ナショナル・リーグ西地区首位に立つロサンゼルス・ドジャースは、ブルペン陣が不安視される状況が続いている。特に、タナー・スコットは本人も意気消沈するレベルの不振に陥っているが、デイブ・ロバーツ監督は同選手を見限るつもりはさらさらないようだ。米メディア『ドジャーブルー』が報じている。
スコットは日本時間9月18日(現地時間17日)時点で57登板、1勝3敗8ホールド21セーブ、防御率4.73といった成績にとどまっている。9月は8登板、0勝1敗1セーブ、防御率11.12と不調が深刻化している状況だ。
本人も精彩を欠く投球が続いていることにかなりのストレスを感じているようで、サヨナラ本塁打を打たれた同6日(5日)のボルティモア・オリオールズ戦後は「野球が私を嫌っているようだ」、サヨナラ満塁本塁打を浴びた同13日(12日)のサンフランシスコ・ジャイアンツ戦後には「本当に惨めだ。人生最悪のシーズンを送っている」などとネガティブなコメントを連発している。
こうした状況から、ファンやメディアの間ではスコットの序列を下げ、別の投手をクローザーに据えるべきではという意見は少なくない。直近では、本来は先発である大谷を配置転換する案も浮上している。
ただ、同メディアによるとロバーツ監督は、16日(15日)のフィラデルフィア・フィリーズ戦後に「スコットは我々の仲間の一人だ。ワールドシリーズ(WS)で優勝するには、間違いなく彼の力が必要だと確信している。私としては、それ以外の選択肢は考えられない。だから、彼にとって最も重要なのは、野球が彼を嫌っているわけではないと自信を持ち、彼がマウンドに立つときは最高の選択肢であるという確信を持つことだ」とコメント。今後の戦いを勝ち抜くためにはスコットの働きが必要不可欠で、現段階では他の選択肢は考えていないと断言したという。
ロバーツ監督が厚い信頼を寄せたスコットだが、そこから2日後のフィリーズ戦では1回無失点、被安打1、四球1と、失点こそしなかったものの不安定な投球となっている。復調を促す効果は現段階では今一つのようだが、今後も我慢の起用が続いていくことになりそうだ。
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