バルセロナからモナコに期限付き移籍中のアンス・ファティが、10月5日に行われたリーグ・アン第7節のニース戦(2-2)で歴史に名を刻んだ。
モナコは前半に2失点するも、ファティが2本のPKを冷静に決めて同点に追いつく立役者に。試合後には「プレイヤー・オブ・ザ・マッチ」にも選出された。
この試合での2得点により、22歳のファティはリーグ・アンの“デビューから5得点するまでの最速記録”を樹立。わずか126分間の出場でこの大台に到達した。これまでの最速記録は、2007-08シーズンにヨアン・オーデルが記録した137分、そして2013-14シーズンに元モナコFWエマニュエル・リビエールがマークした174分だった。
この快挙は、かつて“リオネル・メッシの後継者”とまで称されたファティにとって、キャリア再生の象徴的な出来事となったに違いない。ラ・マシア出身の彼は、2019年に膝の半月板を負傷して以降、度重なる故障や2023年のブライトンでの不発なレンタル期間に苦しんできた。
そんなファティは、今夏7月にモナコへ1年間のレンタル移籍で加入(買い取りオプション付き)。ここまで好調を維持しており、ストラスブールのFWホアキン・パニチェッリと並び、リーグ・アン得点ランキング(10月7日時点)のトップに立っている。
モナコでのデビュー戦(第5節メッス戦)となった試合後、ファティは「自信を取り戻せたことが大きい」と語り、過去の苦難を乗り越えた今の充実ぶりを強調した。
ファティが語った"復活の実感"
自身の2得点などでデビュー戦を5-2の勝利で飾ったアンス・ファティは、試合後に『GOAL』の取材に応じ、次のように振り返っている。
「もちろん。ゴールを決めてチームに貢献できれば、誰だって自信が湧いてくるものだよ。2得点できたことで、チームとしても主導権を握ることができた。ストライカーとして、自信を持ってプレーできるのは本当に嬉しいことだね」
さらに、「監督は『このチャンスを最大限に生かせ』と励ましてくれた。どんな試合も簡単ではないし、負けた後の試合は特に重要であることを僕たちは分かっている。だからこそ、今日勝利を掴み取れたことは大きかった」と続けている。
今季モナコでの公式戦5試合で6ゴールを記録しているファティは、10月18日に行われるリーグ・アン第8節・アンジェ戦でさらなる得点を狙う。
原文:Barcelona loanee breaks historic Ligue 1 record
翻訳:小山亮(スポーティングニュース日本版)
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