げる素晴らしいクローザーで、2030年までフリーエージェントにならないのも大きなプラスだ。

ただそこにはいくつかの危険もはらんでいる。

故障の可能性という点で見れば、投手は野手よりもリスクが高い。そしてリリーフ投手は登板機会の不確実性や連投の可能性などから、先発投手よりもリスクが高いと考えられる。

ミラーは、クローザーとしては安全な選手かもしれない。しかし依然としてリリーフ投手であることに変わりはなく、またその持ち前の速球から深刻な腕の怪我は「もし」ではなく「いつ」の問題だと考えている人も多い。

加えて今回、パドレスはミラーを獲得するために、パドレスは全米3位のプロスペクトで、マイナーリーグで最も才能のある選手と評されるレオ・デ・ブリースを放出した。

サンディエゴはデ・ブリースと共に有望な若手投手も放出しているが、このトレードはこの先『ミラー対デ・ブリース』の比較で評価されることだろう。

(どんなに優れたリリーフ投手でも関係ない。リリーフ投手を中心としたトレードで野球界トップ 5 にランクインするプロスペクトを手放すようなことは絶対にあり得ない。)

デ・フリースはまだ18歳と若く、彼の可能性はまさにこれから開花する。

ドミニカ共和国出身のスイッチヒッターのショートは今シーズン、A+のフォートウェインで打率 .245、二塁打19本、三塁打4本、本塁打8本、盗塁8個の成績を残している。彼は、ミッドウェストリーグの他の選手たちの平均よりも4.3歳も若い。実際、デ・ブリースの年齢でA+リーグでプレーしている選手はほとんどいない。昨シーズンは17歳でAリーグでほとんどの試合に出場していたが、これもまたあまり例のないことだ。

ミラーは素晴らしい選手だ。サンディエゴでこの先5年間活躍する可能性がある。

それでも、クローザーが生み出す価値は怪我がなかったとしても、ショートのスター選手が生み出す価値には及ばない。

このリスクを冒した以上、パドレスとしてはミラーが最後の試合を締めくくってワールドシリーズ制覇を果たすか、デ・ブリースが大活躍しないことを願うばかりだ。

この取引は数年後、パドレスにとってはるかに悪い結末となる可能性を秘めている。

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原文:Padres may have made generational mistake by trading Leo De Vries for Mason Miller
翻訳・編集:石山修二(スポーティングニュース日本版編集部)

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Billy Heyen

Billy Heyen is a freelance writer with The Sporting News. He is a 2019 graduate of Syracuse University who has written about many sports and fantasy sports for The Sporting News. Sports reporting work has also appeared in a number of newspapers, including the Sandusky Register and Rochester Democrat & Chronicle

石山修二 Shuji Ishiyama

スポーティングニュース日本版アシスタントエディター。生まれも育ちも東京。幼い頃、王貞治に魅せられたのがスポーツに興味を持ったきっかけ。大学在学時に交換留学でアメリカ生活を経験し、すっかりフットボールファンに。大学卒業後、アメリカンフットボール専門誌で企画立案・取材・執筆・撮影・編集・広告営業まで多方面に携わり、最終的には副編集長を務めた。98年長野五輪でボランティア参加。以降は、PR会社勤務・フリーランスとして外資系企業を中心に企業や団体のPR活動をサポートする一方で、現職を含めたライティングも継続中。学生時代の運動経験は弓道。現在は趣味のランニングで1シーズンに数度フルマラソンに出場し、サブ4達成。