シェシュコの移籍はどうなるのか? ユナイテッドとニューカッスルが獲得に向け入札

Kyle Bonn

小鷹理人 Masato Odaka

シェシュコの移籍はどうなるのか? ユナイテッドとニューカッスルが獲得に向け入札 image

Getty Images

プレミアリーグの多くのトップクラブが、2025年夏の移籍市場でファーストチョイスのストライカーを補強しようと動いている。

アーセナルが移籍期間でヴィクトル・ギェケレシュを獲得し、リヴァプールがその直後にウーゴ・エキティケを確保した後も、噂は絶えることなく流れ続けている。

次に注目されているのは、RBライプツィヒ所属の22歳、ベンヤミン・シェシュコだ。彼は傑出したシーズンを過ごし、多くの人が「天井知らず」と評する可能性に成長した。ブンデスリーガで13ゴールを挙げ、国内カップ戦と欧州カップ戦を合わせてさらに8ゴールを記録している。

アーセナルが別の方向へ動いたことで、シェシュコはプレミアリーグのライバルであるニューカッスルとマンチェスター・ユナイテッドに狙いを定めているようだ。彼の最終的な移籍先はまだ不透明な状況にある。

スポーティング・ニュースは、2025-2026シーズン開幕前に両イングランドクラブが若きストライカー獲得を巡って争う中、シェシュコがどこにサインするのか、その最新情報を詳述する。

ベンヤミン・シェシュコ移籍ニュース、最新動向

8月5日のイングランド国内の複数の報道によると、マンチェスター・ユナイテッドとニューカッスルの両クラブが、ベンヤミン・シェシュコに対して入札を行った。

報道では、両クラブは選手個人とも条件面で合意に達しているとされており、あとはRBライプツィヒがどちらか一方の入札を受け入れるか、あるいは両方を受け入れて選手に将来を決めさせるか、という状況になっている。

GiveMeSportのベン・ジェイコブス氏によると、マン・ユナイテッドの入札額は7,500万ユーロに加えて最大1,000万ユーロの追加ボーナスであり、一方ニューカッスルの入札額は固定額の部分で500万ユーロ上回っている。このことがニューカッスルに優位性をもたらす可能性があるが、その差は埋められないほど大きくはないようだ。

シェシュコはニューカッスルと契約するのか?

ニューカッスルは、RBライプツィヒから早急に回答を得たいと考えているようだ。彼らは、放出しようとしているスター選手、アレクサンダー・イサクへの対応を始める前に、ストライカーを確保しようと動いている。

複数の報道によると、イサクは移籍を求めており、リバプールが強く関心を寄せているという。この取引が成立すれば、ニューカッスルは多額の移籍金を得られる可能性があるが、彼らは後任を確保してからでないと放出するつもりはない。マグパイズ(ニューカッスルの愛称)は、現在のメンバーを見ると、イサクの後に選択肢がほとんどなく、ストライカーのポジションが手薄な状態だ。

8月上旬にかけて、イングランドのタブロイド紙は、ニューカッスルがRBライプツィヒに対し、この取引を迅速に進めたいと報じた。talkSPORTによると、ニューカッスルは8月4日、交渉をまとめるために48時間の期限を設けたという。しかし、ユナイテッドの提示額がニューカッスルの提示額と非常に近いと報じられたことで、マグパイズは交渉を急ぐ上での優位性を大きく失っている。

シェシュコはユナイテッドと契約するのか?

ユナイテッドが突如としてベンヤミン・シェシュコ争奪戦に加わったことで、事態はニューカッスルにとって著しく複雑になっている。レッド・デビルズ(ユナイテッドの愛称)は、夏の移籍市場の早い段階でマテウス・クーニャとブライアン・エンベウモを獲得した後も、攻撃陣の強化を続けることを目指している。

しかし、クラブがシェシュコに関心を示したのは、ここ数週間の話ではない。The Athleticのデビッド・オーンスタイン氏によると、ユナイテッドは、彼が16歳でNKドムジャレに所属していた2019年まで遡って、シェシュコを追いかけていたという。

昨シーズンのラスムス・ホイルンドの不調を考えると、ユナイテッドにとってストライカーの明確な必要性があり、シェシュコはオールド・トラッフォードに非常に適しているように思える。今シーズンは欧州の大会に出場できず、プロジェクトを再構築しているクラブに選手を納得させるのは困難だったはずだ。しかし、報道によれば、シェシュコはすでにクラブと個人合意に達しているため、そのハードルはクリアされた可能性がある。

ニューカッスルが、早急に取引をまとめる必要があるため他の選択肢に移るなら、ユナイテッドは今回の移籍を成立させる上で優位に立つ可能性がある。ユナイテッドは、シェシュコがオールド・トラッフォードへの移籍を望んでいるとさえ考えているが、The Independentのミゲル・デラニー氏は、レッド・デビルズが争奪戦に巻き込まれることはないと警告しており、彼らの最新の入札額が彼らが提示できる上限かもしれないことを示唆している。

アーセナルはシェシュコではなく、ギェケレシュを獲得

移籍市場の序盤、アーセナルは同時に2人のストライカーを追いかけていた。彼らは、両方ではなくおそらくどちらか一方しか獲得できないことを知っていた。

ガナーズ(アーセナルの愛称)は、シェシュコとヴィクトル・ギェケレシュの両選手との取引成立に近づいていたようだが、最終的には、スポルティングCPから後者を約6,500万ユーロの移籍金で獲得することを選んだ。

シェシュコではなくギェケレシュを選んだことは、アーセナルの現在のニーズにとって理にかなっていた。ガナーズは国内外でタイトルを争うクラブと見なされており、キャリアの絶頂期にある27歳の点取り屋を動かすことは、勝利を求める彼らの姿勢と論理的に一致する。

しかし、これにはリスクも伴う。ギェケレシュには欠点があり、年齢を考えると、シェシュコが持っている潜在的な伸びしろははるかに少ない。アーセナルが失ったものは、マン・ユナイテッドやニューカッスルの利益になるかもしれない。

原文:Benjamin Sesko transfer news: Latest rumours, updates on Man United, Newcastle bids for RB Leipzig striker
翻訳:小鷹理人(スポーティングニュース日本版)

✍️この記事はいかがでしたか? 読後のご意見・ご感想をぜひお聞かせください

関連記事

Kyle Bonn

Kyle Bonn is a Syracuse University broadcast journalism graduate with over a decade of experience covering soccer globally. Kyle specializes in soccer tactics and betting, with a degree in data analytics. Kyle also does TV broadcasts for Wake Forest soccer, and has had previous stops with NBC Soccer and IMG College. When not covering the game, he has long enjoyed loyalty to the New York Giants, Yankees, and Fulham. Kyle enjoys playing racquetball and video games when not watching or covering sports.

小鷹理人 Masato Odaka

スポーティングニュース日本版アシスタントエディター。埼玉県出身。南アフリカW杯を機にサッカーに魅了され、欧州サッカーを中心に幅広く観戦。大学・大学院でスポーツマネジメントを専攻し、理論と実践の両面からスポーツを追求。フットサル部では全国大会出場経験あり。趣味はスポーツ観戦でサッカー、格闘技、MLBなど幅広く観戦。NBAは現在勉強中。