Jリーグの2025シーズンも残り3節となり、鹿島アントラーズ、柏レイソルを筆頭にいまだ激しい優勝争いが繰り広げられているが、一方でシーズンの終わりが近づくと共に来季に向けた変化も明確に見え始めてきた。
Jリーグはすでに来年より従来の『春秋制』から『秋春制』へと変更することを発表済みだ。それに伴い、2026年夏の開幕までの半年の移行期間をつなぐ特別大会が開催されることとなっている。
昨年12月にその大会の概要が発表されたのを皮切りに今年7月には日程、そして9月には名称、タイトルパートナーも発表され、特別大会の概要はかなりはっきりとしてきた。それに伴い、DAZNでの試合配信でもハーフタイムには『百年構想リーグ』と名付けられたこの特別大会を説明する動画が流され始めたほか、各チームは『百年構想リーグ』のチケットやユニフォームについての対応のアナウンスを始めている。
ここでは、改めてその特別大会の日程・試合形式・賞金をはじめとした概要、放送配信予定などの情報をまとめる。
関連記事:Jリーグの秋春制移行はいつから? 現在の春秋制からの移行期間はどうなる?
特別大会の名称は?
Jリーグは2026年上半期に行う特別大会の名称 を『明治安田J1百年構想リーグ』『明治安田J2・J3百年構想リーグ』 と発表した。
シーズン移行という大きな節目を迎えてからも、サッカーの普及やスポーツ文化の振興をはじめとする理念の実現に取り組み続ける強い決意を反映し、「Jリーグ百年構想~スポーツで、もっと、幸せな国へ。」というJリーグの理念を分かりやすく伝えるため、この特別大会の名称にもここまでJリーグが掲げてきたスローガンが採用された。
またタイトルパートナーには、これまでのリーグ戦のタイトルパートナーを務めてきた明治安田生命がつくこととなった。
『明治安田J1百年構想リーグ』はいつ始まる?
『明治安田J1百年構想リーグ』は 2026年2月7日(土)・8日(日)スタートの『地域リーグラウンド』 と、2026年5月30日(土) ・31日スタートの『プレイオフラウンド』 の2つのラウンドに分けて行われる。
『地域リーグラウンド』はJ1所属の20チームが東地域のグループ10クラブと西地域のグループ10クラブに分けられ、それぞれのグループ内でーム&アウェイ方式のリーグ戦を行う。
なお、東西のグループ分けは2025年シーズンが終了した12月15日(月)午後に発表 される予定で、『降雪地域のクラブ数、同都道府県のクラブはできるだけ同グループに、交通手段等 といった観点を踏まえ、総合的に決定いたします』とされている。
『地域リーグラウンド』の各節対戦カードについては12月19日(金)午後に発表 予定となっている。ここでMUFGスタジアム(国立競技場)開催の試合、『フライデーナイトJリーグ』として金曜日夜に開催される試合についても発表される。
試合の詳細(キックオフ日時、スタジアム、インターネット中継・TV放送)については、1・2節が 2025年12月26日(金)13:00、 3節〜18節が 2026年1月9日(金)13:00に発表される予定だ。
『地域リーグラウンド』が終了した時点で決定したグループ内の順位に基づき、『プレイオフラウンド』では東西それぞれのグループの同順位同士がホーム&アウェイ方式で対戦し、最終的な順位を決定する。
そして、東地域グループの1位と西地域グループの1位の対戦で勝利したチームが優勝クラブとなり、AFCチャンピオンズリーグエリート26/27の出場枠を獲得する。
なお、この『明治安田J1百年構想リーグ』の結果による降格はない。
まとめると以下のような形になる。
⚽️大会概要
- 日程:
- 地域リーグラウンド/グループ内でホーム&アウェイ方式のリーグ戦(2グループ合計180試合)
- 2026年2月7日(土) ~5月24日(日)
- プレイオフラウンド/各グループ同順位同士のホーム&アウェイ方式の順位決定戦
- 第1戦 2026年5月30日(土) ・31日(日、第2戦 2026年6月6日(土) ・7日(日)
- 地域リーグラウンド/グループ内でホーム&アウェイ方式のリーグ戦(2グループ合計180試合)
- 登録ウィンドウ: 2026年1月12日(月)~4月8日(水)
- 追加登録期間: 5月1日(金)まで
- 試合方式:
- 地域リーグラウンド/前後半各45分。90分で勝敗が決しない場合はPK戦(延長戦なし)、90分での勝利/勝ち点3、PK戦での勝利/勝ち点2、PK戦での敗戦/勝ち点1、90分での敗戦/勝ち点0
- プレイオフラウンド/第1戦は延長戦、PK戦なし。第2戦において2試合の合計で勝敗が決しない場合、前後半各15分の延長戦、延長戦で勝敗が決しない場合はPK戦を行う。
- 賞金: 1位 1.5億円、2位 6000万円、3位 3000万円
- 特別助成金(地域リーグラウンド): 勝ち点1点ごとに200万円(総額10.8億円)
- 特別助成金(プレイオフラウンド): 1〜20位の最終順位ごとに総額1.2億円を分配。
- 理念強化配分金: 競技順位/総額8.1億円、人気順位/総額2.7億円
- 昇降格: この大会の結果による昇降格はなし
例年との違いは?
