■試合情報
日時:11月22日(土)14:00キックオフ
会場:東京・国立競技場
■ 見どころ
来季より秋春制に移行のため、今季は決勝がリーグ戦終了より早く行われるサッカー天皇杯。
リーグ戦では終盤になって勝ち点ペースを落とし、ともに優勝戦線から脱落してしまった町田ゼルビア(以降、町田)とヴィッセル神戸(以降、神戸)が、天皇杯獲得をかけて戦うこととなった。
町田は準決勝で、夏以降負け試合がほとんどないFC東京と国立競技場で対戦。
0-0のまま延長戦に突入したものの延長前半に林のゴールで先制、後半にはオ セフンの得点で突き離し2-0で勝利した。
延長含め120分間FC東京にチャンスらしいチャンスを与えず、磐石の守備を見せて決勝に駒を進めた。
一方の神戸はサンフレッチェ広島(以降、広島)とパナソニックスタジアム吹田で対戦。
両チームの質の高い、攻守においてハイレベルな試合が進み、その中で神戸が前半のうちにセットプレーの流れから永戸が左足を振り抜き先制。
後半には武藤が獲得したPKを佐々木が決めた。
広島に攻め込まれるシーンも多く見られたが、危険なエリアを察知した守備陣が広島のシュートをことごとくブロックしチャンスを与えず、こちらも磐石の守備で無失点に抑え勝利した。
両チーム相手攻撃陣を封じ込める圧倒的な守備で決勝に進んだことから、決勝戦はロースコアの1点を争う試合になると思われる。
それだけに、町田FWオ セフンの高さ、神戸のセットプレーといった局面局面で堅固な守備を打ち破る武器を出せる場面を、意図して多く作り出すような組み立てが必要となってくる。
町田は昨年のJ1昇格以降初のタイトル獲得、神戸はリーグ3連覇こそ切れたものの3年連続でのタイトルがかかっており、両チーム鼻息荒くこの試合に臨んでくる。
守備が特長の両チームなだけに、いかにその堅守を打ち破る質の高い攻撃を組み立てるのか目が離せない。
■注目選手
《町田》
19 中山雄太
元々は守備の得意な選手だが、ポジションを一つ上げボランチの位置で出場した準決勝FC東京戦では、前線にも顔を出し時にはシュートを放つなど攻守に躍動。
型にとらわれないポジショニングで、神戸守備陣が嫌なところでボールを受け攻撃に優位になるためのエッセンスを加える。
国際経験の豊富な中山が重要な場面で普段通りのゲームを動かす力を発揮すれば、町田の初タイトルが大きく近づく。
《神戸》
7 井手口陽介
準決勝では井手口が何人いたんだ?と思うほど、あらゆるシーンで顔を出しチームのために走り続けた。
量が多いだけでなくツボを抑えたポジショニングで局面局面での数的優位を作り出し、神戸の攻撃を優位に進める。
井手口のランニングで町田の隙を作り高質の攻撃陣の待つ前線に良い状態でボールを運べば、神戸が昨年に続く天皇杯連覇が現実的なものとなる。
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