ロサンゼルス・エンゼルスはこのオフに即戦力の補強を積極的に進めたが、最初の24試合を終えた時点で勝率.500と苦戦している。
チームは12年4億2600万ドルの契約の7年目を迎えるマイク・トラウトの周りの戦力を補強をすべく、菊池雄星やケンリー・ジャンセン、トラビス・ダーノーといったベテラン選手たちを獲得した。これらの補強は、トラウトの在籍期間中、選手の補強に消極的だったエンゼルスのオーナー、アート・モレノ氏の姿勢を考えると一部のファンには驚きだったかもしれない。
「エンジェルスは昨シーズン99敗を喫し、10年連続でプレーオフ進出を逃した」と、地元紙『オレンジ・カウンティ・レジスター』のジェフ・フレッチャー記者は指摘する。
「多くのファンは、近年のチームの失敗はモレノ氏の責任だと非難している」
そして今、モレノ氏とフロントオフィスはチームの勝利を阻害するような決断を下したとして、選手たちから批判を浴びている。
チームは今週木曜日のピッツバーグ・パイレーツ戦を午後6時29分のプレーボールに設定したため、選手たちは試合後ミネソタ・ツインズとのゲームに向けてミネアポリスへの深夜便に乗ることを余儀なくされた。
多くのチームは選手に早めに移動し、次の試合の前に通常の休息を確保できるようにするため移動日はデーゲームにするなど、より早い試合開始時間を選択する。だがエンゼルスはそうしなかったことで批判を浴びている。
関連記事:エンゼルスの選手たちが6時29分プレーボールの試合に不満を爆発させた理由
「これは単なる偶然のスケジュールではありません。これはエンジェルスのフロントが意図を持って下した決断であり、選手やチームの人々は不満を募らせています」と、サム・ブラム記者はスポーツニュースサイト『The Athletic』で報じた。
「多くの人は選手の疲労を増す不要な障害だ、チームの勝利するチャンスを自ら阻害していると考えています」
反対の声を上げた選手の中には、エンゼルスが不可解な動きをしてもこれまで大概は口を閉ざしてきたフランチャイズ・プレイヤーのトラウトがいた。
「確かに理想的ではないね」とトラウトはブラム氏に語った。
「いつ到着するかは分からないが、朝早くになるだろう。そしてその夜に試合をしなければならない。さらに最悪なことに、その次の日はデーゲームだ」
おそらく、エンゼルスは試合を夜開催にすることで、観客動員収入を少しでも増やしたいと考えたのだろう。ただし、その代償として金曜日の敗戦や不満を抱える選手たちが伴う可能性はある。
選手たちからの風当たりが強いこの判断が、はたしてチームにとって価値があったのかどうかは今後判明するだろう。
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原文:Mike Trout speaks out on Angels latest ‘exhausting’ move
翻訳・編集:石山修二(スポーティングニュース日本版編集部)
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