名古屋グランパスは18日(木)、来季の新監督としてミハイロ・ペトロヴィッチ氏の就任を発表した。
“ミシャ”の愛称で知られるミハイロ・ペトロヴィッチ氏は2006年からサンフレッチェ広島の監督に就任すると、浦和レッズ、北海道コンサドーレ札幌を歴任。2024年シーズンまで監督として指揮を執った。
J1通算247勝は外国人監督として最多。攻撃的なスタイルで結果を残してきた実績十分の指揮官が、名古屋の再建を託される形となる。
「堅守速攻」から「保持型」へ
来シーズンへ向けて気になるのは戦術だ。2022年から4年間指揮した長谷川健太前監督は堅守速攻を掲げ、守備強度とスピードを重視したチーム作りを進めてきた。
一方、ペトロヴィッチ新監督の代名詞はボール保持を軸とした攻撃的なポゼッションサッカー。これまで名古屋が採用してきた、3CBを中心にした3-4-2-1のフォーメーションには大きな違いはないが、両サイドのウイングバックには攻撃的な選手を置くことが多く、攻撃時には高い位置を取り、前線の3選手に加え5トップに近い形で攻める。
これまで通りの”ミシャ式”であれば、堅守速攻で戦ってきた名古屋から180度変わる可能性もあり、大きな変革期となりそう。
選手起用にも変化? MF倍井らレンタル組の去就に注目
ペトロヴィッチ新監督により、選手起用にも大きな変化となる可能性が高い。守備強度が求められる長谷川健太前体制のもとではなかなか出場機会のなかった、MF加藤玄やMF鈴木陽人ら若手にも新たなチャンスが巡ってきそう。
また、注目されるのがレンタル組の去就。特に今季J2・ジュビロ磐田へ期限付き移籍し、リーグ戦38試合6ゴールと活躍したMF倍井謙は、新体制の戦術でフィットする可能性も高く、復帰となれば大きな戦力となる。その他、北海道コンサドーレ札幌へ期限付き移籍のDF宮大樹らの去就にも注目が集まりそうだ。
J1は来季、秋春制移行に伴う昇降格のない「明治安田生命J1百年構想リーグ」を経て、8月開幕の2026-27シーズンへと突入する。実績のあるペトロヴィッチ新監督を迎え入れ、グランパスは巻き返しへと動き出す。
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