トーマス・トゥヘル監督は今月、ウェールズとラトビアと対戦するイングランド代表メンバーを発表する際、スター選手たちを外した。
フィル・フォーデンとジャック・グリーリッシュは、それぞれマンチェスター・シティとエバートンで絶好調を取り戻しているが、トゥヘルは彼らを招集せず、9月にアンドラとセルビアを破ったメンバーをほぼそのまま維持した。
アーセナルでフィットネスを取り戻したブカヨ・サカは復帰したものの、レアル・マドリードのスター、ジュード・ベリンガムの名前はなかった。
トゥヘル監督とベリンガムの間で、意図せずともネガティブな見出しが生まれるのはこれが初めてではない。では、2024-2025シーズンのイングランド年間最優秀選手に選ばれた男が、なぜ冷遇されているのだろうか?
ジュード・ベリンガムは負傷しているのか?
ベリンガムはFIFAクラブワールドカップ後に手術を受け、今季序盤はレアル・マドリードの試合を欠場していた。しかしすでに復帰しており、ケガはない。
22歳の彼は2025-2026シーズンでマドリードの試合に4度出場しており、そのうち3試合は途中出場だった。先週末のマドリード・ダービー(アトレティコ戦)では先発し、金曜日のトレーニングにも参加していたが、その日にトゥヘルが代表に招集しなかったことを明らかにした。
復帰してプレーしているにもかかわらず、トゥヘル監督は「まだ完全なリズムを取り戻していない」と説明。ベリンガム自身は招集を望んでいたが、トゥヘル監督は電話で直接、招集外の理由を伝えたという。

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なぜベリンガム、フォーデン、グリーリッシュを選ばなかったのか?
大きな注目を集めることを予想したトゥヘル監督は、金曜の会見冒頭で、前回のセルビア戦(5-0勝利)で活躍した選手たちを評価したいとし、スカッドを変更しなかった理由を説明した。
トゥヘル監督は次のように語った。
「ご覧の通り、前回の合宿からスカッドを1人しか変えなかった。前回の合宿はわずか3週間半前のことだ。チームワークとチームスピリットはこれまでで最高のレベルにあった。だからこそ、前回築き始めたものをさらに安定させるために、同じスカッドを今回も招集することにした」
「我々と一緒にいるべき選手が外れているか? 間違いなくそうだ。だがパフォーマンス次第で代表復帰できるか? 100%その通りだ。しかし現時点では、これが最も適切で明快な決断だと考えている」
トゥヘル監督はベリンガムについて何と言ったか?
今回の決断も、長らくイングランド代表のW杯優勝の切り札と見られてきたベリンガムとトゥヘル監督の関係に、不要な雑音を生んでいる。
今年6月に行われたセネガルとのホーム親善試合(1-3で敗戦)では、ベリンガムは残り20分から途中出場したものの、VARでゴールが取り消され、苛立ちを隠せない様子を見せた。
その後のtalkSPORTのインタビューで、トゥヘル監督はベリンガムの「闘志」を称賛しつつも、彼の母親がそのピッチ上での振る舞いを「嫌悪感を抱く」と感じることがあると発言。
トゥヘル監督は後にこの発言を謝罪し、言葉の選び方を誤ったと認めた。ドイツ人監督は「自分は第二言語で話していた」とも釈明している。
ジュード・ベリンガムのイングランド代表での実績
ベリンガムはわずか17歳で代表デビューを果たして以来、すでに44キャップを記録している。
代表通算6得点を挙げており、そのうち3得点は主要大会の決勝トーナメントで記録されたものだ。
原文:Is Jude Bellingham injured? Why Thomas Tuchel left Real Madrid star out of England squad
翻訳:小鷹理人(スポーティングニュース日本版)
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