マンチェスター・ユナイテッドは、ジョージ・ベスト、ボビー・チャールトン、デニス・ローの聖なる三位一体を擁し、優れた若手を育ててきた豊かな歴史を持つクラブであり、新たなヒーローたちがその役割を担うかに見えた。
2013年のアレックス・ファーガソン監督の退任以降、オールド・トラフォードでは幾度も偽りの夜明けが訪れたが、2024年2月4日には確かな希望が感じられた。
コビー・メイヌーはウェストハム戦で7試合連続の先発出場を果たし、ウルブス戦での劇的な決勝ゴールを含め、飛躍のシーズンを楽しんでいた。
ラズムス・ホイルンドはプレミアリーグで3試合連続ゴールを記録し、この日も先制点を奪って4試合連続に伸ばした。
そして、アトレティコ・マドリードから16歳で加入し、ユナイテッドの下部組織を経て成長したアレハンドロ・ガルナチョが2得点を決め、主役となった。

ガルナチョが最初のゴールを決めた後、サー・アレックス・ファーガソン・スタンドに向かって走り、広告ボードに腰掛けた。そこにメイヌーとホイルンドも両脇に座り、フォトグラファーが撮影し、世界中のメディアがその写真を一面に載せた。
さらに、この3人は翌シーズンの新ユニフォーム発表で再び集結した。FAカップ決勝ではメイヌーとガルナチョが得点し、マンチェスター・シティを破って失望のリーグ戦を挽回した。ユナイテッドの未来が明るいならば、間違いなく彼らがその中心にいるはずだった。
少なくともそう思われていた。しかし2025年夏の終わり、3人の未来は暗雲に包まれている。いったい何が起きたのか。
ガルナチョに何が起きたのか
ガルナチョは2023-2024シーズン後、アルゼンチン代表としてコパ・アメリカ優勝に貢献し、クラブ復帰戦となったコミュニティシールドではシティ相手に先制ゴールを決めた。
彼は将来ユナイテッドの主役になるはずだった。しかし、2024-2025シーズン序盤の不振でテン・ハグ監督が解任され、新監督となったルーベン・アモリムの下で自信過剰と見なされ、すぐに構想外となった。
ラッシュフォードとは異なり、昨年12月のマンチェスターダービーでメンバー外となった後も復帰し、その後34試合連続で招集され25試合に先発したが、ヨーロッパリーグ決勝ではベンチ外、最終節のアストン・ヴィラ戦でも外された。
翌週、アモリムはガルナチョに退団可能と告げ、プレシーズンツアーにも帯同させなかった。チェルシーへの移籍が有力視されている。
ホイルンドに何が起きたのか
ガルナチョは能力を認められつつも監督との確執で外されたが、ホイルンドの場合は信頼を勝ち取れなかった。
恵まれた体格を持つデンマーク代表ストライカーだが、昨季はリーグ戦32試合でわずか4得点に終わった。プレシーズンで調子を取り戻しかけたものの、公式戦が始まってからは出場機会がない。

開幕からメイソン・マウントが偽9番として先発し、新加入のベンヤミン・シェシュコやジョシュア・ザークツィーも序列で上回っている。
古巣セリエAへの復帰、特にナポリやACミランへの移籍が濃厚だと見られている。
メイヌーに何が起きたのか
3人の中で最もサポーターの心を打つのはメイヌーの状況だ。マンチェスター出身で下部組織からトップチームに上がり、代表でも主力となった生え抜き選手だ。彼の物語はクラブを再生させるものになるはずだった。
2024年のプレミアリーグでブレイクを果たすと、イングランド代表に抜擢され、ユーロ2024の決勝まで進んだチームで中盤の秩序を保った。

しかし、アモリムの譲れない「3-4-2-1」システムの中で居場所を失った。攻撃的MFの位置ではブライアン・エンベウモやマテウス・クーニャが優先され、中盤ではブルーノ・フェルナンデスとの競争を強いられている。
ゴールや創造性でフェルナンデスを凌ぐことは難しく、さらにアモリムはフィジカルの強さを重視しているため、カゼミーロやウガルテに劣ると見られている。
「The Athletic」は、メイヌーが退団を希望していると報じた。必ずしも移籍が決まったわけではないが、このままでは現実味を帯びてきている。
原文:What happened to Man United's new three amigos? How Mainoo, Garnacho and Hojlund fell from favour with Ruben Amorim
翻訳:小鷹理人(スポーティングニュース日本版)
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