ブルームバーグによると、クリスティアーノ・ロナウドの伝説的地位はさらに確固たるものとなった。彼は史上初めて資産総額が10億ドル(約1,500億円)を超える選手になったという。
金融・メディア大手のブルームバーグは10月8日に「ビリオネア・インデックス(Billionaires Index)」を発表し、40歳となるロナウドの名前が初めてそのリストに掲載された。
ブルームバーグのデータによると、ロナウドの総資産14億ドル(約2,100億円)は、給与・投資・スポンサー契約の積み重ねによるものだという。
最も注目すべき契約のひとつが、ナイキとの10年にわたるスポンサーシップ契約であり、年間約1,800万ドル(約27億円)が支払われている。
また、ロナウドは依然として世界で最も高給取りのサッカー選手であり、サウジ・プロリーグのアル・ナスルで年間1億7,000万ポンド(約320億円)を稼いでいる。
フォーブスの最新のサッカー選手年俸ランキングによると、5度のバロンドール受賞者ロナウドの収入は、2位のネイマール(年間8,600万ポンド=約160億円)の2倍にもなるという。
さらにロナウドは、アル・ナスルとの契約を2年間延長しており、その契約金は4億ドル(約600億円)を超えると報じられている。
ロナウドはなぜサウジに残るのか?
ロナウドは2021年にマンチェスター・ユナイテッドへ復帰し、40試合で19ゴールを記録して再び歴史を作った。
しかしそのわずか1年後、彼はクラブを離れる決断を下し、多くのファンの心を打ち砕いた。元監督のエリック・テン・ハグ氏との確執、クラブ経営陣への不満、そしてチャンピオンズリーグで再びプレーしたいという強い願望が、退団の要因となった。
しかし、ロナウドほどのスターを獲得するにはあまりにも高額なコストがかかるため、彼の望む形での移籍は実現しなかった。
そのとき登場したのがサウジ・プロリーグ(SPL)だ。このリーグは、長年にわたり世界的スター選手を呼び込み、ブランド価値を高めようとしてきた。
そして今では、「ロナウドがサウジリーグを世界地図に載せた」と言っても過言ではない。
加入から2年間で、彼は81試合で78ゴールを挙げ、2年連続で得点王に輝いた。
その驚異的な数字が示す通り、彼はまだ衰えを見せていない。
2025年6月に契約が満了した際、ロナウドは「この章は終わった」という意味深なSNS投稿を行い、再びヨーロッパ復帰を狙うのではないかと予想された。
しかし、実際にはロナウドは他クラブからのオファー(夏のクラブワールドカップ前にも複数あったとされる)を断り、アル・ナスルと再契約する道を選んだ。
では、なぜ彼はサウジに残ったのか?
理由のひとつは、やはり金銭面の魅力だろう。
ロナウドは世界的スターとして高額なギャラを要求するが、それを支払えるクラブは限られている。
もうひとつの理由は出場機会だ。
アル・ナスルではレギュラーとして試合に出続けることがほぼ保証されており、ヨーロッパのトップクラブのように激しいポジション争いに悩まされることも少ない。
もちろん、年齢も考慮すべき要素だ。
40歳という年齢にもかかわらず、ロナウドはなおトップコンディションを維持しており、その姿勢は多くの人々を驚かせている。
そして何より、彼のサッカーへの情熱と自己鍛錬こそが、今も燃え続ける原動力だ。
今回の2年契約が最後になるかは分からない。しかし、もし彼がこの調子を維持し続けるなら、ヨーロッパ復帰というシナリオも決して不可能ではないだろう。
原文:Cristiano Ronaldo becomes first billionaire footballer
翻訳:小鷹理人(スポーティングニュース日本版)