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2028年ロス五輪のフラッグフットボール参加へ向けてNFLがオーナー会議で選手たちの参加を承認

石山修二 Shuji Ishiyama

Daniel Chavkin

2028年ロス五輪のフラッグフットボール参加へ向けてNFLがオーナー会議で選手たちの参加を承認 image

これまでアメリカンフットボールの選手たちは4年ごとに開催される夏季オリンピックのたび、他のアスリートたちが出場する様子を自宅で見守ることしかできなかった。なぜなら、このスポーツはバスケットボールやサッカーのように世界的に普及しておらず、オリンピックの正式種目として採用されてこなかったためだ。

だが、それも2028年に一変する。オリンピックがアメリカに戻り、ロサンゼルスがホストシティとなる2028年の大会で、国際オリンピック委員会(IOC)はアメリカで最も人気のあるスポーツの一部を取り上げる方針を打ち出し、フラッグフットボールが新たなオリンピック競技として採用されることとなった。これにより、アメリカンフットボールの選手たちもオリンピックに出場する道が開けた。

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オリンピック開催に備え、NFLのオーナーたちは今回、選手たちが大会に参加することを許可するかどうか投票を行った。今後はさらに国際オリンピック委員会(IOC)とNFL選手会(NFLPA)との交渉が不可欠となる.

ここでは、2028年大会でNFLの選手たちがオリンピックアスリートとして参加するための必要な手順をまとめる。

NFLの選手たちはオリンピックのフラッグフットボール競技に参加する?

現地5月20日(火)、NFLはNFLの選手たちがオリンピックのフラッグフットボール競技に参加することを認める提案を可決した。この投票は、火曜日にミネアポリスで開催されたオーナー会議の中で行われ、32人のオーナー全員が賛成票を投じた

「オリンピックにフラッグフットボールが採用されたことで、世界の舞台で自分たちの国を代表してプレイできる機会に関心を寄せるNFLのプレイヤーたちが大いに喜んでいることを、私自身も直接見聞きしています」とコミッショナーのロジャー・グッデル氏は語った。

「その機会を得られることを私たちは大変嬉しく思っています」

(速報! NFLのチームは選手たちが2028年のオリンピックでフラッグフットボール競技に参加することを承認した)

実際に選手たちが大会に参加するためには、今後NFLPAおよびオリンピック関係者と協議を行い、NFL各チームの権利を保護するための以下のような基準が設定される必要がある。

  • 各国代表への参加枠は1チームから1人のみ
  • 大会中に選手が負傷した場合にサラリーキャップの免除
  • 大会中の負傷の保護を目的として、リーグ全体を対象とした保険契約の締結

また、オリンピックのスケジュールが選手たちのNFLの活動と『不当に衝突しない』必要がある。2028年オリンピックは現在、7月14日から7月30日の開催が予定されており、これは通常NFLのトレーニングキャンプが本格化する前のタイミングとなる。

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オリンピックにおけるフラッグフットボールの歴史

2028年にロサンゼルスで開催される夏季オリンピックにおいて、フラッグフットボールは初めて正式種目として採用される。2023年、国際オリンピック委員会(IOC)は、アメリカンスポーツをアピールする一環として、この大会で初採用される2つの新種目の一つとしてフラッグフットボールを承認し、さらに4つの種目を再採用することを決定した。

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オリンピックでのフラッグ・フットボールのルールは?

オリンピックでのフラッグフットボールでは、各チームは10人の選手で構成され、5人の選手がフィールド上でプレイする。フィールドのサイズは両端の10ヤードのエンドゾーンが含め、70×25ヤードで、1試合は20分ハーフの前後半計40分で行われる。

プレイは、自陣の5ヤードラインでセンターがスナップしたボールをクォーターバックに手渡すことから始まる。ディフェンスの選手がオフェンスの選手の腰に付けられたフラッグを引き抜く、オフェンスの選手が得点する、またはオフェンスの選手がフィールド外に出るのいずれかで終了する。

どちらのチームにも5人のプレイヤーの中にラインマンはおらず、スキルポジションの選手のみがプレイする。

ファーストダウン・マーカーはハーフラインのみで、チームはハーフラインを越えるために4ダウン、その後エンドゾーンで得点するためにさらに4ダウンを与えられる。ダウンを更新できず、ターンオーバーが発生した場合、次のオフェンスは自陣5ヤードラインからとなるが、インターセプトの場合にはボールダウンと判定された位置から攻撃を開始することができる。

そのほか、攻撃陣はゴール前5ヤード以内の範囲からランプレイを選択できず、ボールキャリアにはジャンプやダイブといったプレイが禁止されている。

また、クォーターバックにラッシュするディフェンダーは、スクリメージラインから7ヤード後方からスタートしなければならず、守備陣が同時にラッシュさせられる選手は2人までと定められている。

得点はタッチダウンが通常のアメリカンフットボール同様6ポイントで、エクストラポイントは5ヤード以上のプレイであれば1ポイント、10ヤード以上のプレイであれば2ポイントが与えられるオプションがある。

オーバータイムはサドンデスとなるが両チームに同等の攻撃機会が与えられ、得点したチームと得点できなかったチームが出た時点で勝敗が決する。

2028年のオリンピックでは、男子・女子それぞれが同様のフォーマットを採用して大会を行う。男女ともそれぞれ6か国が参加し、他のオリンピック競技同様、予選リーグと決勝トーナメントを行う。

原文:Will NFL players play in flag football Olympics? What to know about league's decision for 2028 Los Angeles Games
翻訳・編集:石山修二(スポーティングニュース日本版編集部)

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石山修二 Shuji Ishiyama

スポーティングニュース日本版アシスタントエディター。生まれも育ちも東京。幼い頃、王貞治に魅せられたのがスポーツに興味を持ったきっかけ。大学在学時に交換留学でアメリカ生活を経験し、すっかりフットボールファンに。大学卒業後、アメリカンフットボール専門誌で企画立案・取材・執筆・撮影・編集・広告営業まで多方面に携わり、最終的には副編集長を務めた。98年長野五輪でボランティア参加。以降は、PR会社勤務・フリーランスとして外資系企業を中心に企業や団体のPR活動をサポートする一方で、現職を含めたライティングも継続中。学生時代の運動経験は弓道。現在は趣味のランニングで1シーズンに数度フルマラソンに出場し、サブ4達成。

Daniel Chavkin

Daniel Chavkin is a Digital Content Producer for The Sporting News. A 2018 graduate from the University of Maryland, he has previously written for Sports Illustrated, NBC Sports and NFLTradeRumors.com.