なぜリバプールにハンドでPKが与えられなかったのか? チュアメニの腕は自然な位置だったのか

Kyle Bonn

小鷹理人 Masato Odaka

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日本時間11月5日(水)、UEFAチャンピオンズリーグ2025-2026シーズン、リーグフェーズでリバプールとレアル・マドリードが対戦した。

この試合は、かつてのリバプールのスターであるトレント・アレクサンダー=アーノルドが古巣と対戦し、さらに元リバプールMFで現在レアル・マドリードを率いるシャビ・アロンソが監督として凱旋する注目の試合でもあった。

優勝候補同士の激突ということもあり、マージーサイドは大きな注目を集めた。

結果は、アレクシス・マック・アリスター(マクアリスター)の後半開始直後のヘディング弾が決勝点となり、リバプールが1-0で勝利した。内容的にも妥当な結果だった。

しかし、試合がまだスコアレスだった前半30分、レアル・マドリードのハンドによるPK献上が免れるという判定が下され、世界中で物議を醸すことになった。

以下では、主審がVARモニターで確認した末に下した「驚きの結論」について、スポーティングニュースが詳しく解説する。

VARで取り消されたチュアメニのハンドによるPK判定

チャンピオンズリーグ、リバプールvsレアル・マドリード戦の30分、オーレリアン・チュアメニがペナルティエリア付近でハンドの反則を取られた。

フランス代表MFは、ドミニク・ソボスライの強烈なシュートに対して、ブロックに入った際、ボールが右腕にかすった。

当初、主審はエリア外でのハンドとしてリバプールのFKを指示したが、リプレイではチュアメニの位置が明らかにペナルティエリア内であることが確認された。そのため、VARは主審にモニターでの確認を促した。

しかし主審は映像を確認したうえで、ハンドの判定を取り消し、PKは与えず、プレーをレアル・マドリードのドロップボールから再開するよう指示。アンフィールドの観客には悪夢のような結果となった。

なぜリバプールはPKを得られなかったのか?

結論から言えば、リバプールにPKを与えなかったのは「正しい判定」だった。

確かにプレーはペナルティエリア内で起きたが、「意図的なハンド」と見なすには至らなかったためだ。

ソボスライのシュート体勢を見たチュアメニは、勢いそのままにシュートコースへ飛び込む形となった。彼はとっさに体をひねって小さくし、腕を体の内側にたたみ込む動きを見せている。

つまり、彼は自らの体をできる限り小さくし、反則を避けようとした。審判団は腕の位置を「自然なポジション」と判断し、体に密着していたため、ハンドとは認めなかった。

さらに、ボールが右腕に当たる前に太ももにかすっていた可能性もあり、これも判定を覆す要因となった。現在のハンドルールでは、他の部位からの跳ね返りによる接触は、反応する時間がなく意図的でないとして、厳しく罰せられない傾向にある。

関連記事:サッカー、ハンドのルール解説|FIFA、プレミアリーグによる最新の変更点も

リバプール対レアル・マドリード戦の主審は誰?

この試合(11月4日・CLリバプール対レアル・マドリード)の主審を務めたのは、ルーマニア出身のイシュトヴァン・コバチ氏だ。

41歳の彼は昨季のチャンピオンズリーグ決勝(PSGがインテルに5-0で勝利した試合)でも笛を吹いた実力者だ。

2018年から国際主審として活動し、UEFAの中でも最も評価の高いレフェリーの一人である。2022年のFIFAワールドカップでは第4審も務めた経験を持つ。

原文:Why did Liverpool not get a penalty for Tchouameni handball? VAR decision saves Real Madrid in Champions League
翻訳:小鷹理人(スポーティングニュース日本版)

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