2026年は『明治安田J1百年構想リーグ』並びに、先日2026年8月8日(土)・9日(日)の週末での開幕が発表された『2026/27シーズン』が行われる一方、例年開催されているJリーグYBCルヴァンカップ、天皇杯は開催されない。
また『明治安田100年構想リーグ』は、3月のインターナショナルウインドー期間及び5月・6月のワールドカップ出場選手公式休暇期間にも開催されることとなっている。
『明治安田J1百年構想リーグ』の賞金は?
この大会では総額25.2億円の賞金・特別助成金・配分金が用意されている。
地域リーグラウンドでは勝ち点1点あたり200万円、1チームあたり最大1.08億円(勝ち点54点の場合)の特別助成金を手にすることができる(総額10.8億円)。
プレイオフラウンドの結果に基づく賞金は1位が1.5億円、2位が6000万円、3位が3000万円となっており、このほかに順位に基づいて配分される理念強化配分金(総額8.1億円)、人気順位に基づいて配分される理念強化配分金(総額2.7億円)、最終順位に基づいて配分される特別助成金(総額1.2億円)がある。
なお人気順位の決定方法については原稿執筆時点では確認できなかった。
『明治安田J1百年構想リーグ』はどこで観られる?
『明治安田J1百年構想リーグ』はこれまでのシーズン同様『DAZN』で配信される。これに伴い、『AmazonプライムビデオのDAZNチャンネル』、『ABEMA de DAZN』でも視聴できるものとと想定される。
すでにDAZNでは10月から、この『明治安田J1百年構想リーグ』と『26/27シーズン』を18カ月お得に視聴することのできる『年間視聴パス』の販売を開始している。
関連記事:最安でDAZNが見られる! Jリーグ年間視聴パスの料金や加入方法|売り切れの場合は?
『明治安田J1百年構想リーグ』のチケット、ユニフォームなど各クラブの対応は?
『明治安田J1百年構想リーグ』に向けて、各クラブは徐々に来季のシーズンチケットの詳細を発表し始めている。
鹿島アントラーズや浦和レッズをはじめとしたJ1のチームは『明治安田J1百年構想リーグ』に向けたシーズンチケットの詳細とともに新ユニフォームを用意・販売することを発表している一方、J2のジュビロ磐田のように今季のユニフォームを継続して使用するとしているチームもある。
また、清水エスパルスでは、『明治安田J1百年構想リーグ』のシーズンシートを『パックチケット』として従来のシート固定ではなく、試合ごとに座席を取得する方式に変更するなど、これまでとは違う対応を予定しているチームもある。
自分の推しチームが『明治安田J1百年構想リーグ』に向けてどのような対応を予定しているのか、今のうちにチェックしておこう。
J2・J3のチームは?
J2、J3のチームについても全40チームが出場し、10クラブずつ東西南北のグループに分かれて戦う 『明治安田J2・J3百年構想リーグ』 が同様のフォーマットで行われる。
こちらについてもこの『明治安田J2・J3百年構想リーグ』の結果による昇格・降格はない。
その大会概要は以下の通りだ。
- 日程:
- 地域リーグラウンド/グループ内でホーム&アウェイ方式のリーグ戦(4グループ合計360試合)
- 2026年2月7日(土) ~5月24日(日)
- プレイオフラウンド/各グループ同順位同士のホーム&アウェイ方式の順位決定戦
- 第1戦 2026年5月30日(土) ・31日(日)、第2戦 2026年6月6日(土) ・7日(日)
- 地域リーグラウンド/グループ内でホーム&アウェイ方式のリーグ戦(4グループ合計360試合)
- 登録ウィンドウ: 2026年1月12日(月)~4月8日(水)
- 追加登録期間: 5月1日(金)まで
- 試合方式:
- 地域リーグラウンド/前後半各45分。90分で勝敗が決しない場合はPK戦(延長戦なし)。90分での勝利/勝ち点3、PK戦での勝利/勝ち点2、PK戦での敗戦/勝ち点1、90分での敗戦/勝ち点0
- プレイオフラウンド/前後半90分で勝敗が決しない場合、前後半各15分の延長戦、延長戦で勝敗が決しない場合はPK戦を行う。
- 賞金: 1位 1500万円、2位 750万円、3位 250万円
- 特別助成金(地域リーグラウンド): 勝ち点1点ごとに50万円(総額5.4億円)
- 特別助成金(プレイオフラウンド): 1〜40位の最終順位ごとに総額6000万円を分配
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