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【2025年シーズン・プレビュー】開幕時点でのNFL全32チームのパワー・ランキング

Vinnie Iyer

石山修二 Shuji Ishiyama

【2025年シーズン・プレビュー】開幕時点でのNFL全32チームのパワー・ランキング image

(Lauren Leigh Bacho/Getty Images)

NFLのオフシーズンは今年2月、フィラデルフィア・イーグルスが第59回スーパーボウル59でカンザスシティ・チーフスを破った直後から始まっていた。そのサイクルもまもなく幕切れを迎え、2025年の新たなシーズンが幕を上げる。

連覇を目指す王者イーグルスは現地木曜日(日本時間5日金曜日)の開幕戦でカウボーイズをホームで迎え撃ち、雪辱に燃えるチーフスは4年連続のAFC制覇に向けた戦いを金曜日(日本時間6日土曜日)、敵地ロサンゼルスからスタートする。

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ここでは開幕時点での『スポーティング・ニュース』によるNFLパワー・ランキングを紹介する。

NFLパワーランキング:Week 1

Patrick Mahomes, Jalen Hurts, Josh Allen

1位 フィラデルフィア・イーグルス

イーグルスはスーパーボウル王者となった昨シーズンからの戦力的マイナスが少なく、圧倒的にバランスの取れた攻撃陣は健在、かつ若い守備陣も成長を続けている。ただ、上位陣の多いNFCだけに手強いライバルが数多く存在している。

2位 バッファロー・ビルズ

攻守に勢いのあるビルズは、今季こそMVPのQBジョシュ・アレンを擁してAFC制覇を成し遂げるのではと期待される。AFC東地区にはこれと言ったライバルはなく、プレイオフに向けたホームフィールド・アドバンテージ獲得の可能性は高い。

3位 ボルティモア・レイブンズ

レイブンズは、2度のMVPに輝くQBラマー・ジャクソンを軸に過去最高のシーズンを終えたばかりで、チーフスとビルズの前に立ちはだかる一番手となる。第1週のサンデーナイト、レイブンズvsビルズの一戦は序盤の流れを決める一戦として注目される。

4位 カンザスシティ・チーフス 

チーフスはWRラシー・ライスが6試合の出場停止処分を受けたことで、スタートからパス攻撃に打撃を受けた。攻撃ラインには更なるプレッシャーがかかるだろう。守備陣が再び大きな役割を担う必要があると共に、ラン攻撃の強化が上位争いを制するには極めて重要となる。

5位 サンフランシスコ・49ers

49ersはワイドレシーバー陣の負傷に悩まされているが、QBブロック・パーディとRBクリスチャン・マキャフリー、WRリッキー・ピアソル、TEジョージ・キトルの連携を考えれば、この窮地も乗り越えられるだろう。ヘッドコーチのカイル・シャナハン率いる攻撃陣が再びスーパーボウルへ進むための鍵は、新たに守備コーディネーターに就任スタロバート・サラーが守備陣を軌道に戻すことだ。

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Kyle Shanahan Brock Purdy

6位 デトロイト・ライオンズ

ライオンズはこのオフに失った前攻撃コーディネーターのベン・ジョンソン(現ベアーズ・ヘッドコーチ)と前守備コーディネーターのアーロン・グレン(現ジェッツ・ヘッドコーチ)の穴を埋め、NFC北地区の厳しい競争を戦い抜かなければならない。ダウンフィールドへのパスの増加で攻撃を活性化させるとともに、DEエイダン・ハッチンソンの復帰で守備力の大幅な向上が期待される。

7位 ワシントン・コマンダーズ

コマンダーズは注目に値する存在だ。オフシーズンの強化策はQBジェイデン・ダニエルズの成長に焦点を当てており、彼が2年目のスランプに陥る心配はまずないように思われる。また、契約交渉が長引いていたWRテリー・マクローリンの残留もプラスだ。

8位 ロサンゼルス・ラムズ

ラムズは、QBマシュー・スタッフォードの背中の状態さえ問題なければ、プカ・ナクアに新加入のダバンテ・アダムスを加えたパス攻撃はショーン・マクベイ・ヘッドコーチの期待するハイレベル攻撃を見せられるはずだ。ランニングゲームと若手中心の守備陣もその負担を軽減してくれるだろう。

9位 グリーンベイ・パッカーズ

パッカーズはLBマイカ・パーソンズ獲得で強力な守備スキームには不可欠なパスラッシュをプラスし、予想外の戦力アップを得た。だが守備バック陣はまだ課題が残っている。また攻撃力を最大限に引き出す上でQBジョーダン・ラブにとって極めて重要なシーズンとなる。

10位 ロサンゼルス・チャージャーズ

チャージャーズは、昨季のジム・ハーボー・ヘッドコーチの鮮烈なデビューと攻撃陣に必要だった補強、守備陣の変更を経て、自信を深めているはずだ。地区内ライバルのチーフスにとって更なるチャレンジとなる。

