勝負の第3戦へ向けてパドレスのダルビッシュ先発起用は吉と出るか

石山修二 Shuji Ishiyama

Mack Baltes

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サンディエゴ・パドレスは現地2日(木)、ナショナルリーグ・ワイルドカードシリーズ第3戦でシカゴ・カブスと対戦する。シリーズは1勝1敗のタイとなっており、この試合の勝者はディビジョンシリーズでミルウォーキー・ブルワーズと対戦する。

この大事な試合の先発投手起用について、マイク・シルト監督の選択が注目を集めている。今季好成績を収めたマイケル・キングでも、今季26試合に先発したランディ・バスケスでもなく、ベテランのダルビッシュ有を起用したためだ。

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39歳のダルビッシュは今季、故障の影響でわずか15試合しか登板できなかった。キングも同じく登板は15試合だけだったが、投球回数、防御率、奪三振数、奪三振率、WAR(勝利貢献度)の全てでキングがダルビッシュを上回っている。ダルビッシュがキングを上回ったのは四球数と四球率だけだった。

シルト監督は経験を重視しているのかもしれない。ダルビッシュには4球団で通算13度のポストシーズン登板経験があり、5勝7敗の成績を残している。一方のキングはダルビッシュほどの経験はないものの、3試合で2勝0敗、防御率3.21、16奪三振と結果を残している。

パドレスが勝利を収めるには先発だけでなく、ブルペンの助けも必要となる。だが、すでにエイドリアン・モレホンとメイソン・ミラーを連投させており、救援陣は疲弊している。ブルペンの負担を軽減する上でも先発に指名されたダルビッシュの好投は必須だ。

ポストシーズンの経験豊富なベテランを信頼し、数字的に結果を残してきた投手を起用しなかったリスクを冒すことにしたパドレスの決断は、今シーズンを継続できるか、失意のうちに終えるかの重要な鍵を握る。

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原文:Padres gamble on Darvish in winner-take-all showdown
翻訳・編集:石山修二(スポーティングニュース日本版編集部)

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石山修二 Shuji Ishiyama

スポーティングニュース日本版アシスタントエディター。生まれも育ちも東京。幼い頃、王貞治に魅せられたのがスポーツに興味を持ったきっかけ。大学在学時に交換留学でアメリカ生活を経験し、すっかりフットボールファンに。大学卒業後、アメリカンフットボール専門誌で企画立案・取材・執筆・撮影・編集・広告営業まで多方面に携わり、最終的には副編集長を務めた。98年長野五輪でボランティア参加。以降は、PR会社勤務・フリーランスとして外資系企業を中心に企業や団体のPR活動をサポートする一方で、現職を含めたライティングも継続中。学生時代の運動経験は弓道。現在は趣味のランニングで1シーズンに数度フルマラソンに出場し、サブ4達成。

Mack Baltes

Mack Baltes is a freelance writer with The Sporting News. He specializes in MLB and NBA, but also has experience covering the NFL, PGA Tour, English Premier League and NASCAR Cup Series. His work has been seen on Bleacher Report, Sports Illustrated, FanSided’s Redbird Rants and Enforce the Sport.