バロンドールとは何か? 個人サッカー賞で最も権威がある理由は?

Feargal Brennan

小鷹理人 Masato Odaka

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バロンドールは、その長い歴史とサッカー界における権威ある地位から、世界最高の個人賞であり続けている。

近年はリオネル・メッシが圧倒的な存在感を示し、8回の受賞を果たし、史上最多のバロンドール受賞者となった。

メッシは2022年末にキャプテンとして母国のアルゼンチンを1986年以来となるワールドカップ優勝へ導き、その功績により2023年の授賞式で再び栄冠を手にした。昨年はロドリが受賞し、メッシやクリスティアーノ・ロナウドが候補に挙がらなかったことが、時代の転換点を印象づけた。

新たなサッカーの個人賞が登場してきたものの、メッシとロナウドの覇権が終わりを迎えてもなお、バロンドールは依然として頂点に君臨している。

関連記事:【バロンドール2025】授賞式直前! 選考基準や投票の仕組みを徹底解説

バロンドールとは何か?

バロンドールは、フランスのサッカー専門誌『フランス・フットボール』が世界最高の選手に贈る年間賞である。2025年時点では、フランス・フットボール誌とUEFAが共同で運営している。

1956年に創設されて以来、形を変えてきた歴史を持つ。2010年から2015年まではFIFA年間最優秀選手賞と統合され「FIFAバロンドール」と呼ばれていたが、2016年に分離し、FIFAは対抗する賞として「The Best FIFA Football Awards」を新設した。

Lionel Messi with Ballon d'Or trophies
Getty Images

バロンドールが最も渇望される賞であり続ける理由の一つは、その歴史的な位置づけにある。象徴的なトロフィーと、これまでに名を刻んだ伝説的な選手たちが放つオーラが、新しいFIFAの賞とは一線を画している。

バロンドール関連の賞

授賞式では、男子バロンドール以外にも複数のトロフィーが授与される。

  • バロンドール・フェミニン(女子最優秀選手)
  • コパ・トロフィー(21歳以下の男女最優秀選手)
  • ヤシン・トロフィー(最優秀ゴールキーパー)

バロンドールの投票方法は?

投票は世界各国を代表する180人のジャーナリストによって行われる。

各記者は30人の候補者からトップ5を順位付けして選び、1位に5点、2位に4点と順にポイントが与えられる。合計ポイントが最も多い選手が受賞者となる。同点の場合は1位票が多い選手が勝者となる。

投票基準は、個人のパフォーマンスが最優先とされ、チームタイトルは補足的な要素とされる。

最もバロンドールを受賞しているのは誰か?

順位選手受賞回数
1.リオネル・メッシ82009, 2010, 2011, 2012,
2015, 2019, 2021, 2023
2.クリスティアーノ・ロナウド52008, 2013, 2014, 2016,
2017
3.ミシェル・プラティニ31983, 1984, 1985
 ヨハン・クライフ31971, 1973, 1974
 マルコ・ファン・バステン31988, 1989, 1992
6.フランツ・ベッケンバウアー21972, 1976
 ロナウド21997, 2002
 アルフレッド・ディ・ステファノ21957, 1959
 ケビン・キーガン21978, 1979
 カール=ハインツ・ルンメニゲ21980, 1981

原文:What is the Ballon d'Or? Why France Football's prize matters most among individual soccer awards
翻訳:小鷹理人(スポーティングニュース日本版)

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Feargal Brennan

Feargal is a content producer for The Sporting News. He has been working with TSN since the start of 2022 after stints with Reach, Amazon UK and Squawka in a nomadic career in the football media pyramid. Always with a keen eye on Arteta's 'Reds' and Kenny's Ireland 'Greens' and a 100% five-a-side penalty record.

小鷹理人 Masato Odaka

スポーティングニュース日本版アシスタントエディター。埼玉県出身。南アフリカW杯を機にサッカーに魅了され、欧州サッカーを中心に幅広く観戦。大学・大学院でスポーツマネジメントを専攻し、理論と実践の両面からスポーツを追求。フットサル部では全国大会出場経験あり。趣味はスポーツ観戦でサッカー、格闘技、MLBなど幅広く観戦。NBAは現在勉強中。