大の里は初日から2連勝、若隆景は連敗と対照的な両力士の対戦は、立ち合い左足から前に出た若隆景を大の里がもろ手突きで跳ね返す。そこから右をうかがいつつ圧力をかけたが、若隆景は左斜め後ろの方向へ後退すると、そのまま土俵を割るというあっけない幕切れとなった。
大の里相手にほとんど抵抗していなかった若隆景の様子を受け、この日NHK大相撲中継で解説を務めていた伊勢ケ濱親方(元横綱・照ノ富士)は「今の相撲を見るとちょっと心配な部分がありますね。横綱は足も出てますし馬力も強いわけだから、それに耐えられないんじゃないですかね」と、大の里の状態が良いことを加味しても心配だとコメント。
また、3日目終了後に日本相撲協会公式YouTubeチャンネルに投稿された取組動画のコメント欄にも、「若隆景は全く粘りがない。怪我をしていませんか?」、「どこか痛めてるんではないかと心配になる負け方」、「こんな相撲をとるような力士ではないだけに、体が心配です」といった心配の声が複数寄せられている。
若隆景は先場所大関とりに挑戦した(結果は6勝9敗の負け越し)ことも記憶に新しい実力派力士だが、同場所4日目に首を痛めたこと、10月末の稽古で痛みがぶり返したことなどが九州場所前に伝えられている。本人はあくまで軽症だと強調していたというが、初日から力なく3連敗を喫していることを踏まえると、首や古傷を抱える膝に何らかの問題が生じている、あるいは故障のせいで十分な稽古が積めなかった影響が出ている可能性もゼロではなさそうだ。
3日目終了時点では、若隆景は特に休場報道などは出ておらず4日目も出場予定だが、周囲の心配が杞憂に終わることを願うばかりだ。
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