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モハメド・サラーは何を語ったのか? リバプールのスターによる衝撃的なインタビュー全文

Joe Wright

小鷹理人 Masato Odaka

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モハメド・サラーは、リバプール史上でも屈指の現代的名選手であり、真のプレミアリーグ殿堂入りにふさわしい存在だ。

エジプト代表スターであるサラーは、12月13日に行われたブライトン戦(2-0勝利)で、ウーゴ・エキティケのゴールをアシスト。この結果、イングランド1部リーグにおける通算ゴール関与数を「280」に伸ばした。

これは歴代3位の記録であり、上にはウェイン・ルーニー(311)とアラン・シアラー(324)しかいない。

しかし、サラーにとってこの「280」が最後になる可能性もある。2025年12月初旬に行われた彼の衝撃的なインタビューは、大きな波紋を呼び、その直後の試合ではメンバー外となった。そして、ブライトン戦での出場が、リバプールの赤いユニフォームを着る最後の試合になるのではないか、という激しい憶測を招くこととなった。

スポーティングニュースは、サラーが何を語り、なぜそれがこれほどの騒動を引き起こしたのかを詳しく掘り下げる。

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モハメド・サラーは何を語ったのか?

サラーは12月6日(現地時間)に行われたリーズ・ユナイテッド戦(3-3の引き分け)後のインタビューで、リバプールとアルネ・スロット監督を批判した。

この試合は、サラーが3試合連続でベンチスタートとなった試合であり、そのうち2試合ではピッチに立つことすらなかった。

サラーは、フラストレーションを吐き出す必要があると感じ、エランド・ロードで待ち構えていたメディアの前で語ることを選んだ。彼は、リバプールの不調の責任を一方的に押し付けられていると主張し、「誰か」が自分をクラブから追い出そうとしていると示唆。さらに、スロット監督との関係が事実上存在しなくなったとも明かした。

以下は、その異例とも言えるインタビューの全文である。

Q:ベンチに座っている間、何を考えていましたか?

何と言えばいいのかわからないよ。正直、笑ってしまうくらい信じられなかった。チームとしては本当にがっかりする結果だ。ああいう試合は勝たなければいけない。序盤に2点を取って、試合は僕たちの流れだったのに、くだらない失点をしてしまった。

僕はベンチにいたからといって、味方を批判しているわけじゃない。でも、これまでもそうだったように、簡単な形で失点してしまった。クリーンシートを保ち、試合に勝つ努力をしなければならない。

Q:何が信じられなかったのですか?

90分間ベンチに座っていたことだ。3試合連続でベンチだと思う。これはキャリアで初めてのことだ。本当に、本当に失望している。これまで何年も、このクラブのために多くのことをしてきたし、特に昨シーズンはそうだった。それなのに今はベンチに座らされていて、理由もわからない。クラブにスケープゴートにされたように感じている。すべての責任を僕に押し付けたい“誰か”がいるのは明らかだと思う。

夏にはたくさんの約束をされた。でも、現実には3試合連続でベンチだ。約束が守られているとは言えない。以前は監督と良い関係だったと何度も言ってきたのに、突然、何の関係もなくなった。理由はわからないが、僕の見方では、誰かが僕をこのクラブに置きたくないように見える。

このクラブのことは、いつも全力で応援してきた。僕の子どもたちも、これからもずっと応援する。クラブを本当に愛しているし、これからも変わらない。昨日、母に電話した。君たちは僕が先発するかどうかわからなかっただろうけど、僕は分かっていた。昨日、家族にこう言ったんだ。『ブライトン戦に来てほしい。出られるかは分からないけど、楽しむつもりだ』と。今後どうなるか分からないから、あの試合を楽しもうと思った。

アンフィールドでファンに別れを告げて、アフリカネイションズカップに行くことになるだろう。その後、何が起きるかは分からない。

Q:この状況をどう受け止めていますか?

僕にとって受け入れられるものじゃない。なぜこんなことが起きているのか分からない。理解できない。もし他のクラブだったら、どんなクラブでも自分の選手を守ると思う。今の状況は、『モーがチームの問題だ』と言って、僕をバスの下に投げ捨てているように感じる。でも、僕が問題だとは思っていない。このクラブのために、僕は本当に多くのことをしてきた。僕が求めているのはリスペクトだ。自分のポジションは、毎日戦って勝ち取らなければならないものじゃない。僕はそれをすでに勝ち取ってきた。誰よりも偉いとは思っていないが、自分の立場は勝ち取ったものだ。これがフットボールだ。そういうものだよ。

Q:これがリバプールでの最後の試合になりましたか?

フットボールでは、何が起こるか分からない。ただ、この状況は受け入れられない。僕はこのクラブのために本当に多くのことをしてきた。

Q:どれほどフラストレーションが溜まっていますか?

