ドジャース・佐々木朗希の右肩故障は2年前に伏線? 「明らかに痛みの原因に」球団首脳が明かした背景は

柴田雅人 Masato Shibata

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ロサンゼルス・ドジャースの佐々木朗希はメジャー1年目の今季、レギュラーシーズンでは右肩故障に苦しめられた。離脱期間は序盤から最終盤に及んだが、アンドリュー・フリードマン編成本部長が故障の背景や克服のプロセスなどを明かした。米メディア『ドジャーブルー』が報じている。

今季の佐々木は開幕ローテーションに入るも苦戦が続いていた中、右肩のインピンジメント症候群を理由に、日本時間5月14日(現地時間13日)から故障者リスト(IL)入り。その後、同9月25日(24日)にリリーフとしてメジャーで復帰するまで約4か月間離脱・調整を強いられている。

同メディアによると、フリードマン編成本部長は佐々木の離脱について「腹斜筋の怪我の代償として投球フォームが乱れてしまい、それが明らかに肩の痛みの原因になっていた。だから、彼に正しい感覚を取り戻してもらい、再び体の動きを同期させることが非常に重要だった」とコメント。過去の怪我の影響で崩れていた投球フォームの矯正に時間を要したと説明したという。

佐々木は千葉ロッテマリーンズ時代(2020-2024)の2023年7月に左内腹斜筋損傷を負い、約1か月半戦線を離脱した過去がある。怪我の悪化や再発リスクをケアしながら調整・登板を続けていくうちに、身体のバランスがおかしくなっていったということのようだ。

こうした厄介な問題を克服できたプロセスについてだが、同本部長は「彼はそのことに全力を尽くしていた。AからBへどう到達するかが課題だったが、マーク・プライアー投手コーチ、コナー・マクギネス投手コーチ補佐、ロブ・ヒル投手ディレクターは、彼に対して素晴らしい仕事をしてくれた」と、投手コーチ陣の尽力が大きかったと強調。

加えて、「新しく獲得した選手なら誰でもそうだが、信頼関係を築くには少し時間がかかるものだ。我々は無理に急ごうとはしなかった。彼が特定のやり方に慣れている選手だと理解していたので、その点を尊重するつもりだった。関係を築き、信頼を深め、共にパートナーとして歩める段階へと進むことは必要だが、それを時期尚早に急ぐことは避けた」と、佐々木の意向を尊重した上で地道にコミュニケーションを重ねたことも挙げている。

柴田雅人 Masato Shibata

スポーティングニュース日本版スポーツコンテンツライター。福岡県出身。幼少期から相撲、野球、サッカーを中心に幅広くスポーツを観戦。大学卒業後からライター活動を開始し、主にスポーツ記事の企画立案、取材、執筆などに携わる。現在もスポーツ観戦が一番の趣味で、複数競技を同時に視聴することもしばしば。