フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第4戦NHK杯が11月7日に開幕。男子ショートプログラム(SP)では鍵山優真と佐藤駿がメダル圏内に。日本勢のエース鍵山優真は今季GPシリーズ初戦。また、中国杯で1位の佐藤はファイナル進出が決まる可能性がある重要な試合。この記事では日本代表の演技やインタビューの様子を徹底解説する。
優勝は鍵山優真! NHK杯3連覇を達成
SP1位で折り返した鍵山は、FSで2位、総合1位となった。総合2位の佐藤駿とは1.53差。SPの貯金で逃げ切ることができた。
点数に響いたのは、FS2本目の4回転トウループで転倒したことにより、コンビネーションジャンプに繋げることができなかったことだ。後半のジャンプをコンビネーションに変更することでリカバリーをしたが、ノーミスの演技で想定される点数より低くなってしまった。しかし、他のジャンプでミスはなく、スピンやステップではレベル4を獲得。
NHK杯の優勝は3度目の快挙だが、本人としては「悔しさ8割。」とのこと。鍵山の次戦はフィンランド大会。シーズン後半に向けてさらに精度を上げてく。
2位は中国杯優勝の佐藤駿
右足首の骨挫傷を負い今シーズン出遅れを余儀なくされていた佐藤駿だったが、中国杯で金メダルを獲得。今大会でグランプリファイナル(GPF)進出が決まるプレッシャーの中、SP2位につけていた。
FSでは、ノーミスの演技を披露し1位。スピンやステップもレベル3~4の間におさめた。総合点では鍵山にあと少し及ばす2位だったが、今大会の結果によりGPF出場が決定。演技後のインタビューでは「五輪に出ることが目標ではないので、五輪に出てメダルを取ることが最大の目標だと思っている。」とミラノ五輪への思いも語っている。
3位はスイスのルーカス・ブリッチギー
SP5位と、表彰台を目指すには出遅れていたルーカス・ブリッチギーがFS3位の演技を披露し、総合3位と逆転した。4回転はトウループしか組み込んでいないが、スピンでオールレベル4を獲得するなど丁寧に点数を積み重ねた。
GPシリーズ 中国杯 男子順位一覧
| 最終順位 | 選手名 | SP | FS | 合計 |
| 1 | 鍵山優真(JPN) | 98.58 | 188.66 | 287.24 |
| 2 | 佐藤駿(JPN) | 96.67 | 189.04 | 285.71 |
| 3 | ルーカス・ブリッチギー(SUI) | 83.45 | 163.49 | 246.94 |
| 4 | 金博洋(キン・ハクヨウ)(CHN) | 83.92 | 155.13 | 239.05 |
5 | チャ・ジュンファン(KOR) | 91.60 | 138.66 | 230.26 |
6 | アダム・ハガラ(SVK) | 72.52 | 157.48 | 230.00 |
7 | マッテオ・リッツォ(ITA) | 76.11 | 153.49 | 229.60 |
8 | フランソワ・ピトー(FRA) | 78.24 | 151.23 | 229.47 |
9 | アンドリュー・トルガシェフ(USA) | 75.75 | 136.26 | 212.01 |
10 | ジミー・マー(USA) | 69.44 | 139.12 | 208.56 |
11 | ガブリエレ・フランジパニー(ITA) | 64.78 | 139.86 | 204.64 |
| 12 | 垣内 珀琉(JPN) | 61.59 | 124.81 | 186.40 |
✍️この記事はいかがでしたか? 読後のご意見・ご感想をぜひお聞かせください