4年前の2021年、ニック・マルティネスは日本のプロ野球でプレイしていた。テキサス・レンジャーズでスタートしたMLBでのキャリアは軌道から外れ、マルティネスは自分自身を再発見するために日本へ向かった。
現地27日(金)の夜、マルティネスは単にメジャーリーグ復帰を果たした投手ではなく、その名をMLBの歴史に刻む投手として大記録に挑んでいた。
シンシナティ・レッズのホーム、グレート・アメリカン・ボールパークのマウンドに上がったマルティネスは、8回までノーヒットノーランを続けていた。
しかし9回表、先頭打者をフォアボールで歩かせると、エリアス・ディアスにレフトへの二塁打を打たれ、レッズ史上18度目となるノーヒットノーランの夢は潰えた。
そのリストには、2度達成したジョニー・ヴァンダー・ミーアとホーマー・ベイリーをはじめ、トム・シーバー、バンパス・ジョーンズ、ヌードルズ・ハーンといった名前が並ぶ。残念ながら、マルティネスはそのリストに名を連ねることはできなかった。
キャリアタイとなる112球を投げ、フォアボール二つしか与えない完璧な内容だった。残念ながら大記録達成とはならなかったが、これ以上の展開を想像するのは難しかっただろう。彼はスタンディングオベーションを受けて9回にマウンドを降りた。
サンディエゴ・パドレスのラインアップは強力だ。この日も強烈な打球を何度となく放ったが、ディアスが二塁打を放つまで、その打球はことごとく誰かのグローブに収まっていた。
マルティネスは2022年にパドレスでMLB復帰を果たして以来、好投を見せてきた。しかし過去3シーズン(2022、2023年はサンディエゴ、2024年はシンシナティ)はリリーフで起用され、先発することは少なかった。
現在の好調ぶりを見れば、レッズがマルティネスをローテーションから外すことは難しいだろう。そして、その信頼感とマルティネスの自信が金曜の夜、もう少しで素晴らしい結果として身を結ぶところだった。
ノーヒットノーランとならなかったことは残念が、そのキャリアを振り返った時、この試合はメジャーリーグ復帰のストーリーのハイライトとなるような1日だったことに気づくだろう。
原文:Reds' Nick Martinez just short of MLB history in no-hit bid
翻訳・編集:石山修二(スポーティングニュース日本版編集部)
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