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オクラホマシティ・サンダーをNBAファイナルへと導いた数字の裏側

佐藤瑞紀 Mizuki Sato

Daniel Mader

オクラホマシティ・サンダーをNBAファイナルへと導いた数字の裏側 image

オクラホマシティ・サンダーがミネソタ・ティンバーウルブズを4勝1敗で下し、13年ぶりにNBAファイナル進出を決めた。

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現地時間5月28日、サンダーは地元ファンの前で圧巻の試合を披露し、ウルブズを124-94で粉砕した。試合序盤からターンオーバーを誘発し、効率的な得点を重ねて、チーム全体での連携を見せつけての大勝となった。これでサンダーはNBAファイナルでペイサーズかニックスの勝者と対戦することになる。

ファイナルに向けて気持ちを切り替える前に、まずはウェスタン・カンファレンスファイナル第5戦での圧倒的な勝利を振り返る。

ここでは、西決勝の第5戦で記録された数字についてにまとめた。

サンダーがティンバーウルブズに勝利した第5戦の主要スタッツ

ターンオーバー差

ターンオーバーの誘発はオクラホマシティの代名詞だ。シーズンを通して、サンダーは長身のディフェンダーを揃えた一体感あるメンバーで、パスカットやボールスティールに長けていた。その守備力は第5戦でも存分に発揮され、とりわけ前半に顕著だった。

ミネソタは前半だけで14ターンオーバーを記録し、オクラホマシティはわずか4つ。さらに深掘りすると、ティンバーウルブズは前半のフィールドゴール数(12本成功)よりもターンオーバー数(14個)の方が多いという目を覆いたくなるような展開だった。前半のサンダー33点リードは、球団史上プレイオフ最多で、NBA全体でも歴代5位の大差だった。

試合を通して、サンダーのディフェンスはボールを奪ってポゼッションを得ることに集中していた。最終的なターンオーバー差は21-14でサンダーの優勢だった(ガベージタイムの影響あり)。ミネソタのパスを誘導ミスさせたり、ウルブズの選手たちの手からボールを​​奪ったりと、序盤からディフェンスが機能した。

前半だけで6人の選手がスティールを記録し、その多くが速攻からの得点に結びついた。

先発のビッグマンのチェット・ホルムグレンとアイザイア・ハーテンシュタインも前半にそれぞれ1ブロックずつ記録し、守備での存在感を見せた。

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ティンバーウルブズの前半のシュート成功率

ターンオーバーがウルブズの苦戦の主な要因だったとはいえ、チームは絶対に落とせない場面でのショットがことごとく決まらなかった。

前半のシュート成功率は38本中12本成功(成功率31.6%)。3ポイントショットは18本中5本成功(27.7%)だった。最終的なスタッツでは、フィールドゴールが85本中35本成功(41.2%)、3Pショットが34本中12本成功(35.3%)。

アンソニー・エドワーズ、ジェイデン・マクダニエルズ、ニキール・アレクサンダー・ウォーカーの3人は、前半だけで合計24本中4本しか決められず、サンダーに65-32と大差をつけられた。中でも第1Qはわずか9点に終わるという壊滅的な内容だった。

後半開始時には、すでに勝負は決しており、ミネソタの今シーズンは終焉へと向かっていた。前半33点ビハインドというのはNBAプレイオフ史上5番目の大差である。

アレックス・カルーソのディフェンス

この試合のウルブズのターンオーバー誘発の中心にいたのは、アレックス・カルーソだった。

前半だけで3スティールをマークし、会場を大いに盛り上げた。

直接ボールに触れていない場面でも、カルーソのプレッシャーがナズ・リードのミスを誘い、ボールをタッチラインの外に弾かせるなど、存在感は抜群だった。

最終的にカルーソは、8得点、3リバウンド、3アシスト、4スティールという、2020年にレイカーズで優勝を経験したジャーニーマンの光る活躍だった。

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サンダー「ビッグ3」の得点力

この試合の勝因は守備にあったが、攻撃面でも申し分ないパフォーマンスが展開された。特にチームの中心選手たちの爆発が目立った。

MVPのシェイ・ギルジャス・アレクサンダーは前半だけで20得点を挙げ、チームをNBAファイナルへと導く原動力となった。守備やプレイメイクも高レベルでこなし、最終的には34得点、8アシスト、7リバウンド、2スティールをマーク。フィールドゴール25本中14本成功と、非常に効率的な内容だった。

試合開始から彼はオフェンスの主導権を握り、サンダーの最初の26得点のうち24得点に関与した。

SGAに続いて、もう二人の主力も絶好調だった。ジェイレン・ウィリアムズとホルムグレンも前半にそれぞれ15得点。最終的にウィリアムズは19得点、8リバウンド、5アシスト、ホルムグレンは22得点、7リバウンド、3ブロックでゲームを終えた。

試合序盤からホルムグレンはペイントエリアを支配。サンダーは3Pショットに重きを置かなかったが、それでもインサイドからの得点力で大きなリードを築いた。

試合終了時点で、ギルジャス・アレクサンダー、ウィリアムズ、ホルムグレンの3人で75得点、フィールドゴール52本中29本成功(成功率55.7%)と、圧巻のスタッツだった。

 

原文:Thunder advance to NBA Finals: Inside the numbers that led to Game 5 dismantling of Timberwolves
抄訳:佐藤瑞紀(スポーティングニュース日本版)

佐藤瑞紀 Mizuki Sato

京都府生まれ、立命館大学卒。The Sporting Newsのアシスタントエディター。大学在学中は、ファッションに携わり、Levi'sやセレクトショップでスタッフとしてキャリアをスタート。大学卒業後に上京し、ファッションとカルチャーを結びつけた記事を執筆。バスケ未経験ながら、2015年にカリーのプレーに魅了され、NBA観戦が大好きになる。

Daniel Mader

Daniel Mader is a Content Producer for The Sporting News. He joined SN in 2024 as an editorial intern following graduation from Penn State University. He has previously written for Sports Illustrated, NBC Sports, the Centre Daily Times, the Pittsburgh Post-Gazette, The Daily Collegian and LancasterOnline. Daniel grew up in Lancaster, Penn., with a love for baseball that’ll never fade, but could also talk basketball or football for days.