11位 デンバー・ブロンコス

ブロンコスには優勝経験のあるショーン・ペイトン・ヘッドコーチと、パトリック・サーテイン2世率いるトップクラスの守備陣がある。またQBボー・ニックスは2年目のスランプよりもQBとしての成長が期待される。これらの要素を考えれば、ブロンコスにはチャージャーズやチーフスに食い下がるだけの力はある。

12位 シンシナティ・ベンガルズ

ベンガルズはDEトレイ・ヘンドリックソンと短期的な契約延長にこぎつけたが、この状況が長引いていることで彼を中心としたディフェンスの大幅な改善には不安が残る。チームを再びプレーオフに押し上げるためには、QBジョー・バロウとレシーバー陣の活躍が不可欠となるだろう。

13位 タンパベイ・バッカニアーズ

バッカニアーズはワイドレシーバー(とタイトエンド)に懸念はあるが、固いブロッキングとRBバッキー・アーヴィングの強力なサポートを得て落ち着きを取り戻したQBベイカー・メイフィールドなら克服できるだろう。それ以上に心配なのは守備力が大きく低下する可能性だ。

14位 シカゴ・ベアーズ

ベアーズは、新ヘッドコーチのベン・ジョンソンが攻撃陣とチーム全体を率いることで息を吹き返し、QBケイレブ・ジョンソンも昨年のドラフト全体1位指名にふさわしい活躍を見せようとしている。加えて、守備陣には前ヘッドコーチ、マット・エバーフラス時代の強力な面々が残っている。

15位 ヒューストン・テキサンズ

テキサンズは、QBのC.J.ストラウドが攻撃ラインとランニングバックの問題を乗り越え、ニコ・コリンズ以外タレントの限られるレシーバー陣でもなんとかしてくれるだろうと期待している。3年連続の地区優勝を目指すには、まずデメコ・ライアンズ・ヘッドコーチ率いるディフェンスがチームの基盤となることが求められる。

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Adam Thielen and Justin Jefferson

16位 ミネソタ・バイキングス

バイキングスは、WRアダム・ティーレンが復帰し、ジョーダン・アディソンが3試合の出場停止処分を受ける中でジャスティン・ジェファーソンをサポートする。守備陣のサポートも十分にあるので、QBのJ.J.マッカーシーがこのシステムで成功するのは疑いようがない。

17位 ピッツバーグ・スティーラーズ

スティーラーズは、QBアーロン・ロジャースがランを中心としつつダウンフィールドへのパス攻撃を展開するだけの力をまだ持ち合わせていると確信している。加えて、マイク・トムリン・ヘッドコーチの勝ち筋を確立できるディフェンスは健在だ。

18位 ジャクソンビル・ジャガーズ

ジャガーズは、NFCでトップクラスの攻撃コーディネーターだったリアム・コーエンを新たにヘッドコーチに採用したことで、AFCにおけるベアーズのような存在となった。戦術と戦力を考慮すれば、QBトレバー・ローレンスへの信頼はさらに高まるだろう。若手の守備陣もより良い反応を示すはずだ。

19位 ダラス・カウボーイズ

カウボーイズはマイカ・パーソンズのトレードで守備陣がさらに混乱し、迷走を続けている。イーグルスやコマンダーズとの地区優勝争いに割って入るだけの力は見込めないが、それでも万全な状態のQBダック・プレスコットが率いる攻撃力は侮れない。

20位 シアトル・シーホークス

シーホークスはマイク・マクドナルド監督のもとで守備重視のチームを目指しているが、攻撃陣は新戦術、新QB(サム・ダーノルド)、そしてレシーバー陣の再編など、大きな転換期にある。地区内ライバルの49ersやラムズを前に苦戦が予想される。

Ashton Jeanty

21位 ラスベガス・レイダース

レイダースは、ピート・キャロルとチップ・ケリーというコーチ陣の経験に大きく依存し、激戦区のAFC西地区の中で何とか競争力を維持しようとしている。QBジーノ・スミスとRBアストン・ジェンティは攻撃陣を安定させる助けになるだろうが、DEマックス・クロスビーを除いた守備陣はAFC西地区で他チームより大きく後れを取っている。

22位 アトランタ・ファルコンズ

ファルコンズは、マイケル・ペニックスJr.に新たなフランチャイズQBとして大きな期待を寄せている。今季は強力な攻撃ラインとRBビジャン・ロビンソンやWRドレイク・ロンドンといった武器を擁しているだけに期待は膨らむ。しかし、守備陣の再建にはまだ時間が必要だ。

23位 ニューイングランド・ペイトリオッツ

ペイトリオッツはQBドレイク・メイと、彼を中心としたチームの成長に手応えを感じている。何よりもまず、ジョシュ・マクダニエルズを攻撃コーディネーターとして呼び戻したことが大きい。新ヘッドコーチのマイク・ブラベルがディフェンスの力を最大限に引き出すのは間違いない。ただ、総合的な戦力から見ると、このチームが真のプレーオフ・コンテンダーとなるにはまだ1年ほどかかるだろう。

