世界中が注目するFIFAワールドカップ2026の組み合わせ抽選会が、いよいよ行われる。このイベントはアメリカ・ワシントンD.C.のジョン・F・ケネディ・センターで開催され、日本時間12月6日02:00にスタート予定だ。
『FIFA』は、この抽選会に向けてエンタメ性を重視したショー構成を用意しており、あの「ヴィレッジ・ピープル」がパフォーマンスを披露することも決定済み。抽選会前後に展開されるショーは、エンターテインメント色の強い内容になることが予想されている。
抽選会ショーの司会を務めるのは、アメリカの人気コメディアン ケビン・ハート、ドイツ出身のスーパーモデル ハイディ・クルム、そして名俳優 ダニー・ラミレス の3名である。
彼らはいずれもサッカー界とは直接の関わりはないが、『FIFA』は世界的知名度を持つスターを起用することで、北中米大会らしい華やかさと話題性を演出している形だ。
本記事では、この3名のうち ケビン・ハート と ハイディ・クルム の人物像を詳しく紹介する。
ケビン・ハートはどんな人物?

ケビン・ハート は、世界で最も有名なコメディアンの一人である。現在46歳の彼は、小柄な体格ながらインパクトの強い芸風で、“記憶に残るコメディアン”として広く認知されている。アメリカで最も権威あるユーモア賞「マーク・トウェイン賞」を受賞したほか、グラミー賞に2度、エミー賞に4度ノミネートされるなど、その評価は折り紙付きだ。
フィラデルフィア出身のハートは、地元の薄暗いコメディクラブでキャリアをスタート。2000年代初頭に才能が開花すると、アメリカ北東部のコメディ界で頭角を現し、存在感を確立していった。
同じ頃からテレビや映画の世界でも人気を集め、2002年にはジャド・アパトーが手掛けたシットコム『Undeclared(原題)』にゲスト出演。その後も、『Paper Soldiers(原題)』『ソウル・プレーン』『40歳の童貞男』『Death at a Funeral(原題)』などの作品に出演し、彼の名前は全米に広く知られるようになった。
ケビン・ハートが有名な理由
ハートは、巧みなタイミングと独特の話術で観客を魅了する風刺系コメディの名手として評価されている。2011年の「Laugh At My Pain」ツアーでは1500万ドル(約23億円)以上の興行収入を記録。彼が愛するNFLイーグルスの本拠地・リンカーン・フィナンシャル・フィールドなど、数々の大舞台で公演を行ってきた。
ステージでの成功はスクリーンにもつながり、『ライド・アロング』『ゲット・ハード』『ウェディング・リンガー』『ジュマンジ』といった映画が軒並みヒット。2017年には、ブライアン・クランストン、ニコール・キッドマンと共演した『The Upside/最強のふたり』でドラマ作品にも挑戦し、俳優としての幅も広げている。
ハートがFIFAのワールドカップ関連イベントの顔として起用されたのは、スター性だけが理由ではない。彼はエンタメ界の大物であると同時に、FIFA首脳部と近しい関係を持つ影響力者たちとも幅広いつながりがあるとされている。
また、ハートはサウジアラビアで開かれた「リヤド・コメディフェスティバル」に出演しており、一部で呼びかけられていた文化的ボイコットには応じなかった。サウジ政府には国際人権団体から批判の声も上がっているが、『FIFA』は2034年大会の開催地としてサウジアラビアを選定している。
ハイディ・クルムはどんな人物?

ハイディ・クルム は、ドイツ系アメリカ人のモデル、女優、プロデューサー、テレビパーソナリティ、そして実業家として知られ、ファッション界とエンターテインメント界を代表する存在の一人だ。ケルン近郊で生まれた彼女は、10代で母国の全国モデルコンテストに優勝し、30万ドル(約5,000万円)のモデル契約を獲得したことで一躍脚光を浴びた。
その後の30年間で、クルムは世界屈指の“スーパーモデル”としての地位を確立。『Elle』『InStyle』『Marie Claire』『Glamour』など名だたる雑誌の表紙を飾り、『ヴィクトリアズ・シークレット』の元“エンジェル”としても知られる。また、『スポーツ・イラストレイテッド』の水着特集には常連として登場し、トップモデルの象徴的存在となった。
クルムはモデルとして得た成功を資産へとつなげ、さまざまなビジネスへ投資を拡大。その代表例が、2004年にスタートしたファッション番組『プロジェクト・ランウェイ』だ。クルムは同番組でホスト、審査員、エグゼクティブ・プロデューサーを兼務し、番組は2025年にシーズン21を迎える長寿シリーズへと成長している。
ハイディ・クルムが有名な理由
前述の通り、クルムは何よりもまず“世界的スーパーモデル”として知られている。シンディ・クロフォード、ナオミ・キャンベル、ケイト・モス、タイラ・バンクスといったファッション界のアイコンと並び称される存在だ。
モデルとしてのキャリアで名声と富を築いたクルムは、その後もエンタメ界とビジネス界で活躍の場を広げ続けている。『プロジェクト・ランウェイ』だけでなく、人気オーディション番組『アメリカズ・ゴット・タレント』でも10年以上にわたり審査員を務めた経験も持つ。また、ファッションデザイナーとしても活動し、『Birkenstock』や『Mouawad』といったブランドとパートナーシップを結んでいる。
原文:Why Kevin Hart, Heidi Klum are hosting the 2026 World Cup draw
翻訳・編集:小山亮(スポーティングニュース日本版)
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