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NFLクォーターバックランキング|2025年のベスト&ワースト先発QB 1位~32位

Vinnie Iyer

小鷹理人 Masato Odaka

NFLクォーターバックランキング|2025年のベスト&ワースト先発QB 1位~32位 image

NFLには2025年のレギュラーシーズンに向けて攻撃を率いるクォーターバックの才能が豊富に揃っている。新人1巡目指名選手で開幕から先発するのは1人だけだが、2年目のQBが7人もスターターに名を連ねている。

これは、リーグの実績あるQBたちと肩を並べる形で、新しい才能が大量に加わったことを意味する。ダイナミックなデュアルスレットからトップのポケットパサーまで多様だ。

過去の実績よりも近未来の伸びしろに重点を置き、現時点で32人のスターターをランク付けした。

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NFLクォーターバックランキング 2025

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1. パトリック・マホームズ(チーフス)

ここ2年、2度のMVPを獲得したエリートQBとしてはやや苦戦している印象を持たれているが、実際にはプレーオフで最も冴えたプレーを見せ、ブロックやレシーブ陣の課題を抱える中でもチームを支えてきた。2018年や2022年のレベルに戻れる可能性は十分で、ラシー・ライス不在でも問題ない。3年連続でスーパーボウルに導いたその勝負強さは健在だ。

2. ラマー・ジャクソン(レイブンズ)

ジャクソンも2度のMVPを受賞している。昨シーズンは、彼の比類なきパスとランの融合がさらに進化した。3度目のMVPはジョシュ・アレンに譲ったが、次なる焦点はアレンやマホームズを越えて初のスーパーボウルを勝ち取ることだ。

3. ジョー・バロウ(ベンガルズ)

昨シーズンはカムバック賞を受賞。守備の崩壊と不安定なプロテクションを埋め合わせるため、 容赦なく投げ続けた。その攻撃性の中で、精度と効率性は驚異的だった。支えとなるのはジャマール・チェイスとティー・ヒギンズのリーグ屈指のWRデュオだ。

4. ジョシュ・アレン(ビルズ)

バッファローの現役MVPは、従来の指標では測れない。かつては強肩と卓越した運動能力を駆使して奔放にプレーしていたが、成熟した判断力と精神的な強さを身につけ、頑強な肉体に見合う成長を遂げた。

5. ジェイレン・ハーツ(イーグルス)

ハーツは2度目のスーパーボウル対決でマホームズを上回り、卓越したパス能力とタフなランプレーが、トップクラスの攻撃ライン、成長中の守備陣、サクオン・バークレーを擁するチームをいかに牽引し得るかを示した。ハーツは今もパス能力を磨き続けているが、その特別なリーダーシップがフィラデルフィアでの圧倒的な勝利の道を支え続けている。

6. ジェイデン・ダニエルズ(コマンダース)

ダニエルズはジャクソン、アレン、マホームズと共通する運動能力を備え、自らもMVP級の活躍を見せられる準備が整っている。ルーキーながら年齢を超えた安定感と成熟度を示し、ワシントンではレアミー・タンシルによるブロック強化とディーボ・サミュエルという武器を加え、その可能性をさらに開花させるだろう。

7. ブロック・パーディ(49ers)

パーディへの疑問はいつまで続くのか? 2023年の驚異的なロングパスシーズン後に成績は落ち込んだものの、周囲の負傷による制約にもかかわらず、彼は依然として卓越したロングパス能力を発揮し、49ers攻撃陣のビッグプレイの可能性を最大限に引き出している。49ersは彼に大幅な増額を支払っており、これが期待を高めているが、彼は既にフランチャイズQBとしてのその価値を証明済みだ。

8. ベイカー・メイフィールド(バッカニアーズ)

メイフィールドはタンパベイで新たな評価を確立した。トム・ブレイディの後継者として多様な攻撃で実力を発揮し、マイク・エバンスをはじめとするパス攻撃陣と完璧に融合。バッキー・アービングが牽引する爆発的なラン攻撃と最高峰のQBプロテクションを最大限に活用している。全体1位指名にふさわしい実力を発揮するには、メイフィールドにとって適切な環境が必要だったのだ。

9. ジャスティン・ハーバート(チャージャーズ)

ハーバートは熱くなり、ジム・ハーボーとグレッグ・ローマンのラン中心の攻撃で見事なプレーを披露。終盤には、その巨体と強肩、機動性で誰もが驚嘆した新人時代の輝きを再び見せた。この終盤の好調を糧に、チャージャーズをプレーオフ不振の壁を乗り越えさせるべく、さらなる成長が求められる。

10. ジャレッド・ゴフ(ライオンズ)

ゴフはOCベン・ジョンソンを欠く形での移行期にあるが、自身にとって理想的で充実したシステムの中に残っている。ジャミール・ギブスとデイビッド・モンゴメリーのラン攻撃を起点に、効果的にディープパスを通すことができる。ラムズ時代から再生を果たし、デトロイトでは当面、不動の先発QBとしての地位を確立している。

