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【セリエA】キヴは正しい人選? 元同僚はインテル新監督をどう評価しているのか

坂東実藍 Miran Bando

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欧州チャンピオンズリーグ(UCL)決勝でパリ・サンジェルマンに0-5と大敗したインテルは、シモーネ・インザーギ監督がサウジアラビアに去った。クラブが後任に選んだのは、現役時代にインテルでプレーしたクリスティアン・キヴだ。

インテルの下部組織で指揮をとったキヴは、2024-2025シーズン途中に鈴木彩艶が所属するパルマの指揮官に就任。厳しい残留争いのさなかにあったチームに堅実さをもたらし、セリエB降格回避に導いた。

そのため、キヴは当初、パルマと契約を延長して続投する予定だった。だが、インザーギの退任後にインテルが声をかけてきたことで、パルマと“円満離婚”。新たに古巣の指揮官となった。

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キヴは2010年にインテルがセリエA、コッパ・イタリア、そして欧州CLの三冠を達成したときのメンバーだ。当時のチームメイトであるマイコンは、『Gazzetta dello Sport』紙で、キヴがインテルにとって「極めて正しい人材」と話している。

「新たに勝者の道のりを始めるために人としてもプロとしても才能を持っていると本当に思っている。もちろん、極めてタフな仕事が待っている。UCL決勝後の痛みは計り知れないから、簡単ではない。だが、難局における立ち上がり方を知っている人がいるとしたら、まさにキヴだ」

キヴが現役時代から監督としての素質をうかがわせたと述べたマイコンは、元同僚の長所を「誠実さ」と表現。また、当時のカリスマ監督から学べたことは大きいはずだと話している。

「彼は例えばジョゼ・モウリーニョからはハイレベルなグループのマネジメントの仕方を学んだ。痛手を受けて心理面の要素が極めて重要となるこのタイミングでは特に役立つことだ」

インテルはキヴ体制でクラブワールドカップに臨む。グループステージではモンテレイ、浦和レッズ、リーベル・プレートと対戦だ。

マイコンは「大きな機会だ。とても素晴らしい大会で、私もプレーしたいくらい」と述べた。

「士気を取り戻し、新たなモチベーションを見つけなければいけない。ラウタロ・マルティネスたちのような選手たちには、反撃するだけの誇りがある。今大会でどれだけ勝ち進むかは関係なく、うまくやるだろう。優勝は夢だが、まずは何よりもUCL決勝が本来のインテルではなく、バイエルン・ミュンヘンとバルセロナを沈めたチームであることを世界に示す必要がある」

坂東実藍 Miran Bando

フリーランスライター。NBAや欧州サッカーを中心に担当。執筆業は約20年の40代。マジック・ジョンソンのような華麗さを夢見るが、現実は地味キャラ。ならば目指すはサネッティのような継続性か。日々、子どもたちの世話に追われながらバスケとサッカーを追い続け、地道に各種媒体へ寄稿。