PSGのデンベレがバロンドール初受賞! スピーチでメッシに感謝の言葉

Kyle Bonn

小鷹理人 Masato Odaka

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バロンドール2025の授賞式は、この栄誉あるトロフィーが選手のキャリアに及ぼす影響の対照的な姿を映し出した。

アイタナ・ボンマティは、3年連続での受賞により、スーパースターからレジェンドの域へと到達した。女子選手で3年連続受賞を果たしたのは史上初の快挙だった。

一方、ウスマン・デンベレは、初めてノミネートされた年に初のバロンドールを獲得した。28歳にして、かつて「未完の大器」と批判されてきた選手がついに頂点へと上り詰めたのだ。

ここではデンベレの受賞スピーチの内容と、それが彼のキャリア全体にどう結びつくのかを解説する。

デンベレの受賞スピーチ全文は?

フランス・フットボールからバロンドール2025を受賞したデンベレは、スピーチでさまざまな感情をあらわにした。

「今経験していることは本当に特別で、言葉にならない。PSGで起こったことは信じられない。正直、少し緊張している。サッカー史上最大のレジェンドのひとりからこのトロフィーを受け取ったなんて、夢のようだ」

ロナウジーニョからトロフィーを受け取り、マイクの前に立ったデンベレは、これまで関わった人々への感謝を述べた。28歳の彼は、自らを育ててくれたクラブへの感謝を口にし、移籍前に苦しんだ時期もあったと振り返り、特にある元チームメイトへの思いを強調した。

「これまでプレーしたすべてのクラブに感謝したい。最初のクラブ、スタッド・レンヌ。そしてボルシア・ドルトムント。夢のクラブだったバルセロナ。リオネル・メッシと一緒にプレーできたことは忘れられない。彼から本当に多くのことを学んだ。メッシとプレーできたことは自分にとって大きな財産だ」

さらにPSGについても言及した。

「2023年に自分を獲得してくれたPSGに感謝したい。信じられないほど素晴らしい家族のようなクラブだ。会長のナセル・アル=ケライフィは父のような存在だし、スタッフや監督のルイス・エンリケも自分にとって父のような存在だ。そしてチームメイト全員。ほとんどすべてのタイトルを共に勝ち取ってきた。良い時も悪い時も支えてくれた。この個人賞は、チーム全体で勝ち取ったものだ」

またフランス代表の指揮官への感謝も忘れなかった。

「デシャン監督にも感謝したい。ワールドカップも勝ちたいね!それから地元のウールにも感謝を伝えたい。チャンスがあるたびに戻っているが、地元の仲間がこの瞬間へと自分を導いてくれた」

そして話は家族へと移り、感情があふれ出した。

「母さん、本当にありがとう。いつもそばにいてくれた。家族のみんな、これまで本当にいろんなことを経験してきた。一緒にすべてを乗り越えてきた。これからもずっと一緒だ」

デンベレは涙をぬぐい、観客席では父親の姿も涙で潤んでいた。やがて母親がステージに招かれ、息子のそばに立った。

デンベレとリオネル・メッシの関係は?

デンベレとメッシは非常に親しい関係にある。バルセロナ時代に共に過ごした時間がその絆を築いた。

デンベレは2017年夏にドルトムントからバルセロナへ移籍し、史上最高の選手と呼ばれるメッシと共演した。二人は2021年夏にメッシがPSGへ移籍するまでの4シーズンを共にした。

その後、2023年夏にメッシがPSGを去ると、フランスのクラブはデンベレを後継者として迎え入れ、彼はそこで真のスターへと成長した。

「メッシとは最初の日から良い関係を築けた。自分のロッカーは彼のすぐ隣で、彼はたくさんのアドバイスをくれた。こちらが何を必要としているかを本能的に理解していたんだ。『夢を叶えたいなら真剣にならないといけない』と彼は言ってくれた。その後、彼のプレーを見て学んだ」

原文:Ousmane Dembele Ballon d'Or speech: PSG star thanks Lionel Messi in emotional 2025 trophy acceptance
翻訳:小鷹理人(スポーティングニュース日本版)

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