11. ケイレブ・ウィリアムズ(ベアーズ)

ウィリアムズは新HCとなったジョンソンの指導を受けられるようになり、ベアーズもOL、WR陣、ラン攻撃をさらに強化した。ルーキーイヤー終盤に適応の兆しを見せ、2年目には本格的に勢いに乗るはずだ。

12. ボー・ニックス(ブロンコス)

ニックスはデンバーのリーグ屈指のOLの恩恵を受けているが、ラン攻撃の助けは限られ、レシーバー陣も充実していなかった。それでも大学時代の経験とタフさを武器に踏ん張り、生産的なルーキーシーズンを送った。2年目は多少の苦労もあるだろうが、ソフォモアスランプに陥ることはないだろう。

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13. ダック・プレスコット(カウボーイズ)

プレスコットはここ数年、怪我により安定した高水準のプレーを損なわれ、キャリア初期に見せていた効率的で耐久性のある姿から大きく変わってしまった。当時はチームを全体、とくにOLが優れていたことも大きかった。今季は健康を維持できれば、シーディー・ラム、ジェイク・ファーガソン、そして新加入のジョージ・ピッケンズとの連携でトップ10に返り咲く可能性がある。

14. ジョーダン・ラブ(パッカーズ)

ラブは初めて先発を務めた昨季、ダウンフィールドへのパスとTD量産で鮮烈なデビューを飾った。しかし、WR陣とOLの入れ替えによってやや成績が後退し、グリーンベイはラン攻撃への依存を強めざるを得なかった。今季は1巡目新人WRマシュー・ゴールデンを得ており、ラブにとって正念場のシーズンになる。

15. C.J. ストラウド(テキサンズ)

ストラウドは昨季、レシーバー陣の崩壊に加え、ルーキー時代に機能していたオフェンスがOCボビー・スロウィックの下で壊滅した。今季はリーグでも最も不安定なOLのひとつに直面することになる。ヒューストンは、新OCニック・ケイリーがラムズ仕込みの影響力をもたらし、ストラウドを再び正しい方向へ導くことを期待している。

16. カイラー・マレー(カーディナルス)

マレーにとって今季は、エリートQBの仲間入りを果たせるかどうかを左右する正念場となる。アリゾナでは新人WRマーヴィン・ハリソンJr.との連携が強化される見込みだが、マレー自身もランをより積極的に使い、ダウンフィールドへのパス成功率を高める必要がある。

17. トレバー・ローレンス(ジャガーズ)

ローレンスは、ゴフからウィリアムズへとつないだジョンソンのように、新HCリアム・コーエンが昨季メイフィールドにもたらしたのと同じ効果を期待している。依然としてローレンスの上限には疑問が残るが、まずはブライアン・トーマスJr.の隣にトラビス・ハンターを配置し、チーム全体の基盤を底上げすることが目標となる。

18. ドレイク・メイ(ペイトリオッツ)

メイはルーキーイヤー、OLとスキルポジションが限られていたにもかかわらず、優れたリーダーシップを発揮した。今季は新人LTウィル・キャンベル、ベテランWRステフォン・ディグス、ダイナミックな新人RBトレビヨン・ヘンダーソン、そして新たな司令塔ジョシュ・マクダニエルズを得た。これらが揃うことで、ニューイングランドでの2年目は大幅な成長が見込まれる。

19. アーロン・ロジャース(スティーラーズ)

41歳で迎える今季はNFLでのラストシーズンと見られている。残された腕力、運動能力、勝負強さをすべてスティーラーズに注ぐだろう。コーチングと攻撃の方針が、ジェッツ時代のような過度な負担を彼から取り除いてくれるはずだ。

20. マシュー・スタッフォード(ラムズ)

37歳のスタッフォードもまた、最後のシーズンとなる可能性がある。背中の怪我を抱えながらも強肩を武器に戦う構えだ。ラムズは堅固なOLと新加入WRダバンテ・アダムスを揃え、もう一度ポケットで彼を支える体制を整えている。

21. サム・ダーノルド(シーホークス)

ダーノルドは昨季バイキングスで遅れてきたブレイクを果たし、ケビン・オコンネルの下、リーグ屈指のパスシステムを最大限に活用した。新OCクリント・クビアクとは49ers時代の縁があるが、シーホークスではレシーバー陣とOLに課題を抱えており、成績を落とす可能性もある。

22. ジーノ・スミス(レイダース)

シーホークスでダーノルドに取って代わられたスミスは、今季レイダースで新たなスタートを切る。チップ・ケリーのもと、大学スタイルを色濃く残すオフェンスを操ることになる。ラン攻撃の重さとアシュトン・ジャンティを軸にしたプレーアクションを活かし、中から深めのパスを正確に決め続けることが求められる。

