【アイビーステークス2025】ドウデュース・クロノジェネシスら輩出の出世レース! 今年も"スター候補"が大集結

加藤雅大 Masahiro Kato

【アイビーステークス2025】ドウデュース・クロノジェネシスら輩出の出世レース! 今年も"スター候補"が大集結 image

Jiji Press

今週末、10月18日(土)に東京競馬場で2歳リステッド競走・アイビーステークス(芝1800m)が行われる。

このレースは毎年のようにG1戦線を賑わす“スター候補”を送り出す出世レース。ドウデュース、クロノジェネシス、レガレイラ、ソウルスターリングなど、ここから飛躍を遂げた名馬の名前がずらりと並ぶ。将来を占う意味でも見逃せない注目の一戦だ。

後のG1へ直結する出世レース

アイビーステークスが現在の東京芝1800mで施行されるようになったのは2014年から。広くて直線の長い東京競馬場での一戦は、その後のG1戦線に直結するレースとなっている。

2016年の勝ち馬ソウルスターリングは続く阪神JFを制すると、翌春のオークスも制覇。同2着ペルシアンナイトも皐月賞2着、マイルCS優勝とクラシックや古馬戦線で存在感を示した。その後も2018年の勝ち馬クロノジェネシスは宝塚記念連覇などG1・4勝、2021年勝ち馬ドウデュースは日本ダービーなどG1・5勝と、このレースから飛躍を遂げている。

また昨年の勝ち馬マスカレードボールは皐月賞3着、日本ダービー2着と春のクラシックで好走。次走の天皇賞(秋)でG1タイトル奪取の期待がかかる。

さらに同レースで敗れた馬もG1を制覇。ペルシアンナイトの他、2023年3着のレガレイラは有馬記念などG1・2勝、2021年3着のアスクビクターモアは菊花賞で栄冠を手にした。

アイビーステークス好走=将来の活躍馬候補という図式は、年々色濃くなっている。

◆アイビーSに出走した後のG1馬

2023年

・レガレイラ

2021年

・ドウデュース

・アスクビクターモア

2018年

・クロノジェネシス

2016年

・ソウルスターリング

・ペルシアンナイト

なぜこの舞台から飛躍を遂げる?

東京芝1800mという舞台は、瞬発力と持続力の両方が試される“万能コース”。コーナー3つの中距離戦で、道中はゆったりとペースが流れ瞬発力勝負になりやすい。

この時期はまだ2歳秋。各陣営が“クラシック候補”の力試しとしてこのレースを選択するケースも多く、素質馬同士によるハイレベルなレースが展開され、アイビーステークスの価値を押し上げている。

また11月末には同コースで東京スポーツ杯2歳ステークス(G2)が行われる。こちらはイクイノックスやコントレイル、今年の日本ダービー馬クロワデュノールらを輩出した世代屈指の出世レース。ただ暮れの2歳G1を狙う陣営にとっては、ローテーションが詰まってしまうため、このアイビーステークスにも素質馬が集まってくる。

今年の注目馬は?

後のG1へと直結するアイビーステークスだが、今年も素質馬が揃った。

まず注目は、新馬戦で圧巻のパフォーマンスを見せたモノポリオ。姉3頭はいずれも3歳春までに重賞タイトルを手にしており、仕上がりの早さは血統が証明済み。広いコースで見せた伸びやかな末脚は非凡で、2戦目となる今回はさらなる進化が期待される。

また、新潟芝1800mの新馬戦を快勝したアートバーゼルは、センスあふれる牝馬。スムーズな立ち回りが光り、レース運びの上手さはすでに完成度の高さを感じさせる。東京コースでどんなパフォーマンスを見せるか、注目の一頭だ。

そのほか、重賞4勝を挙げた名牝スマートレイアーの仔で札幌2歳ステークス3着のスマートプリエール、未勝利戦を5馬身差で圧勝したアンドゥーリルなど、逸材ぞろいの顔ぶれとなった。

なお、クロノジェネシスの仔・ベレシートは熱発の影響で回避。それでも例年に劣らぬハイレベルなメンバー構成だ。

今年のアイビーステークスでは、どの馬が飛躍の一歩を踏み出すのか。

 

✍️この記事はいかがでしたか? 読後のご意見・ご感想をぜひお聞かせください

関連記事

加藤雅大 Masahiro Kato

スポーティングニュース日本版コンテンツライター。愛知県出身。大学卒業後、テレビ局でスポーツ番組の制作に携わり、幅広い競技に関わる中でスポーツの奥深さに魅了される。現在はスポーツライターとして活動しており、競馬を中心に、野球やサッカーも担当。レースや試合の展望はもちろん、データや戦術、駆け引きといった要素にも注目。多角的な視点からスポーツの魅力を伝える。