24位 アリゾナ・カーディナルス

カーディナルスは、ジョナサン・ギャノン新ヘッドコーチ、ドリュー・ペッツィング新攻撃コーディネーターの下で迎える新シーズンでも、QBカイラー・マレーの活躍に頼らざるを得ない状況だ。伝統的にラン攻撃と守備がチームの強みだが、NFC西地区の他チームと比べると攻撃力はやや物足りない。

25位 カロライナ・パンサーズ

パンサーズは、QBブライス・ヤングが2023年のドラフト全体1位指名選手としての期待に応える時が来たと慎重ながらも楽観視している。ただ、守備陣はまだチームの足を引っ張る存在となる可能性がある。

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26位 ニューヨーク・ジェッツ

ジェッツは新ヘッドコーチのアーロン・グレンと攻撃コーディネーターのタナー・エングストランドが来たことで、これまで以上にチームとして機能するはずだ。鍵は守備陣に再び自信を取り戻させること、そしてQBジャスティン・フィールズが自分の強みを活かしたプレイができるようにすることだ。

27位 マイアミ・ドルフィンズ

ドルフィンズは開幕のコルツ戦をはじめ、序盤の試合で良いスタートを切らないと、マイク・マクダニエル・ヘッドコーチの首が危なくなりそうな状況にある。攻撃が機能せずに開幕から負け続けるようなことになれば、早い段階でのヘッドコーチ交代もあり得る。

28位 テネシー・タイタンズ

タイタンズは今年のドラフト全体1位でキャム・ウォードを指名した判断が正しかったと感じているはずだ。来季、地区内で充分に戦えるチームになるためには、今年はまず攻撃陣の安定、そして向上を目指したい。

29位 ニューヨーク・ジャイアンツ

ジャイアンツは今季どこかでラッセル・ウィルソンから新人のジャクソン・ダートへとQBのポジションを切り替える必要がある。だが、根本的なチーム状況を考えるとブライアン・ダボール・ヘッドコーチの首を救うだけの攻撃力、そして成績を手にいれるのは難しいかもしれない。

30位 インディアナポリス・コルツ

コルツのシェーン・スタイケンもまた窮地に立たされているヘッドコーチの1人だ。期待されるQBアンソニー・リチャードソンをベンチに下げ、元ジャイアンツのダニエル・ジョーンズを先発QBとして指名したためだ。攻撃陣には良い選手がいるものの、全体的に厳しいシーズンになる可能性がある。

31位 クリーブランド・ブラウンズ

ブラウンズは2025年のドラフトで失態を犯した結果、開幕で起用できる新人QBもいなければ、高齢化した攻撃ラインを筆頭にランニングゲームも移行期にある。DEマイルズ・ギャレットと守備陣ができることにも限界はある。

32位 ニューオーリンズ・セインツ

セインツにとっての2025年シーズンは、来年のドラフト全体1位でアーチ・マニング(テキサス大QB)、もしくはギャレット・ナスマイヤー(ルイジアナ州立大QB、攻撃コーディネーターのダグ・ナスマイヤーの息子)を獲得するためのシーズンとなる。スペンサー・ラトラーが当面のQBとして今シーズンを乗り切ることになるが、新ヘッドコーチのケレン・ムーアにとって今季は『レッドシャツ』のような準備期間と言えるだろう。

原文:NFL power rankings: Bills, 49ers, Packers on the rise; Cowboys, Dolphins drop again for Week 1
翻訳・編集:石山修二(スポーティングニュース日本版編集部)

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Vinnie Iyer

Vinnie Iyer has been with The Sporting News since 1999, not long after graduating from Northwestern University’s Medill School of Journalism. He has produced NFL content for more than 20 years, turning his attention to full-time writing in 2007. Vinnie covers every aspect of the NFL for TSN including draft prospects analysis, gambling and fantasy football. He also represents TSN as host of the “Locked On Fantasy Football” podcast on the Locked On network. 

石山修二 Shuji Ishiyama

スポーティングニュース日本版アシスタントエディター。生まれも育ちも東京。幼い頃、王貞治に魅せられたのがスポーツに興味を持ったきっかけ。大学在学時に交換留学でアメリカ生活を経験し、すっかりフットボールファンに。大学卒業後、アメリカンフットボール専門誌で企画立案・取材・執筆・撮影・編集・広告営業まで多方面に携わり、最終的には副編集長を務めた。98年長野五輪でボランティア参加。以降は、PR会社勤務・フリーランスとして外資系企業を中心に企業や団体のPR活動をサポートする一方で、現職を含めたライティングも継続中。学生時代の運動経験は弓道。現在は趣味のランニングで1シーズンに数度フルマラソンに出場し、サブ4達成。