23. ラッセル・ウィルソン(ジャイアンツ)

新人ジャクソン・ダートの台頭を受け、ウィルソンがジャイアンツの先発を長く務めるとは誰も思っていない。現時点ではマリク・ネイバーズを擁しながらも限定的なパス攻撃にとどまるが、若いチームに経験と老練さを与える役割を担うことができる。

24. ジャスティン・フィールズ(ジェッツ)

フィールズは、ピッツバーグでウィルソンと自身を押しのけたロジャースの後任としてニューヨークにやってきた。タナー・エングストランドのライオンズ系統のオフェンスが助けになり、守備もアーロン・グレンの下で再び立て直される。フィールズはポケットを温めるつなぎ役に終わる可能性もあるが、頻繁にスクランブルを仕掛けつつ、ニューヨークに定着するチャンスも十分に持っている。

25. ブライス・ヤング(パンサーズ)

ヤングへの期待は抑えるべきだが、昨季終盤にデイブ・カナレスのオフェンスで光が見え始め、確かな成長を示した。今季のパンサーズは新人1巡目WRテタイロア・マクミランを中心に若い武器を整理し、ヤングが今季リーグで最も大きな飛躍を遂げるQBになる可能性がある。

26. J.J. マッカーシー(バイキングス)

マッカーシーは、昨季ダーノルドを成功に導いたシステムをそのまま引き継ぐ。ルーキーイヤーは出場機会がなかったため未知数な部分は多いが、強肩と運動能力に加え、攻撃陣の支援も揃っており、ミネソタで堅実なデビューを果たす素地は十分だ。

27. マイケル・ペニックスJr.(ファルコンズ)

ペニックスは新人シーズン終盤に先発の座を掴み、今季からアトランタのフルタイムスターターとなる。ポケットパサーとしての潜在能力は高いが、その強肩を活かすためには効率性と機動力をさらに磨く必要がある。

28. トゥア・タゴヴァイロア(ドルフィンズ)

タゴヴァイロアはかつて、レシーバー陣からビッグプレーを量産するリーグ屈指のYPAパサーだったが、現在は耐久性の懸念を抱える縮小されたオフェンスに苦しんでいる。タイリーク・ヒルとジェイレン・ワドル以外の支援が乏しく、マイク・マクダニエルのパス攻撃における創造性も失われていることが状況を悪化させている。

29. キャム・ウォード(タイタンズ)

ウォードはほぼ未知数に近い存在として下位にランクされているが、早い段階でテネシーがドラフト全体1位でフランチャイズQBを見つけた可能性を示している。ブライアン・キャラハンの攻撃的な戦略眼は、彼にとって大きな助けとなるだろう。

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(Andrew Nelles)

30. ジョー・フラッコ(ブラウンズ)

フラッコはAFC北地区に戻り、2つ目のチームで再び先発を務める。彼が起用されているのは、スキームへの経験と凡庸なオフェンス陣からの信頼が理由だ。もしフラッコが故障した場合、ブラウンズが誰に切り替えるのかは注目される。

31. ダニエル・ジョーンズ(コルツ)

ジョーンズは、かつてジャイアンツで将来を期待されたが、あっけなく失望の別れを迎えた。同じことがアンソニー・リチャードソンにも起こりつつある。今回のチャンスでジョーンズはできる限りのものを示すだろうが、インディアナポリスの長期的な答えは2026年のドラフトになる可能性が高い。

32. スペンサー・ラトラー(セインツ)

ラトラーはもう一人の2年目QBとして、先発の機会を延長されている。昨季は特に印象を残さなかったが、当時はデレック・カーがまだニューオーリンズにいたこともあり準備不足だった。腕力と効率性の限界が課題であり、セインツは来年4月、ドリュー・ブリーズの後継者探しに再び動く可能性が高い(アーチ・マニング? ダグ・ナスマイヤー?)。

原文:NFL quarterback rankings: The best and worst starting QBs for 2025, ranked 1-32
翻訳:小鷹理人(スポーティングニュース日本版)

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Vinnie Iyer

Vinnie Iyer has been with The Sporting News since 1999, not long after graduating from Northwestern University’s Medill School of Journalism. He has produced NFL content for more than 20 years, turning his attention to full-time writing in 2007. Vinnie covers every aspect of the NFL for TSN including draft prospects analysis, gambling and fantasy football. He also represents TSN as host of the “Locked On Fantasy Football” podcast on the Locked On network. 

小鷹理人 Masato Odaka

スポーティングニュース日本版アシスタントエディター。埼玉県出身。南アフリカW杯を機にサッカーに魅了され、欧州サッカーを中心に幅広く観戦。大学・大学院でスポーツマネジメントを専攻し、理論と実践の両面からスポーツを追求。フットサル部では全国大会出場経験あり。趣味はスポーツ観戦でサッカー、格闘技、MLBなど幅広く観戦。NBAは現在勉強中。