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大谷翔平の『二刀流』復活が近づく中でドジャースが抱えるジレンマ

Billy Heyen

石山修二 Shuji Ishiyama

大谷翔平の『二刀流』復活が近づく中でドジャースが抱えるジレンマ image

『二刀流』復活の日が近づいている。

ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平は現地10日(火)のパドレスとの試合前、5月31日(土)以来の3度目となる打撃練習に登板し、3イニング44球を投げた。『The Athletic』 のファビアン・アルダヤ氏によれば、その投球内容は非常によく、デイブ・ロバーツ監督もオールスターブレーク前に大谷が投手として復帰する可能性を否定しなかったと言う。

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大谷のコンディション、投球内容はもちろん注目されるが、もう一つ残された問題がある。メジャー復帰に向けて、大谷がマイナーリーグでのリハビリ登板をするのかどうかと言う事だ。

通常の投手であれば、問題にもならないことだ。メジャーリーグのスポットライトから離れ、マイナーリーグの打者たちと対戦して、最終調整を行うのは通常の流れであり、彼らの仕事だからだ。

しかし、大谷はドジャースのラインアップで一番指名打者として毎日プレーしている、世界最高の打者とも言える選手である。その選手をラインアップから外し、マイナーリーグで登板させるかどうかは頭を悩ませるところだ。

理論上、ドジャースは大谷をマイナーリーグに送り、メジャーリーグでの試合がない日にリハビリ登板させることはできる。ただし、その場合でも両者を行き来するための移動距離を考慮する必要がある。

マイナーリーグでの登板の代わりに、打撃練習より真剣な形での試合形式のシミュレーションを何度か行うこともできるだろう。ただ、それで本当に充分かどうかは疑問が残る。

その判断基準には感覚的な部分も多分に含まれる。もし大谷が準備ができていると感じ、ピッチングコーチのマーク・プライアーも大丈夫だと判断すれば、リハビリ登板は不要かもしれない。しかし、トミー・ジョン手術の後ほぼ2年間メジャーリーグのマウンドから遠ざかった選手の復帰パターンとしては前例のないことだ。

大谷の存在そのものがメジャーリーグで前例のないことであることを考えれば、ドジャースにとってはその選択が必要なのかもしれない。

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原文:Shohei Ohtani's Dodgers pitching return features one big unanswered question
翻訳・編集:石山修二(スポーティングニュース日本版編集部)


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Billy Heyen

Billy Heyen is a freelance writer with The Sporting News. He is a 2019 graduate of Syracuse University who has written about many sports and fantasy sports for The Sporting News. Sports reporting work has also appeared in a number of newspapers, including the Sandusky Register and Rochester Democrat & Chronicle

石山修二 Shuji Ishiyama

スポーティングニュース日本版アシスタントエディター。生まれも育ちも東京。幼い頃、王貞治に魅せられたのがスポーツに興味を持ったきっかけ。大学在学時に交換留学でアメリカ生活を経験し、すっかりフットボールファンに。大学卒業後、アメリカンフットボール専門誌で企画立案・取材・執筆・撮影・編集・広告営業まで多方面に携わり、最終的には副編集長を務めた。98年長野五輪でボランティア参加。以降は、PR会社勤務・フリーランスとして外資系企業を中心に企業や団体のPR活動をサポートする一方で、現職を含めたライティングも継続中。学生時代の運動経験は弓道。現在は趣味のランニングで1シーズンに数度フルマラソンに出場し、サブ4達成。