ロサンゼルス・ドジャースに所属する大谷翔平選手は、フィラデルフィア・フィリーズ所属のカイル・シュワーバー内野手と熾烈な本塁打王争いを展開している。両選手はどちらもチームには欠かせない絶対的存在だが、シュワーバーの方は今オフ他球団に引き抜かれてしまう可能性があるという。米スポーツ局『ESPN』のジェフ・パッサン記者が報じている。
現在32歳のシュワーバーは、メジャーデビューした2015年から現在までシカゴ・カブス(2015-2020)、ワシントン・ナショナルズ(2021)、ボストン・レッドソックス(2021)、フィリーズ(2022-)の4球団でプレー。昨季までに通算284本塁打を放ち、2022年には46本塁打でナショナルリーグ本塁打王にも輝いている左の強打者だ。
今季は現地時間9月8日(日本時間9日)終了時点で144試合、打率.241、49本塁打、120打点といった打撃成績をマーク。大谷(48本塁打)と本塁打王、ニューヨーク・メッツ所属のピート・アロンソ内野手(113打点)と打点王をそれぞれ争っている。
ナショナルリーグ東地区首位に立つチームを牽引するシュワーバーだが、2022年3月に結んだ4年総額7900万ドルの契約が今季で満了する。年齢がもう若くはない上、昨季からDHが主戦場であるため守備面の貢献については望みにくい状況だが、パッサン記者は「球団側は年齢、三振の多さ、守備位置の柔軟性のなさを理由に嘲笑するかもしれない。だが、シュワーバーの総合的な能力は最終的にこうした懸念を払拭し、入札合戦を引き起こすだろう」と指摘。
また、「もし彼が望むなら少なくとも4年契約は得られるだろうし、同期間の年俸は低く見積もっても3000万ドル以上になるはずだ。フィラデルフィアに残留するのが最も理にかなっているとはいえ、DHの穴を埋める必要のある球団は十分にある——テキサス・レンジャーズ、サンディエゴ・パドレス、アトランタ・ブレーブス、ヒューストン・アストロズ、デトロイト・タイガース、シンシナティ・レッズなどだ——そのため、どんな労使紛争があろうとも、シュワーバーの市場価値が枯渇することはないだろう」と、新契約の内容や争奪戦に参戦しそうな顔ぶれについても予想している。
レギュラーシーズンがまだ終了していないこの段階で、既に今オフトップクラスの大物になり得ると評価されているシュワーバー。本塁打・打点のタイトル争いやポストシーズンでの活躍次第では、今後さらに市場価値が上昇する可能性もありそうだ。
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