横綱・豊昇龍、九州場所の優勝確率が初日で0%に!? 逆襲の可否は積年の“悪癖”次第か

Editorial Team
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時事

大相撲九州場所は9日、初日の取組が行われた。結び前に行われた一番では、西横綱・豊昇龍が東前頭筆頭・伯桜鵬に寄り倒しで敗れる波乱があった。

豊昇龍は先場所まで通算3勝0敗と好相性の伯桜鵬に対し、立ち合い左で張りながら出るも、相手の出足をほとんど止められず一気に土俵際へ追い込まれる。そこから苦し紛れに右上手投げを狙うも不発に終わり、最後まで劣勢のまま土俵外へ転落。2025年初場所後に横綱昇進してからは、通算9個目となる金星を献上してしまった。

今場所は同日に始まったばかりでまだ14日間もあるため、残りの期間で巻き返す余地自体はある。ただ、過去のデータだけでいえば、豊昇龍は早くも同場所の優勝確率が0%という厳しい状況に陥っている。

豊昇龍は新入幕を果たした2020年秋場所から2025年秋場所まで、幕内で31場所を戦っている。この内、初日に黒星を喫した場所は11場所あるが、2日目以降に復調して優勝までたどり着いたケースはゼロ。その他は2ケタ勝利が3回、1ケタ勝ち越しが7回、負け越しが1回となっている。

横綱在位期間では新横綱として臨んだ2025年3月場所が該当するが、同場所は9日目まで5勝4敗と大苦戦していた中、10日目に「右肘関節内遊離体、頸椎捻挫で約2週間の加療を要する」との診断書を日本相撲協会へ提出し休場。新横綱の途中休場は、1986年秋場所の双羽黒(第60代横綱)以来となる異例の出来事で、ファンの間では厳しい声も少なからず見受けられた。

2025年3月場所の二の舞だけは避けつつ、2日目から仕切り直して過去データを覆していきたい豊昇龍だが、実現の可否はどれだけ地に足をつけた相撲がとれるかに尽きる。豊昇龍は以前から立ち合いでの変化や張り差し、強引な投げなどが目立つことが課題とされているが、今回の伯桜鵬戦はまさにこの“悪癖”につけこまれた形だった。自分からばたついていては相手に隙を与えるだけであるため、この部分については改善が急務だといえるだろう。

各報道によると、取組後は取材に応じずに会場から引き揚げたという豊昇龍。かなりの悔しさがうかがえるが、これをバネにして2日目から立て直していくことはできるだろうか。

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Staff Writer