男子ゴルフ世界四大メジャー大会の最終戦『全英オープン』が7月17日(木)、北アイルランドのロイヤルポートラッシュ・ゴルフクラブで開幕した。その初日、ロリー・マキロイやスコッティ・シェフラーといったスター選手たちのプレーが注目を集める中、世界的にはまだ無名のサドム・ケウカンジャナが脚光を浴びた。
全英オープンで注目を集めるタイの元僧侶ゴルファー
彼は予選通過を目指すだけの無名の選手ではない。タイ出身の27歳は、ゴルフから一時離れて僧侶として短いながらも意味深い経験を経て、この大会に臨んでいる。
2023年、ケウカンジャナはツアーから離れ、故郷の僧院で精神修養に専念した。この決断は家族、特に両親を尊重するためだったと彼は語っている。
その経験が、コース上で成果を挙げているようだ。
ケウカンジャナは今年5月のコロン韓国オープンで優勝し、今回の全英オープン出場権を獲得した。そして初日の木曜日、彼は前半9ホールで3アンダーの33というスタートを切って、首位に1打差で追走した。多くのファンにとって馴染みの薄い彼のこのパフォーマンスは目を引いた。
ケウカンジャナは、僧院での経験がゴルフへのアプローチを変えたと語っている。
「出家した時、私は世界から切り離され、私を落ち着かせた。今では集中力が向上し、それがゴルフにも役立っている」と、ケウカンジャナはラウンド後に語った。
その効果は明らかだった。彼は初日を3アンダーのまま終え、シェフラーらと並んで6位タイに付けた。
ケウカンジャナは2022年にセント・アンドリュースで開催された全英オープンでも11位タイに入賞した実績を持ち、この舞台にふさわしい選手であることはすでに証明済みだ。また、世界的な知名度は高くはないものの、アジアツアーで3勝、タイ国内ツアーで5勝を挙げており、すでに確固たるキャリアを築き上げている。
木曜日に見せた落ち着きと冷静さを維持すれば、この週末さらに注目を集め、日曜には優勝争いに加わる可能性もある。
この僧侶はただ瞑想するためにいるのではない。彼は戦いに来たのだ。
原文:Monk-turned-golfer surprises field at Royal Portrush
翻訳・編集:石山修二(スポーティングニュース日本版編集部)
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