本サイトに掲載されているリンクから商品の購入やサービスの契約をされた場合、本サイトが収益を得ることがあります。

ニューヨークのNFL本部を狙ったとされる銃撃事件の詳報|犯人の犯行動機は?

David Suggs

石山修二 Shuji Ishiyama

ニューヨークのNFL本部を狙ったとされる銃撃事件の詳報|犯人の犯行動機は? image

現地28日(月)、ニューヨーク・マンハッタンのパークアベニューに位置する、NFLをはじめ多くの企業が入居するビルで銃を持った男が発砲し、民間人3人と警察官1人が死亡した。

『NBCニュース』によれば、少なくとも4人が銃弾に撃たれており、ニューヨーク市警はマンハッタンのミッドタウン地区の中心部にある現場周辺に近づかないよう注意を呼びかけている。

(警察の活動のため、パークアベニューとレキシントンアベニュー間のイースト52ndストリート周辺は避けてください。周辺では緊急車両の出入りがあり、交通の遅延が見込まれます)

ここでは、この事件に関する最新情報をまとめる。

NFL本部が入るビルで起こった銃撃事件の最新情報

月曜日の夜、マンハッタンのミッドタウンで警察官1人と民間人3人が銃撃され死亡した。

ABC 7 NY』 と『ニューヨーク・ポスト』 の報道では、容疑者とされるラスベガス在住の27歳、シェイン・デボン・タムラは、345パークアベニューのビルの33階で自らに銃を向けたと見られ、死亡した。現場となった634フィート(約193メートル)の超高層ビルには、NFL本部や金融投資会社のブラックストーン社をはじめ複数の企業がオフィスを構えている。

「現場は封鎖され、単独犯の銃撃者は制圧された」と、ジェシカ・ティッシュ警察署長はソーシャルメディアに投稿した。『NBC 4 New York』の報道によると、監視カメラには、アサルトライフルのようなものを携えた男が建物に入る様子が映っていた。

NFLコミッショナーのロジャー・グッデル氏がスタッフに展開したメモによると、NFLの従業員 1 人が重傷を負っている。

この銃撃により、我々の従業員1名が重傷を負いました。現在は病院で治療を受けており、容体は安定しています。NFL のスタッフが病院で彼の家族をサポートしています。他の従業員は全員無事であり、建物の安全もほぼ確認されています。

グッデル氏は「従業員は全員、安全が確認されており、問題はないと信じている」と述べ、今後数日から数週間はNFL本部の警備を強化することを認めた。

負傷した従業員は、リーグの財務部門で働くクレイグ・クレメンティ氏と特定された。NFLの高官筋の情報によると、クレメンティ氏は何かに当たって跳ね返った弾丸を背中を受けた可能性があると『The Athletic』のディアナ・ルッシーニ氏が報じている

ニューヨーク市のエリック・アダムス市長は『MSNBC』の取材で、「彼はビル内にあったNFLの事務所を標的としていたと考えられる」と語った。

『Good Day New York』に出演した際、アダムス氏は射撃犯はNFLのオフィスに行くつもりだったとみられるが、「間違った階に行ったようだ」と付け加えた。射撃犯はNFLのオフィスではなく、不動産会社ルディン・マネジメント社のフロアにたどり着いた。

ブラックストーン社は、月曜日の射撃事件で死亡した被害者の1人が、同社の幹部ウェズリー・ラパトナー氏であることを確認した

グッデル氏は今後少なくとも翌週末(8/8)まではニューヨークのオフィスを閉鎖し、スタッフはリモートワークを行う旨、29日(水)にはオンライン上でミーティングを予定している旨をメールで展開した。

※今後随時更新予定。

シェイン・タムラとは?

タムラは月曜日の銃撃事件で4人を射殺した容疑者だ。27歳の彼は銃を自分に向け、自殺したとみられている。

タムラはNFLに言及した内容のメモを持っており、その中にでは自身がCTE(慢性外傷性脳症)を患っていたと主張していた。またメモには自分の脳を研究してほしいという要望も書かれていた。

「テリー・ロング、フットボールが私にCTEを引き起こし、不凍財を1ガロン飲ませた」とメモに書かれていたと関係者が明かした。タムラはさらに「NFLに逆らうことはできない。彼らはあなたを潰す」と付け加えていた。

メモに書かれていたテリー・ロングは1984年から1991年までスティーラーズのオフェンスラインマンとして活躍したプロ・フットボール選手で、2005年に不凍財1ガロンを摂取して自殺した。解剖結果からロングはCTEを患っていたことが判明している。

「CTEの研究のため、脳を調べてほしい。申し訳ない。リーグは利益を最大化するため、私たちの脳への危険性を故意に隠蔽した。彼らは私たちを裏切った」

タムラは高校でフットボールをプレーしており、精神疾患の既往歴があったとティシュ氏は述べた。警察当局の資料によると、過去に2度の精神健康危機による対応措置を受けていた。

彼はネバダ州から車でニューヨーク市に到着し、射殺事件の直前に現地に到着したものとみられている。

生きている人に対してCTEの確定診断は下せないが、医師がそれを疑うことはある。また、脳内の特定の変化を調べる専門が剖検を行うことでCTEを確定診断することは可能とされている。

NFLの本部はニューヨークのどこにある?

NFLの本部は、ニューヨーク市の 345パークアベニューにある。

このビルは44階建て、高さ634フィート(約193メートル)の超高層ビルで、NFLのほか、ブラックストーン・グループ、ドイツ銀行、KPMG、ルディン・マネジメント・カンパニーなどがテナントとして入っています。

NFLの本部があるフロアは?

NFLの本部は、345パークアベニューの5階にあると公表されている

NFL、NFL エンタープライズ 、NFL プロパティーズ 、NFL ネットワーク・サービスズ、および NFL Reg Opsは5階に、フットボール・リサーチは6階にある。

345パークアベニューの場所は?

345パークアベニューは、マンハッタンのミッドタウンに位置している。このビルは、パークアベニュー、レキシントンアベニュー、51stストリート、52ndストリートに囲まれた一画となっている。

原文:NFL HQ shooting updates: Latest news on fatal attack in Manhattan office building
翻訳・編集:石山修二(スポーティングニュース日本版編集部)

✍️この記事はいかがでしたか? 読後のご意見・ご感想をぜひお聞かせください


NFL関連記事

David Suggs

David Suggs is a content producer at The Sporting News. A long-suffering Everton, Wizards and Commanders fan, he has learned to get used to losing over the years. In his free time, he enjoys skateboarding (poorly), listening to the likes of Stevie Wonder, Marvin Gaye and D’Angelo, and penning short journal entries.

石山修二 Shuji Ishiyama

スポーティングニュース日本版アシスタントエディター。生まれも育ちも東京。幼い頃、王貞治に魅せられたのがスポーツに興味を持ったきっかけ。大学在学時に交換留学でアメリカ生活を経験し、すっかりフットボールファンに。大学卒業後、アメリカンフットボール専門誌で企画立案・取材・執筆・撮影・編集・広告営業まで多方面に携わり、最終的には副編集長を務めた。98年長野五輪でボランティア参加。以降は、PR会社勤務・フリーランスとして外資系企業を中心に企業や団体のPR活動をサポートする一方で、現職を含めたライティングも継続中。学生時代の運動経験は弓道。現在は趣味のランニングで1シーズンに数度フルマラソンに出場し、サブ4達成。