10月31日開幕のグランプリ(GP)シリーズ第3戦カナダ大会に、千葉百音や友野一希など5名の日本選手が出場。フランス大会優勝の中井亜美にとっては、3位以内でGPファイナル進出が決まる重要な試合だ。
この記事では、女子フリースケーティング(FS)の演技やインタビューの様子を詳しく解説する。
カナダ大会優勝は千葉百音! シリーズ初勝利
SPトップに立った千葉百音が、FSでもトップの成績となり優勝した。昨シーズンは2位通過だったため今回がGPシリーズ初優勝となる。
今季からの新しいプログラム「ロミオとジュリエット」の音楽にのり、ほぼ完ぺきな演技で、自己ベストの合計217.23点をマーク。ジャンプでは何度か回転不足を取られるも出来栄え点(GOE)でカバー。スピンとステップでは全てレベル4を獲得するなど、SPと同様、丁寧に得点を重ねた。
千葉はインタビューで「緊張した中でしっかり落ち着いてベストを出せてうれしかった」と笑顔で語った。濱田美栄コーチも「技術的にはまだちょっと直さないといけないことはいくつかあるけれども、4分の物語として良かったと思います。」と評価。今後は、続く試合に向けて細かい修正をしていく。
2位はアメリカのイザボー・レビト
SP2位につけていたイザボー・レビトがFSでも2位となり最終2位で逃げ切った。フランス大会では、SP3位につけながらも、FSで4回転を跳ぶ住吉りをんに逆転され最終4位。今回はSP・FSをしっかりと揃え順位をキープした。
中井亜美が3位でGPファイナル進出
SPでトリプルアクセルを転倒し4位と出遅れていた中井亜美が、FSで巻き返し最終順位3位となった。冒頭のトリプルアクセルがダブルアクセルとなったが、その後はミスを引きずらずメンタルの強さを証明。フランス大会で優勝している中井は、今回の結果でGPファイナル進出を決めた。
今回の演技を受け中庭健介コーチは「内容はちょっと課題の残る出来だったんですけど、逆に言うと、(トリプル)アクセルを失敗しても他をきちんとこなすっていうのは、こういうプレッシャーがかかる場面でもやってきたことがちゃんと出せた。」と大技に頼りすぎない演技を評価した。
GPシリーズ カナダ大会 女子順位一覧
| 最終順位 | 選手名 | SP | FS | 合計 |
| 1 | 千葉 百音(JPN) | 72.29 | 144.94 | 217.23 |
| 2 | イザボー・レビト(USA) | 71.80 | 137.97 | 209.77 |
| 3 | 中井 亜美(JPN) | 66.55 | 136.54 | 203.09 |
| 4 | ブレイディー・テネル(USA) | 65.55 | 129.52 | 195.07 |
| 5 | ララ ナキ・ガットマン(ITA) | 68.11 | 129.94 | 192.05 |
| 6 | 青木 祐奈(JPN) | 64.58 | 118.27 | 182.85 |
| 7 | サラ・エバーハード(USA) | 63.47 | 111.12 | 174.59 |
| 8 | マリア・セニウク(ISR) | 57.40 | 114.35 | 171.75 |
| 9 | マデリーン・シザス(CAN) | 48.72 | 117.92 | 166.64 |
| 10 | ユン・アソン(KOR) | 58.84 | 107.73 | 166.57 |
| 11 | サラ モード・デュピュイ(CAN) | 60.41 | 103.17 | 163.58 |
| 12 | ウリアナ・シリャエワ(CAN) | 53.28 | 108.70 | 161.98 |
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