本サイトに掲載されているリンクから商品の購入やサービスの契約をされた場合、本サイトが収益を得ることがあります。

【女子テニス】ビリー・ジーン・キング・カップ2025に出場する注目5選手

一野洋 Hiroshi Ichino

Mike Perez

【女子テニス】ビリー・ジーン・キング・カップ2025に出場する注目5選手 image

WTAツアーのトップ選手たちが今週、中国の深圳に集結し、ビリー・ジーン・キング(BJK)・カップ・ファイナルに出場する。

「テニスのワールドカップ」と称されるこの大会には、8つの女子チームと約40名の選手が参加し、9月16日から21日までの6日間にわたり、タイトル獲得と歴史に名を刻むことを目指して戦う。

ディフェンディングチャンピオンのイタリアは3年連続の決勝進出を狙うが、強力なアメリカ代表や、かつて大会を支配したスペインなどの手強いライバルが立ちはだかる。

BJKカップはトップ選手にとって数少ない団体戦の機会だが、同時に個々の役割を果たす舞台でもある。ここでは深圳湾スポーツセンター・アリーナで注目すべき5人の選手を紹介する。

\31日間無料!/

■2025年ビリー・ジーン・キング・カップに出場するのは誰? 注目のスターたち

ジャスミン・パオリーニ(イタリア)

パオリーニのキャリアは2024年まで長い助走期間のようだったが、28歳にして一気に花開いた。

小柄なトスカーナ出身の彼女は、ウィンブルドンシングルス、全仏シングルスとダブルスで初の決勝進出を果たし、オリンピックダブルス金メダルを獲得。さらに2013年以来となるイタリアのBJKカップ優勝に貢献した。

29歳となった彼女は、2025年の全仏ダブルスで、オリンピックと同じくチームメイトのサラ・エラーニと組んで初のメジャータイトルを獲得し、シングルス・ダブルスともにWTAランキングトップ10の常連となった。

昨年マラガ大会では5試合中4勝を挙げてBJKカップ・ファイナルの「ハート・アワード」を受賞。イタリアの3年連続決勝進出を狙う深圳でも再び輝きを見せたいところだ。

Jasmine Paolini
(Mike Frey/USA TODAY NETWORK)

ジェシカ・ペグラ(アメリカ)

同胞で世界ランク3位のココ・ガウフが今大会に出場しないため、ペグラはBJKカップにおける最高ランク選手としてアメリカを牽引する。アメリカは2017年以来の優勝を狙う。

31歳のペグラはまだメジャータイトルを手にしていないが、2024年の全米シングルス決勝に進出。今年も準決勝でアリーナ・サバレンカに4-6, 6-3, 6-4で惜敗した。

また2022年の全仏ダブルスではガウフと組んで決勝に進出し、2023年には世界ランク1位のダブルスプレーヤーにも輝いた。シングルスとダブルス両方でアメリカの武器となり得る存在だ。

昨年は大会直前にチームから離脱し、18度の優勝を誇るアメリカは初戦敗退を喫したが、ペグラ自身はBJKカップでシングルス5勝1敗、ダブルス1勝1敗という成績を残している。

Jessica Pegula USA Tennis in Madrid Open ahead of French Open Roland Garros

エレーナ・リバキナ(カザフスタン)

カザフスタンは2022年の初出場以来、4大会中3度ファイナルに進出(昨年のみ不参加)。その躍進におけるリバキナの貢献は計り知れない。

彼女は3年前にウィンブルドンを制し、カザフスタン初のグランドスラムシングルスタイトルを獲得。

モスクワ生まれの26歳は、2023年の全豪オープン準優勝を経て世界ランク3位に上り詰めた。

2024年はケガと病気により失速し、オリンピックも欠場したが、現在は再びWTAトップ10に復帰。これまでBJKカップでシングルス10試合中9勝という圧倒的な戦績を誇り、今大会でもその強さを発揮したい。

Elena Rybakina looks on during a match

Getty Images

ケイティ・ボールター(イギリス)

1977年以来唯一の女子グランドスラム覇者であるエマ・ラドゥカヌが欠場するなか、ボールターの存在感はますます大きくなっている。

イギリスは未だBJKカップ優勝経験がなく、準優勝に終わったのは1967年、1971年、1972年、1981年。今回はボールターの活躍に大きな期待がかかる。

29歳の彼女は2025年のツアーで苦戦し、全米オープン1回戦敗退後トップ50から陥落。それでも2024年大会ではラドゥカヌと共に準決勝進出に貢献しており、深圳でのチームの命運を握る存在となる。

2019年にはBJKカップの「ハート・アワード」を受賞。これまで代表チームの一員として18試合(タイ=チームとしての試合数)を戦い、個人として合計16勝6敗の成績を残す経験豊富な選手だ。

Katie Boulter
Getty Images

エリナ・スビトリナ(ウクライナ)

スビトリナは今年のBJKカップ予選でオーストラリアとコロンビアを撃破し、「ハート・アワード」を受賞。ウクライナの大黒柱として中国に乗り込む。

ウクライナは今回が初のBJKカップ・ファイナル進出。これまで2010年と2012年にワールドグループ出場歴はあるが、ファイナルは未経験。世界ランク13位のスビトリナの経験と実力に大きな期待が寄せられる。

30歳の彼女はまだグランドスラム決勝には届いていないが、過去には世界ランク3位まで上り詰め、WTAツアーでシングルス18勝、2020年東京五輪では銅メダルを獲得している。

ウクライナは初戦でスペインと対戦予定。スビトリナは世界ランク20位のパウラ・ボドサとのシングルスに挑む可能性が高く、重要な一戦となりそうだ。

Elina Svitolina

▶U-NEXTの無料トライアルはこちら


■ビリー・ジーン・キング・カップ2025ファイナルとは?

ビリー・ジーン・キング・カップは、国際テニス連盟(ITF)が運営する女子テニスの国別対抗戦で、毎年開催されている。2025年の決勝大会であるビリー・ジーン・キング・カップ2025ファイナルは9月16日から9月21日まで中国・深圳にて行われる。

1963年に創設された歴史ある大会で、「フェデレーション・カップ」「フェドカップ」と称されていたが、2020年に名選手のビリー・ジーン・キングの名を冠した現在の名称に変更された。

▼出場国

ファイナルの出場国は8か国で、2025年4月に日本で行われた予選を勝ち抜いた6か国に、開催国と前回大会の優勝国を加えた以下の通りだ。

  • イタリア(前回優勝国)
  • 中国(開催国)
  • イギリス
  • 日本
  • カザフスタン
  • スペイン
  • ウクライナ
  • アメリカ

✍️この記事はいかがでしたか? 読後のご意見・ご感想をぜひお聞かせください


■関連記事

一野洋 Hiroshi Ichino

青山学院大学を卒業後、米軍厚木基地に就職。その後、NFLを題材にしたライターを目指して渡米。アメリカでは寿司職人を経て、日系フリーペーパーの編集者となりNFL、MLB、NBAなどを取材。帰国後はNFL日本語公式サイトのディレクション業務などに従事した。ライターとしてNFL、海外競馬、サーフィンをメインに扱い、これまでにスーパーボウル、凱旋門賞などの海外競馬、ジャパン・オープン・オブ・サーフィンなど取材経験あり。

Mike Perez

Mike is a freelance content producer and editor for The Sporting News. Mike previously spent 25 years working The Press Association, the UK's national news agency, covering a variety of sports and covering several major events including the 2012 London Olympics.