ライアン・シェルキは、プレミアリーグ初アシストが自陣ハーフ内での頭によるフリックになるとは思ってもなかっただろう。
そのアシストを受けたのは、シティのエース、アーリング・ハーランドだった。彼は広大なスペースを駆け抜け、ゴールへ突進し、マンチェスター・シティがボーンマスに3-1で快勝した試合の先制点を決めた。
最近のシティをめぐる議論は、「ハーランドの得点力に依存しすぎているのではないか」というものだ。この日に2点目を挙げたことで、ノルウェー人ストライカーの今季プレミアリーグ10試合での得点数は13に到達。そんな“異常値”に依存しているのだとすれば、それは決して悪い問題ではない。
もちろん、この調子が永遠に続くわけではない。ハーランドがカラバオ杯スウォンジー戦で休養を取った際、チームは苦戦を強いられた。PK戦が見え始めた終盤15分、オマル・マルムーシュとシェルキのゴールでようやく3-1の勝利を収めた。
シェルキのシティでのスタートは順風満帆ではなかった。8月のトッテナム戦(0-2敗戦)後、太ももの負傷で7試合を欠場した。そのトッテナム戦では54分間の精彩を欠くプレーの後、途中交代を命じられた。
だが、あれから状況は大きく変わった。今のシティでは、ハーランドが“爆発”を起こしたかのように得点を量産し、フィル・フォーデンが再び中盤で躍動。さらにニコ・ゴンサレスが、絶対的存在ロドリの穴を見事に埋めている。
それでもグアルディオラは「脇役たち」にもっと貢献を求めている。というのも、今季プレミアリーグにおけるシティの2番目の得点者は、皮肉にも9月に2本のオウンゴールを献上したバーンリーDFマクシム・エステーヴだからだ。ボーンマス戦で決めたニコ・オライリーの得点で、フォーデン、シェルキ、ティジャニ・ライネンダース、マテウス・ヌネスと並び、全員がリーグ1得点しか挙げてない。
ハーランドのおかげもあり、シティはリーグ最多の20得点を記録し、首位アーセナルに勝ち点6ポイント差の2位につけている。
These two 🤝🤯 pic.twitter.com/itAMtIFZCH
— Manchester City (@ManCity) November 2, 2025
来週にはドルトムント、リバプールという強敵をエティハドに迎える。そんな中でのシェルキの活躍は、グアルディオラの「今季も良いシーズンになる」という言葉を裏付ける証拠になった。
試合前、ファンが最も懸念したのは「職人気質の中盤」がボーンマスの速攻に呑まれるのではという点だった。実際、試合開始40秒でエリ・ジュニオール・クルピのゴールがオフサイドで取り消され、嫌な予感が走る。だが、シティは動じなかった。ゴンサレスが中盤で軸となり、フォーデンとシェルキが巧みに連携した。
試合後、ボーンマスのアンドニ・イラオラ監督はこう語った。
「彼ら(シティ)は中盤に多くの選手を置く。我々に対して特にそうだ。ウイングにスペースを与えない。だからフォーデンとシェルキはワンタッチで素早く回す。“プン、プン、プン”という感じだ。」
これは昨季、チャンピオンズリーグ出場権を確保するために採用した布陣の再現にも見えた。中央を多くのMFで固め、ヌネスとオライリーが両サイドから攻撃を担う。だが、今季はギュンドアンやデ・ブライネといったベテランではなく、ゴンサレス、フォーデン、シェルキが中核を担っていた。
前半30分過ぎ、3人の連携からシェルキがスルーパスを送り、ハーランドが追加点を決めた。クラブ・ワールドカップを含めた11試合で、シェルキは2アシストを加えて合計7ゴール関与を記録したことになる。
試合後、グアルディオラはこう語った。
「ライン間の選手たちの才能、そして特にアーリング(ハーランド)の存在が違いを生んだ」と相手監督に同意しつつ、シェルキを称賛した。
「彼のファイナルサードでの視野は素晴らしい。プレーの一貫性、勇気もある。プレミアリーグのテンポに慣れるにはもう少し時間が必要だが、スウォンジー戦ではアシストとゴール、そして今日も2アシスト。彼には特別な才能がある。前線の選手たちと独特のつながりを持っている。」
昨季リヨンでは、全コンペティションで12ゴール・20アシストを記録。シェルキがいるところにゴールが生まれる。今回、昨季シティを苦しめたボーンマス相手に堂々と渡り合ったことは、大きな意味を持つ。
原文:Why Rayan Cherki can solve Man City's numbers problem
翻訳:小鷹理人(スポーティングニュース日本版)
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