10月17日(現地時間)にグランプリシリーズ第1戦を控え、オリンピックシーズンが本格的に始まろうとしている。今年も多くの日本選手がグランプリシリーズにアサインしており、どの試合も見逃せない戦いだ。注目が集まる第1戦フランス大会は、日本のエース坂本花織が出場予定。この記事では、その他注目選手や試合の見どころを徹底解説する。
GPシリーズ第1戦フランス大会のアサイン
フランス大会 女子シングル
・ クレメンス・マインドゥ(FRA)
・ ロリーン・シルド(FRA)
・ レア・セルナ(FRA)
・ 中井亜美(JPN)
・ 坂本花織(JPN)
・ 住吉りをん(JPN)
・ キム・チェヨン(KOR)
・ ユ・ヨン(KOR)
・ リビア・カイザー(SUI)
・ イザボー・レヴィト(USA)
・ エリス・リン グレイシー(USA)
フランス大会 男子シングル
・ ミハイル・セレブコ(EST)
・ リュック・エコノミデス(FRA)
・ アダム・シャオイムファ(FRA)
・ フランソワ・ピトー(FRA)
・ ニカ・エガーゼ(GEO)
・ ガブリエレ・フランジパニー(ITA)
・ 三浦佳生(JPN)
・ 壷井達也(JPN)
・ ルーカス・ブリッチギー(SUI)
・ イリア・マリニン(USA)
・ マキシム・ナウモフ(USA)
・ アンドリュー・トルガシェフ(USA)
フランス大会 ペア
日本からは三浦璃来/木原龍一 組が出場。
フランス大会 アイスダンス
日本からの出場なし。
GPシリーズ第1戦フランス大会の開催日時
フランス大会はテレビ放送もされるが、生放送ではないため、結果をいち早く知りたい場合は以下の開催予定日時(日本時間)を把握しておくと良い。
10月18日
| 1:00~ | 女子SP |
| 2:50~ | ペアSP |
| 21:40~ | 女子FS |
10月19日
| 1:10~ | 男子SP |
| 3:00~ | ペアFS |
| 20:20~ | 男子FS |
また、テレビ朝日系列で有料の生配信があるため、リアルタイムで演技を観たい場合は 専用ページ をチェック。
GPシリーズ第1戦フランス大会の注目選手
女子シングル
女子シングルは、日本のエース坂本花織が優勝の大本命。パーソナルベスト(PB)を比較しても、出場選手のなかで一番高い。さらに安定感があるため、演技が大きく崩れることが少ないのもポイントだ。
その坂本の次に高いPBを持つのがキム・チェヨン、そして3番目にイザボー・レビトが続く。このふたりは、過去にグランプリファイナルや世界選手権など大きな大会でのメダルも経験しており、オリンピックシーズンとなる今年にどの程度ピークを合わせてくるのか注目が集まる。
日本の住吉りをんと中井亜美もPB200点を超えている選手であり、表彰台に食い込めるかも見どころのひとつだ。
男子シングル
男子シングルの優勝候補は4回転の神と呼ばれるイリア・マリニン。4回転アクセルや難しいコンビネーションジャンプに注目が集まる。また、演技構成点がおろそかにならないことも高得点の理由であり、技術と表現のバランスが取れた演技が魅力だ。マリニンに次いで高いPBを保持しているのが、アダム・シャオイムファ。地元フランスの選手なので時差の問題がなく、ペースを保って演技ができる可能性が高い。今回、PBが300点を超えているのはこのふたりのみとなる。
3番目に高いPBを保持しているのが日本の三浦佳生だ。キレのあるジャンプが持ち味で、ストーリー性のあるプログラムと相性が良く、過去に「進撃の巨人」を選曲したこともある。オリンピック代表候補に名前があがる選手だ。
ペア
ペアには三浦璃来/木原龍一 組が出場する。2人の息の合ったスケーティングがスピード感を生み、見ごたえのある演技につながっている。昨シーズンから変更のないショートプログラムはもちろん、今シーズン用に新しく作ったフリースケーティングの仕上がりも好調。
北京オリンピック以降、日本をけん引する存在から世界のトップレベルに駆け上がったりくりゅう。現在のランキングは3位で、オリンピック優勝候補にも名前があがる。今回ももちろん優勝候補だ。
グランプリシリーズ初戦開催地到着後の選手の様子
グランプリシリーズ初戦に向け、選手が開催地であるフランスのアンジェに到着。10月16日(現地時間)に行われた公式練習の様子や、その後のインタビューについてまとめている。
GPシリーズ最後の海外試合となる坂本花織
優勝候補の坂本花織は、現地での公式練習を終えると取材に応じた。今季での引退を表明している坂本にとって最後のGPシリーズ。2戦目はNHK杯(日本開催)となるため、GPシリーズ最後の海外試合だが、名残惜しさは「全然ない」といつも通りの笑顔で語った。
4度目のフランス杯となる住吉りをん
今回が4度目のフランス杯となる住吉 りをんは、慣れ親しんだアンジェでの公式練習を終え「もはや『帰ってきたな』みたいな気持ち」と語った。毎回、銅メダルを獲得しているフランス杯について「相性は良い」としつつも「もうブロンズじゃなくて、銅、銅、銅、金で!」と意気込んだ。
シニアGPシリーズのデビュー戦となる中井亜美
今季が初めてのシニアGPシリーズ出場となる中井 亜美。このフランス杯がデビュー戦だ。日本を出る前の調子が良かったことで、現地で崩れてしまわないか不安だったが、同門の渡辺 倫果から「ちゃんと胸を張りなさい」と声をかけられたという。現地での公式練習ではトリプルアクセルを繰り返し確認。「踏み切りさえうまくいけば、たぶん着氷できる」と手ごたえをつかんだ。
ふたりで切磋琢磨する三浦佳生と壷井達也
公式練習後にふたりで取材に応じた三浦佳生と壷井達也。フリーの曲かけで転倒があった三浦は「感覚をつかんで終われた。全然問題ない。」と冷静に分析。ジャンプの修正を行った壷井は「氷や時差もあり本来の動きができていなかったが、練習は積めてる」とし「まずは表彰台を目指したい」と意気込んだ。ふたりが宿泊しているホテルの部屋はキッチンつきだったため、牛肉を焼いて決起集会をする予定だという。
空回りしないよう「こんなもんだよね」を目指すりくりゅうペア
金メダル候補の「りくりゅう」こと三浦璃来/木原龍一 ペアは、公式練習後の取材で繰り返し「空回りしないように」と口にした。練習中、ツイストリフトが「良すぎて、いつも以上に滑ってしまった」ため壁にぶつかりそうになる場面も。木原は「良すぎても良くないことがあるので、しっかり冷静に。」と語った。昨季は追い込みすぎるあまり結果につながらない期間があったため、今季は「こんなもんだよねという感覚で」と気負わないことを大切にしているという。
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