トロント・ブルージェイズはトレードデッドラインを終えた段階で、ケビン・ゴーズマン、ホセ・ベリオス、クリス・バシット、マックス・シャーザー、シェーン・ビーバー、エリック・ラウアーといったリーグ屈指の先発陣を揃えていた。
しかし最善の計画も失敗することはある。シーズン終盤になって不調に陥る投手が出始め、ベリオスはポストシーズン直前になって故障者リスト入りした。その結果、シーズン終了の2週間で昇格したばかりのルーキー、トレイ・イェサベージがディビジョンシリーズ第2戦の先発を任されることになった。
だが、これは不幸中の幸いだったかもしれない。イェサベージはポストシーズン初登板でニューヨーク・ヤンキース打線を相手に圧倒的なピッチングを見せ、ニューヨークの新人キャム・シュリットラーと共に歴史に名を連ねた。
トレイ・イェサベージとは?
イーストカロライナ大学出身のイェサベージは2024年のドラフト1巡でブルージェイズから指名された。そして指名後わずか14ヶ月でメジャー昇格を果たした。
イェサベージは3年生だった2024年、15試合に先発し防御率2.03を記録した。9イニングあたりわずか4.7安打しか許さず、93.1イニングで145奪三振をマークする圧倒的な活躍ぶりでドラフト1巡指名候補として名を上げた。
だが、イェサベージがプロデビューを果たしたのは2025年になってからだった。2024年シーズンは実戦で登板することなく、今春シングルAのダニーデン・ブルージェイズでデビューすると、AからアドバンスドA、AA、AAAの各レベルで9イニングあたり13.5以上の奪三振率を記録し、一気にメジャーリーグまで駆け上がった。
大柄な体格とスプリッターを武器に、イェサベージはメジャー初登板から3試合で十分な結果を残すと、不振のベテラン陣を押しのけてブルージェイズの先発ローテーション入りを果たした。この決断はALDS第2戦で功を奏した。イェサベージは5回までに11奪三振を記録し、わずか3日前に12奪三振をマークしたシュリットラーに次ぐポストシーズン1試合で10奪三振を記録した21世紀2人目の新人投手となった。
SIX STRAIGHT STRIKEOUTS
— MLB (@MLB) October 5, 2025
TEN Ks THROUGH 4 INNINGS
TREY YESAVAGE IS HERE! #ALDS pic.twitter.com/xTYyzc8O9z
(6連続三振、4イニングで10個の三振。トレイ・イェサベージ!)
イェサベージの年齢は?
イェサベージは現在22歳、2026年7月に23歳になる。来シーズンもアメリカン・リーグの新人王の受賞資格がある。
イェサベージの身長は?
イェサベージは、身長193cm、体重102kgと、そのパワフルなピッチングふさわしい体格をしている。
イェサベージの名前の由来は?
ディビジョンシリーズ第2戦の中継でも映し出されたように、ロジャース・センターのスタンドにはすでに「イェサベージ」をもじった看板が見られている。イェサベージという姓の由来は完全には明らかではないが、スラブ系や東欧系のルーツを持つ「ジャサベージ」という姓に由来するとも言われている。
イェサベージはフィラデルフィアの北西約40マイルの位置に位置するペンシルベニア州ポッツタウンで生まれた。
原文:Who is Trey Yesavage? Meet Blue Jays rookie who dominated Yankees in ALDS Game 2
翻訳・編集:石山修二(スポーティングニュース日本版編集部)
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