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2025年シーズン最大の異変 接戦に強さを見せたチーフスはどこに行った?

David Suggs

石山修二 Shuji Ishiyama

2025年シーズン最大の異変 接戦に強さを見せたチーフスはどこに行った? image

昨シーズンのカンザスシティ・チーフスは悪魔と契約したのではないかとすら思われた。もしそうだったのなら、その契約は今季は切れてしまったようだ。

カンザスシティのスーパーボウル進出は、接戦を制する能力に大きく支えられていた。チーフスの強さは1スコア差の試合に強いというレベルではなかった。完璧だった。レギュラーシーズンで1スコア差の試合に11勝0敗と完璧な記録を残して、3年連続のスーパーボウル出場を果たした。

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もちろん、それらの勝利の中には運が味方したものもある。だが、大半はゲーム終盤での強力なプレイ遂行能力に支えられていた。ヘッドコーチのアンディ・リードがサイドラインから指示を叫び、QBパトリック・マホームズがその攻撃を指揮する。冷静なプレイの実行はチーフスの確かな強みだった。

だが2025年シーズンのチーフスはそうとは言えない。僅差の試合を幾度か落とし、驚異的な連勝記録も途絶えた。

ここでは、今季のチーフスの接戦での不安定な戦いぶりを振り返ってみる。

2025年シーズンのチーフスの1スコアゲーム

今季のチーフスの1スコア差でのゲームは以下の通りだ。

WEEK対戦相手結果
1チャージャーズ敗戦、27-21
2イーグルス敗戦、20-17
5ジャガーズ敗戦、31-28

2025年シーズンのチーフスの1スコアゲームの結果

今週6日(月)のマンデーナイトでの敗戦により、チーフスは今季の接戦(1スコアゲーム)での戦績が0勝3敗となった。過去2年間で17連勝していた時に見せた強さは消え去り、攻撃・守備・スペシャルチームの三要素すべてに不安定さが見えている。

開幕戦のロサンゼルス・チャージャーズ戦から第5週のジャクソンビル・ジャガーズ戦まで、今季のチーフスの1スコアゲームにおける戦績を振り返る。

WEEK 1:vs チャージャーズ

チーフスが2024年に接戦で見せた強さは驚異的だったが、全てのことには終わりが来る。チーフスは2025年シーズン開幕戦では、チャージャーズに27-21で敗れた。

これは2023年シーズン第17週のレイダース戦(20-14で敗北)以来、初となる1スコア差ゲームでの黒星だった。それ以降、8点差以内の試合では全てチーフスが全て勝利を収めていた。

今シーズン、チャージャーズがチーフスのAFC西地区支配に終止符を打とうとする中、QBジャスティン・ハーバートが318ヤードを記録する活躍でジム・ハーボー・ヘッドコーチ率いるチームは重要な勝利を挙げた。

WEEK 2:vs イーグルス

悲劇は続き、チーフスは第2週のフィラデルフィア・イーグルス戦で再び20-17と1スコア差の敗戦を喫した。

イーグルスのような強豪チームに負けるのは恥ずかしいことではない。それでも、マホームズが29回のパスを投げて成功はわずか16回、173ヤード獲得、1タッチダウン、1インターセプトという内容での敗戦はファンに不安感を感じさせた。

WEEK 5:vs ジャガーズ

チーフスは第1クォーター、ジャガーズ相手に早々に14点のリードを築き、脅威に対処する態勢が整っているように見えた。

しかしそのリードはQBトレバー・ローレンスの連続スコアの前に崩れ去った。ジャクソンビルの司令塔は第4クォーター終盤、よろめき、もたつき、地面に倒れる度、彼は立ち上がり、スペースを見つけ、誰にも気づかれずにエンドゾーンへ滑り込んだ。このタッチダウンが決勝点となった。

ジャガーズは圧倒的優位と見られていた相手を31-28で下す歴史的な勝利を飾った。ジャガーズがチーフスに勝利したのは2009年以来のことだ。

原文:Chiefs record in one-score games: Kansas City's struggles in close games continue in loss to Jaguars
翻訳・編集:石山修二(スポーティングニュース日本版編集部)

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David Suggs

David Suggs is a content producer at The Sporting News. A long-suffering Everton, Wizards and Commanders fan, he has learned to get used to losing over the years. In his free time, he enjoys skateboarding (poorly), listening to the likes of Stevie Wonder, Marvin Gaye and D’Angelo, and penning short journal entries.

石山修二 Shuji Ishiyama

スポーティングニュース日本版アシスタントエディター。生まれも育ちも東京。幼い頃、王貞治に魅せられたのがスポーツに興味を持ったきっかけ。大学在学時に交換留学でアメリカ生活を経験し、すっかりフットボールファンに。大学卒業後、アメリカンフットボール専門誌で企画立案・取材・執筆・撮影・編集・広告営業まで多方面に携わり、最終的には副編集長を務めた。98年長野五輪でボランティア参加。以降は、PR会社勤務・フリーランスとして外資系企業を中心に企業や団体のPR活動をサポートする一方で、現職を含めたライティングも継続中。学生時代の運動経験は弓道。現在は趣味のランニングで1シーズンに数度フルマラソンに出場し、サブ4達成。