【Jリーグ】J1で今節から適用の新規則『8秒ルール』『キャプテンオンリー』とは?

加藤雅大 Masahiro Kato

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いよいよ明日、2025年8月9日(土)からJ1リーグが夏の中断期間を終えて再開される。

注目は今節から導入される『8秒ルール』や『キャプテンオンリー』などの新規則。既にJ2やミッドウィークに開催された天皇杯の4回戦では実施済みだが、J1としては今節から初めて適用される。

◆GKの新ルール「8秒ルール」とは?

かつて存在した「6秒ルール」に代わり、GK(ゴールキーパー)がボールを手で保持できる時間が“8秒”となる「8秒ルール」が適用される。

このルールでは、「GKがボールを保持して次のアクションが動かせる状態」から主審がカウントを開始。残り5秒から片手を上げ、声と指で0秒までのカウントダウンを明確に示す。

従来の6秒ルールでは、違反した場合はその地点からの間接FK(フリーキック)となっていたが、新規則「8秒ルール」ではCK(コーナーキック)からの再開となる。

6秒ルールでは、そこまで厳しい判定が下されることは少なかったが、新規則でGKの時間稼ぎが厳格に判定される。この8秒ルールによって、Jリーグが今年目指しているアクチュアル・プレーイングタイ(実際にボールがプレーされている時)の改善にも期待できる。

◆抗議はキャプテンのみ! 「キャプテンオンリー」とは?

この「キャプテンオンリー」は重要な事象などの場合のみ、競技者が主審を威嚇したり取り囲んだりするのを防ぐため、各チームから主審に話しかけることができるのは、1人の競技者のみ(通常はキャプテン)となるもの。

許可されていない競技者が主審に近づいたり、取り囲んだりした場合には警告されることがある(イエローカード)と示している。

なおキャプテンオンリーは、あくまでPKなど重要な事象の場合のみ新規則。審判との通常のやり取りは、従来と同様に認められている。

またキャプテンがGKや外国籍選手の場合、別プレイヤーがアプローチ可能。その際はキックオフ前のコイントスまでに、どの選手が代理となるかを主審に伝えなければならない。この場合主審にアプローチをかけることができるのは、このうちどちらか1名のみとなる。

特に感情が高ぶる場面での集団抗議が問題視されてきたが、今後はキャプテン以外の選手が強く詰め寄る場面は少なくなる。

春秋制として、ラストイヤーとなる2025年J1リーグは残り14節。優勝争いに、残留争いと様々なドラマを生むJ1リーグ。ルール改正によってどのような変化になるのか。エキサイティングなゲームに期待したい。

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加藤雅大 Masahiro Kato

スポーティングニュース日本版コンテンツライター。愛知県出身。大学卒業後、テレビ局でスポーツ番組の制作に携わり、幅広い競技に関わる中でスポーツの奥深さに魅了される。現在はスポーツライターとして活動しており、競馬を中心に、野球やサッカーも担当。レースや試合の展望はもちろん、データや戦術、駆け引きといった要素にも注目。多角的な視点からスポーツの魅力を伝える。