現地5日(木)、噂されていたピッツバーグ・スティーラーズとアーロン・ロジャースの契約合意がアメリカの各メディアで報じられた。今このニュースを最も喜んでいないのは、フランチャイズの伝説的クォーターバック、テリー・ブラッドショーだろう。
NFLネットワークはロジャースとスティーラーズが「確かに契約する」として、6月10日(火)からピッツバーグで始まるミニキャンプに向けて現地6日(金)には1年契約を契約を締結すると報じた。
長い間予想されていた結末ではあるものの、ロジャースは個人的な理由と引退を検討していたことを理由に最終的な決断を下すまでに長い時間を要した。
その結果、ロジャースはNFLをフォローするすべての人々の忍耐を最大限に試すことなり、ファン、メディア、さらには元選手たちからは多くの不満の声が聞かれた。
中でも強く不満を感じていた人物の1人がスティーラーズのレジェンド、ブラッドショーだろう。ブラッドショーはロジャースとスティーラーズを強く非難していた。
「まるで冗談だ。自分にはただの冗談にしか思えない」とブラッドショーは先月、ラジオ番組『103.7 The Buzz in Arkansas』に出演した際、進展しないロジャースとスティーラーズの状況について語った。
「どうするつもりなんだ? 1年間だけプレーさせるために連れてくる?冗談だろう? あいつはカリフォルニアに留まっているべきだ。どこかに行って木の皮をかじり、あの地の神々に囁いていればいい」とブラッドショーは言い放った。
アーロン・ロジャースとテリー・ブラッドショーの因縁
ブラッドショーがロジャースを批判したのは今回が初めてではない。殿堂入り選手であるブラッドショーは、2021年にCOVID-19ワクチン接種を受けたかどうかの質問に対するロジャースの回答についても批判的だった。
ロジャースは「免疫を獲得した」と述べ、多くの人はこれを「接種を受けた」という回答と解釈した。だがその後、ロジャースがワクチンを接種していなかったことが明らかになった。
「ロジャースにアドバイスをしよう。海軍士官学校に来て、正直になる方法を学んだらいい」とブラッドショーは語った。
「嘘をつかないことを学べ。君は嘘をついたんだ、アーロン」
「我々は政治的に分断された国だ。そしてCOVID-19についても、ワクチン接種の是非で分断されている。そして残念なことに、自分たちのことしか考えていない選手たちがいる。今回のアーロン・ロジャースの行動には極めて失望している」とブラッドショーは付け加えた。
今回のロジャースとスティーラーズを巡る騒動は馬鹿げていて、結論が出るまで長引きすぎたことは確かだ。
しかし、スティーラーズは自らを追い詰めた結果、ロジャースを待つ以外に選択肢はなかった。ロジャース獲得が現時点での明らかに最良な選択肢だった。たとえ、スティーラーズ・ファンやブラッドショーが望まなかったとしてもだ。メイソン・ルドルフとカーク・カズンズのファンには申し訳ないが、41歳であってもロジャースの方が彼らよりも優れていると言えるだろう。
契約合意が報じられた今、ブラッドショーが何を語るか、そしてロジャースがブラッドショーのコメントについてどう反応するかが注目される。
ロジャースがメディアの前に登場した時には間違いなく、その質問が投げかけられるだろう。そのチャンスは遅くともミニキャンプにはやってくるはずだ。
原文:Nobody hates the Steelers signing Aaron Rodgers more than Terry Bradshaw
翻訳・編集:石山修二(スポーティングニュース日本版編集部)
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