【WBC×中日ドラゴンズ】代打での『劇的アーチ』や現監督『執念の同点タイムリー』など、ドラ戦士のWBCを振り返る

加藤雅大 Masahiro Kato

【WBC×中日ドラゴンズ】代打での『劇的アーチ』や現監督『執念の同点タイムリー』など、ドラ戦士のWBCを振り返る image

Jiji Press

いよいよ3月に迫った第6回ワールドベースボールクラシック(WBC)。連覇が期待される侍ジャパンは12月下旬、8選手を先行発表、大谷翔平(ドジャース)や菊池雄星(エンゼルス)らメジャーリーガーも選出された。

その8名の中に中日ドラゴンズ所属の選手は発表されなかったものの、前回大会で登板した髙橋宏斗や昨シーズン守護神として46セーブをマークした松山晋也などの選出が期待されている。

そこで今回は、過去のWBCで中日ドラゴンズから選ばれた選手たちの活躍を振り返っていく。

福留孝介が"宿敵"韓国から劇的アーチ

2006年の第1回大会では、福留孝介・谷繁元信が選出された。谷繁は前年に日本一を達成したロッテの里崎智也が正捕手を務めたこともあり、谷繁は2試合の出場にとどまった。

一方、福留はWBC史に残る名場面を演出した。準決勝・韓国戦。0-0で迎えた7回、1アウトランナー2塁の局面で、王貞治監督はここまでこの大会で不振の福留を代打で起用する。

カウント1ボール1ストライクからの3球目。甘く入った球をすくいあげ、ライトスタンドへ放り込んだ。まさに"生き返る"一撃は、今大会2度敗れていた”宿敵”韓国を破る決勝2ラン。

日本代表は勢いそのままに決勝でもキューバを破り、WBCの初代王者に。福留のここぞの一発は、今なお語り継がれるWBC屈指の名シーンの一つだ。

 

◆第1回 2006年

福留 孝介 8試合 打率.182(22打数4安打) 2本塁打 6打点

谷繁 元信 2試合 打率.000(4打数0安打) 0本塁打 0打点

 

現監督 井端弘和が"執念"の同点タイムリー

イチロー(マリナーズ)の決勝タイムリーで2連覇を成し遂げた2009年の第2回大会は中日から選出なし。一部報道では「全員辞退」と報じられ、様々な議論を呼んだ。

続く2013年の第3回大会は、侍ジャパンは初のメジャーリーガー選出0という異例の布陣。守護神候補として期待された浅尾拓也をはじめとして山井大介、大島洋平はコンディション不良などにより落選となっている。

その中で中日からは、今年の第6回大会に監督として挑む、当時37歳のベテラン井端弘和が唯一の選出。同じショートには坂本勇人(巨人)がいたこともあり、DHでの起用がメインとなった。

最も記憶に残るのは第2ラウンドのチャイニーズタイペイ戦。1点ビハインドで迎えた9回表、1アウトから鳥谷敬(阪神)が四球で出塁するも、続く長野久義(巨人)が倒れ2アウトに。その後、鳥谷が間一発の盗塁を決めると、井端がセンター前へ同点タイムリー。土壇場で追いつき延長に持ち込んだ一戦は、中田翔(日本ハム)の犠牲フライで勝利した。

最終的には準決勝でプエルトリコに敗れ、3連覇は逃したものの、井端は打率.556(18打数10安打)を記録。DHとしてベストナインに選出され、記憶にも記録にも残る活躍を果たした。

 

◆第2回 2009年

選出なし

 

◆第3回 2013年

井端 弘和 6試合 打率.556(18打数10安打) 0本塁打 4打点

 

当時20歳 髙橋宏斗は"無念"のシャンパンファイトに…

2017年の第4回大会は岡田俊哉と平田良介が選出。ともにわずか2試合の出場と、なかなか出場機会には恵まれず。チームは準決勝でアメリカに1-2で敗れた。

そして前回の2023年、第5回大会は大谷翔平(エンゼルス)やダルビッシュ有(パドレス)ら強力メンバーを擁する中、当時20歳の髙橋宏斗がチーム最年少での選出。

決勝のアメリカ戦でも5回表にマウンドに上がり、先頭のM.ベッツ(ドジャース)こそ出塁を許したもののM.トラウト(エンゼルス)、P.ゴールドシュミット(カージナルス)を連続三振。1イニングを無失点に抑えた。チームは3-2で勝利し、3大会ぶりの世界一に貢献した。

試合後、チームはシャンパンファイトを行ったが、現地の法律により21歳未満は飲酒禁止。無念のシャンパンファイトだったことも記憶に新しい。

「次回大会は中心的存在になりたい」そう語った若き右腕。再び選出となれば、今度こそ現地アメリカで美酒を浴びたいところだ。

 

◆第4回 2017年

岡田 俊哉 2登板 0勝 0敗 防御率 0.00 1回 1奪三振 1四死球

平田 良介 2試合 打率.000(3打数0安打) 0本塁打 0打点

 

◆第5回 2023年

髙橋 宏斗 3登板 0勝 0敗 防御率 3.00 3回 5奪三振 0四死球

 

前回大会は驚異的な視聴率を記録し、野球ファンのみならず全国的な注目を集めたWBC。次回大会でも、ドラゴンズ戦士の活躍に期待がかかる。

まずはメンバー選考からとなるが、選手では成し遂げることができなかったWBC制覇に向け、井端弘和監督はどのようなメンバーを選択するか。

※(カッコ)内、チーム名は当時の所属

News Correspondent