大相撲初場所は14日に4日目の取組が行われたが、結びの一番となった西横綱・大の里対西前頭筆頭・義ノ富士戦において、一部観客が座布団を投げる残念な出来事が2日連続で発生した。
大の里は3勝0敗、義ノ富士は1勝2敗で迎えたこの一番。立ち合い、大の里は義ノ富士の出足を止めつつ右を差したが、義ノ富士はほぼ同時に左上手を掴むと、左方向に動きながらの上手投げを仕掛ける。大の里にとっては想定外の攻めだったのか、義ノ富士の動きにほとんどついていけないまま、最後はひっくり返るように土俵外へ投げ飛ばされた。
前日の東横綱・豊昇龍戦に続き2日連続で金星を獲得した義ノ富士の相撲に、場内は大きな歓声に包まれた。ただ、波乱の展開にテンションが上がり過ぎたのか、前日と同様に一部観客から座布団が投げ込まれた。
日本相撲協会公式YouTubeチャンネルが4日目終了後に投稿した取組動画では、義ノ富士が勝ち名乗りを受けている途中、向正面に座っている観客に向かって座布団が猛スピードで飛んでくる様子が映り込んでいる。足元付近に突然座布団が飛んできた観客は体をビクッとさせるなどかなり驚いた様子で、その前列に座っていた別の観客も、飛んできた方向を見ながらあ然とした表情を浮かべていた。
大相撲観戦時のマナーや禁止行為について定める『相撲競技観戦契約約款』では、「土俵、座席、通路、階段等の相撲場への物品の投げ入れ」、「相撲競技の円滑な進行または他の観客の観戦を妨げまたは妨げる虞のある行為」などは禁止されている。また、来場者に配布される取組表にも「座布団や物を投げて人にケガをさせた場合は、暴行罪・傷害罪に該当する場合があります。物は絶対に投げないようにお願いいたします」という注意文が記載されている。
さらに、協会の別の公式YouTubeチャンネルである『親方ちゃんねる』は、1月8日に「相撲観戦前に観て下さい!観戦マナーについて親方会議!親方ちゃんねるからのお願いです!」という動画を投稿。座布団投げは思わぬ怪我につながるリスクが非常に高い行為として「本当にそういう、罪に問われる可能性もありますから、そこは是非やめていただきたいと思います」と強く注意を促していた。
今回は幸いにも大きな怪我などにはつながらなかったようだが、これが後頭部や首に当たっていた場合は深刻な事態を招いていた可能性も決してゼロではない。それだけに、協会も今場所前に改めて注意喚起を行ったわけだが、万人が理解するまでにはまだまだ時間が必要なようだ。
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