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ラファエル・デバースがジャイアンツでは一塁へのコンバートも受け入れる姿勢を表明

David Suggs

石山修二 Shuji Ishiyama

ラファエル・デバースがジャイアンツでは一塁へのコンバートも受け入れる姿勢を表明 image

ラファエル・デバースは自身のキャリアの次のステップを迎えるにあたり、ちょっとした心境の変化を見せているようだ。

突然のトレードで新しくサンフランシスコ・ジャイアンツに加入したパワーヒッターは、レッドソックスのフロント陣によるポジション変更を拒否したことが大きな話題となった。すると現地15日(日)、チームは3度のオールスター選出経験のあるデバースを4人の若手選手と交換でサンフランシスコにトレード放出した。デバースが9シーズンを過ごしてきたチームを去るきっかけとなったのは、このポジション変更をめぐる両者の対立だったと考えられている。

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デバースは火曜日にジャイアンツの入団記者会見を行うと、メディアから様々な質問を受ける中で、彼は新たなチームに貢献するため、これまでプレーしたことがないポジションでもプレーするつもりだと明かした。

デバースはジャイアンツでどのポジションに入る?

ジャイアンツのボブ・メルビン監督が火曜日のデバースの入団記者会見で記者団に明かした通り、デバースは一塁手と指名打者の両ポジションでプレーする予定だ。

レッドソックスで長年三塁手を務めてきたデバースは、今オフのアレックス・ブレグマンの加入、そして開幕後のトリストン・カサスの今季絶望となる怪我が重なったことで、チームのフロント陣から一塁手へのコンバートを要請されたことに対し、不満を表明した。米ケーブル局『ESPN』のジェフ・パッサン氏は、それによって両者の間に生じた緊張関係が突然のトレードを招いたと報じている。

デバースが根っからの三塁手だったことは間違いない。ただ、18『Outs Above Average(※1)』を記録した2019年シーズンを除けば、その守備力は平均以下と評価されている。2017年のデビュー以来、『Fielding Run(※2)』は-61で、その期間中の野手全体で3番目に悪い成績となっている。

これに対し、ジャイアンツのマット・チャップマンはプラチナ・グローブを2度受賞した選手であり、その守備力はジャイアンツのレジェンド、ブルックス・ロビンソンにも比べられる選手である。デバースが三塁の守備でチャップマンの座を奪うことはないだろう。ただ、たとえ一時的なものであっても、一塁へのコンバートを受け入れることは、レッドソックス時代の対応とはまったく対照的なものだ。

デバースは、故障したカサスに代わって一塁に入るよう求められたことを拒否し、ボストンの野球部門責任者であるクレイグ・ブレスロウ氏に「自分の仕事をする」よう厳しく非難し、一塁手を務める別の選手を獲得することを要求していた。

「自分は野球選手だが、自分がすべてのポジションをプレイすると期待するのは間違っている」と、デバースはその騒動の最中に『 ESPN』の取材で語っていた。

「スプリングトレーニングで話した時には、基本的にグローブを片付けるよう指示された。だから、DH 以外のポジションはプレイするつもりはなかった。今、彼らが自分に別のポジションをプレーするよう求めるのは適切な判断ではないと思っている」

だが、ジャイアンツの入団会見に臨んだデバースは、人が変わったようにポジション変更に前向きな姿勢を示した。

「指揮を取るのは彼らだ」とデバースは通訳を通じて語った。

「自分は彼らがプレーさせたいと考えるところでプレーするよ」

注目された現地17日(火)、オラクル・パークで行われたガーディアンズ戦にデバースは3番指名打者で先発出場し、5打数2安打1打点をマークしたが、チームは2-3で敗れた。

※1:平均的な選手と比較して、どれだけ多くのアウトを奪ったかを数値化した選手の守備力を評価する指標
※2:野手が守備でどれだけの失点を防いだかを数値化した指標

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原文:What position does Rafael Devers play? Giants star backtracks on first base comments after Red Sox exit
翻訳・編集:石山修二(スポーティングニュース日本版編集部)


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David Suggs

David Suggs is a content producer at The Sporting News. A long-suffering Everton, Wizards and Commanders fan, he has learned to get used to losing over the years. In his free time, he enjoys skateboarding (poorly), listening to the likes of Stevie Wonder, Marvin Gaye and D’Angelo, and penning short journal entries.

石山修二 Shuji Ishiyama

スポーティングニュース日本版アシスタントエディター。生まれも育ちも東京。幼い頃、王貞治に魅せられたのがスポーツに興味を持ったきっかけ。大学在学時に交換留学でアメリカ生活を経験し、すっかりフットボールファンに。大学卒業後、アメリカンフットボール専門誌で企画立案・取材・執筆・撮影・編集・広告営業まで多方面に携わり、最終的には副編集長を務めた。98年長野五輪でボランティア参加。以降は、PR会社勤務・フリーランスとして外資系企業を中心に企業や団体のPR活動をサポートする一方で、現職を含めたライティングも継続中。学生時代の運動経験は弓道。現在は趣味のランニングで1シーズンに数度フルマラソンに出場し、サブ4達成。