京都サンガF.C. 0-3 横浜F・マリノス
戦評
優勝争いに残るためには勝つしかない3位京都が、あと1勝でJ1残留が決まる横浜FMをホームに迎えた一戦。
開始から互いに激しいプレスの応酬でハイテンポな試合を展開。
横浜FMが谷村の抜け出しからチャンスを作れば、京都は奥川、マルコ トゥーリオが際どいシュートを放つなど互いにチャンスを作る。
横浜FMは28分植中が得たPKを京都GK太田に阻止されるも、35分にジョルディ クルークスの長距離のフリーキックを谷村が合わせ先制、そのまま前半は横浜FMがリードして折り返す。
後半は開始から2人の選手を入れた京都が一気に攻勢に出る。
激しいブロックに遭いながらも精度の高いシュートで横浜FMゴールを脅かすが、GK朴一圭がことごとくシャットアウト。
京都が流れを掴みながらも得点を奪えずにいると、72分良い形でボールを奪い抜け出した谷村からの折り返しを最後は天野が決めて追加点。
その後、攻めるしかなくなった京都の攻撃を横浜FMは上手くいなし、終了間際には横浜FMが京都のスローインからの守備が手薄になったところを植中が突いてダメ押しの3点目。
試合はそのまま0-3で横浜FMが勝利を収めてJ1残留を決めた。
一方、負けた京都は復帰したラファエル エリアスも不発に終わりホームで痛い敗戦、優勝争いから脱落となった。
勝敗を分けたポイント
横浜FM出足が京都の鋭い出足を上回ったことが、この試合の勝利を引き寄せた。
京都のスピード、馬力のある展開は上位に食い込んでいるだけの「質」をこの試合でも伴っていたが、京都の速い2重3重の波状攻撃に対し横浜FMも先の状況を予見していたかのような鋭い出足からの2重3重の守備で危険なエリアをカバー。
シュートを打たれても守備陣がブロック、ブロックが追い付かない状況でもコースを限定する守備でGK朴一圭の好守を引き出し、全員守備で無失点勝利を掴んだ。
これからの展望
≪京都≫
優勝の可能性は消えたもの、質の高いオーガナイズをされた攻撃はこの試合でも見受けられた。
残りの対戦相手は、降格が決まった横浜FC、順位の近い神戸との試合となっている。
勝ち点の並んでいた神戸が同日引き分けて、京都は現在勝ち点1差の4位。
横浜FCに勝利し、神戸に勝つことで過去最高の3位でのフィニッシュを目指したい。
≪横浜FM≫
一時はダントツ最下位の時期がありながらも、的確な補強と途中監督就任した大島監督の手腕で2試合を残して残留を決めた。
ここ3試合は、浦和・広島・京都と上位相手に合計10得点0失点の盤石な試合を見せており、リーグ終盤の成績だけ見て上位チームに引けを取らない成績を残している。
今期リーグ終了後まもなく始まる秋春移行のための特別大会を見据えシーズンを締めくくるためにも、今の流れを継続するための手立てに期待したい。
試合環境
- 開催場所:サンガスタジアム by KYOCERA
- 観衆:19,828人
- 天候/風:雨/弱風
- 気温/湿度:16.7℃/90%
- 芝状況:全面良芝
得点経過
<横浜FM>前半35分 谷村海那(アシスト:ジョルディ・クルークス)
<横浜FM>後半27分 天野純
<横浜FM>後半47分 植中朝日
試合スタッツ
京都 横浜FM
56% ボール保持率 44%
14(8) シュート(枠内) 13(7)
11 コーナーキック 3
13 フリーキック 24
113.087km 走行距離 111.130km
143 スプリント 126
384(66.1%) パス(成功率) 206(50.0%)
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