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ライトの守備に戻ったアーロン・ジャッジが送球力への不安に対して自らコメント

石山修二 Shuji Ishiyama

Matt Sullivan

ライトの守備に戻ったアーロン・ジャッジが送球力への不安に対して自らコメント image

一ヶ月以上のブランクを経て、ニューヨーク・ヤンキースのアーロン・ジャッジはようやく外野の守備に復帰した。肘の故障に悩まされていたジャッジは復帰以降は指名打者としてのみ出場していた。

しかしトロント・ブルージェイズとのシリーズで、ジャッジは復帰後初めて外野に復帰した。これは大きな前進であり、地区首位のブルージェイズとの重要なシリーズを控えたチームにとって自信の源となった。

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だが、あるプレイでこれまでのように本塁へ送球しなかったことから、ジャッジのコンディションに懸念が生じた。試合後、『NY Daily News』のゲイリー・フィリップス氏は、ライトの守備位置からの送球についてジャッジが語ったコメントをX(旧Twitter)上に共有した。

1回表のブルージェイズの2点タイムリーについて、ジャッジはホームへ送球するチャンスがあったにもかかわらず、ホームでダルトン・バーショを刺そうと送球しなかった。

これについて尋ねられると「投げ返しただけだ」とジャッジは言った。

「カットオフの選手に投げたんだ。2点タイムリーだった。何が言いたいんだ?」

ジャッジはその後、本塁への投球はできたかと問われると、「投げられないなら外野の守備についていない」と答えた。

だが、実際にはチャンスがあったにもかかわらず、ジャッジはそうしなかった。「できる」と言いながらなぜ投げなかったのかと詰め寄られた後のジャッジのコメントは懸念を抱かせるものだった。

「最初に考えたのは、ジャズ(チザムJr.)か他の選手に投げて、彼らに任せることだった」とジャッジは語った。

「そう考えていたが、自分のところに飛んでくるまでにボールの勢いはなくなっていた。それで『できるだけ早く投げて、あとのことはそれからだ』と考えを変えた』

ジャッジのこのコメントは、彼の外野での思考プロセスを明らかにしている。彼は即座にホームへの返球を諦め、カットオフマンを探していた。もし彼が万全の状態であれば、どこへ投げるかなど考えることもしなかったはずだ。

彼の最初の判断がカットオフマンを探すことだったという事実が、彼の送球能力が完全には戻っていないことを示唆している。ジャッジはライトの守備に入っているが万全の状態ではない。つまりこの先も100%に近い状態に戻るまでは、求められる送球をできない可能性があるという懸念がつきまとう。

ジャッジがライトに守備につく限り、今後も注視が必要だ。相手チームは機会があれば必ずジャッジの送球を試してくるだろう。ブルージェイズ戦で既にその送球力が万全でないことを露呈させており、ジャッジ自身のコメントもその状況を払拭するものではなかったからだ。

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原文:Yankees' Aaron Judge responds to arm strength concerns after return to outfield
翻訳・編集:石山修二(スポーティングニュース日本版編集部)


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石山修二 Shuji Ishiyama

スポーティングニュース日本版アシスタントエディター。生まれも育ちも東京。幼い頃、王貞治に魅せられたのがスポーツに興味を持ったきっかけ。大学在学時に交換留学でアメリカ生活を経験し、すっかりフットボールファンに。大学卒業後、アメリカンフットボール専門誌で企画立案・取材・執筆・撮影・編集・広告営業まで多方面に携わり、最終的には副編集長を務めた。98年長野五輪でボランティア参加。以降は、PR会社勤務・フリーランスとして外資系企業を中心に企業や団体のPR活動をサポートする一方で、現職を含めたライティングも継続中。学生時代の運動経験は弓道。現在は趣味のランニングで1シーズンに数度フルマラソンに出場し、サブ4達成。

Matt Sullivan

Matt Sullivan is a freelance writer for The Sporting News, predominantly covering MLB. Matt is a native of Pennsylvania and has worked with Athlon Sports, Last Word on Sports, and other outlets.