敬意を持って言うけど、僕はみんなを愛している。ハーランドのこともそうだ。彼の話をしよう。僕は昨シーズンのプレミアリーグ得点王だ。彼はまだじゃない。彼はいずれ獲るだろうし、それでいい。彼のことは大好きだし、彼も分かっている。僕は得点王で、最高の選手で、素晴らしい形でリーグを制した。それなのに、メディアやファンの前で自分を弁護しなければならないのは僕なんだ。

Q:それは、より一層つらいことですか?

もちろんだ。このクラブのためにやってきたことを考えれば、本当に傷つくよ。想像できるだろう。家からクラブに向かう時、先発かどうかも分からない。僕はこのクラブのことを知り尽くしている。長年ここにいるからね。明日になれば、ジェイミー・キャラガーはまた何度も僕を批判するだろう。それでも構わないよ。

Q:サウジアラビアからの移籍関心について

この質問には答えたくない。なぜなら、クラブが僕をまったく別の方向へ連れていこうとしているからだ。

Q:この状況は、もはや解決不可能なのでしょうか?

不可能だとは言えない。でも、僕の感じていることとしては、このクラブのために本当に多くのことをしてきたし、ファンもクラブも心から愛している。それでも、次に何が起こるのかは分からない。

Q:途中出場すらなかったことは、より一層フラストレーションが溜まりますか?

僕はプレミアリーグに来てから、この世代で誰よりも多く得点してきた。ゴール数もアシスト数も、プレミアリーグ全体で見ても、僕以上の選手はいないと思っている。もし、僕が他のクラブにいたら、誰もがメディアに出て選手を守るはずだ。でも、この状況に置かれているのは僕だけだ。

少し前のことを思い出してほしい。ハリー・ケインが10試合ゴールを決められなかった時、メディアはみんな『ハリーなら必ず点を取る』と言っていた。それなのに、モーの話になると、みんな『ベンチに置くべきだ』と言う。ハリー、ごめんよ。

Q:誰かがあなたをクラブから追い出そうとしていると言いましたが、それは誰ですか?

「分からない。本当に分からない。」

Q:スポーツ・ディレクターですか?

 違う、違う。言葉をねじ曲げないでほしい。僕が見ている状況から、そう感じているだけだ。

Q:誰かから状況について説明はありましたか? あるいは、あなたから説明を求めましたか?

求めたよ。確かに求めた。でも、説明があるとは感じられなかった。昨日の時点で、自分が出場しないことは分かっていた。それだけだ。だから、その事実を受け止めて、飲み込んで、家に帰った。

Q:アルネ(・スロット監督)から、個人的に出場しないと伝えられたのですか?

そうだ。昨日、彼から直接言われたし、彼と話し合いもした。

Q:その時、自分が失望している気持ちは伝えましたか?

彼は分かっている。僕の気持ちは分かっているよ。

Q:2025年4月に契約を結んだことを後悔していますか?

 こんな質問に答えなきゃいけない状況が、どれだけ辛いか想像してほしい。正直、傷つくよ。この質問自体が痛い。このクラブと契約したことを後悔することは絶対にない。ここで契約を更新して、ここでキャリアを終えるつもりだった。でも、今はその計画通りには進んでいない。それでも、クラブと契約したことを後悔しているわけじゃない。

Q:あなたはリバプール史上でも最も偉大な選手の一人です。それがこのような形で終わるかもしれないと信じられますか?

いつかは終わるものだ。でも、頭の中では『なぜこんな終わり方をしなければならないのか』という思いがある。僕は今でもとてもフィットしている。たった5か月前には、個人タイトルを総なめにしていた。なのに、なぜこんな方向に進まなければならないのか。チーム全体としては、誰もが絶好調というわけじゃない。それなのに、今になって僕だけが自分を守らなければならない立場に置かれている。

Q:次のステップとして、再びアルネと話すことになりますか?

いや、そうは思わない。もう十分に話し合った。

Q:関係は完全に壊れてしまったのですか?

そうだ。彼との関係はもうない。以前はとても良い関係だったのに、突然、何の関係もなくなってしまった。

Q:裏側で何かが変わったのでしょうか?

それは君たちのほうがよく知っているはずだ。僕には分からない。

Q:チームメイトからも見放されたと感じていますか?

いや、まったくない。彼らは、僕がどれだけ彼らを愛しているか、どれだけ支えているかを知っている。試合前も試合後も、ずっとそうだ。僕は経験豊富な選手だし、彼らの立場を経験してきた。いつも彼らを支え、経験を伝えてきた。選手たちはこの状況とは関係ない。むしろ、彼らはとても僕を支えてくれている。選手同士の間には、大きな愛情と尊敬しかないよ。

原文:What did Mo Salah say? Liverpool star's explosive interview in full after being benched at Leeds United
翻訳:小鷹理人(スポーティングニュース日本版)

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