横綱・豊昇龍に「何をやりたかったのか」中継解説がバッサリ 安青錦にほぼ何もできず…場所後の大関昇進もアシスト?

柴田雅人 Masato Shibata

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時事

大相撲九州場所は22日、14日目の取組が行われた。前日まで優勝争いトップタイの2敗だった西横綱・豊昇龍は、3敗で追う東関脇・安青錦に押し出しで敗れた。

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直前の取組で東横綱・大の里が3敗に後退したため、豊昇龍は勝てば単独トップで千秋楽という状況で向かえたこの一番。立ち合い、頭を低く下げて突っ込んできた安青錦に対し、胸から当たりにいくも受け止め切れず後退。苦し紛れに狙った叩きも不発に終わり、ほとんど一方的に土俵外へ押し出された。

豊昇龍は初顔合わせとなった2025年名古屋場所~秋場所にかけ、2場所連続で安青錦に敗れている。1戦目、2戦目はどちらも立ち合いもろ手で突き起こしにいったが、今一つ効果が無く連敗を喫したため、立ち方を変える必要があると考えた可能性がある。

ただ、低く鋭い立ち合いで懐に入ろうとする安青錦に対し、受け身の立ち合いを選択したのは作戦ミスだったかもしれない。実際、この日NHK大相撲中継で解説を務めた伊勢ケ濱親方(元横綱・照ノ富士)は、豊昇龍の立ち合いについて「何をやりたかったのか分からないですね。ちょっと中途半端な立ち合いでしたね。(どのように立つか)迷っていたんじゃないですか」と厳しく指摘している。

これで対安青錦戦は3連敗と完全に苦手意識を植え付けられてしまった感がある豊昇龍だが、明日の千秋楽では展開次第で優勝決定戦を戦う可能性がある。仮にそうなった場合にリベンジを果たせるかどうかはかなり不透明だと言わざるを得ないが、少なくとも伊勢ケ濱親方が指摘したような“迷い”を振り払うような立ち合いを見せる必要があることは確かだろう。

なお、14日目終了後の報道では、協会審判部が千秋楽に安青錦の大関昇進に関する会議を開くことを決定したと伝えられている。前日までは、今場所は大関とりの足場固めになる場所との位置付けだったが、今回の豊昇龍戦が決定打となり昇進の機運が一気に高まったようだ。

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Staff Writer