スーパーボウル55のMVP候補穴馬9人。最有力対抗馬のタイリーク・ヒルから大穴のスコット・ミラーまで

Bill Bender

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現地時間2月7日に行われるスーパーボウル55の最大の見どころは、史上最高のクォーターバック(以下QB)対決である。カンザスシティ・チーフスのパトリック・マホームズとタンパベイ・バッカニアーズのトム・ブレイディだ。

マホームズは昨年のスーパーボウルMVP受賞者だ。チーフスはその試合でサンフランシスコ・49ersを31対20のスコアで下した。ブレイディに至っては、スーパーボウルMVPを今までのキャリア通算で4回受賞している。これは歴代最多記録である。
今年のスーパーボウルMVP受賞者レースの大本命はもちろんマホームズ(-115) とブレイディ(+200)の2人である。さらに特筆すべきことは、過去54回を数えるス―パーボウルのうち30回はQBがMVP受賞者に選ばれている。

そうではあるが、我々はいつも思いもかけない穴馬が出現することを期待している。2000年以来、4人のディフェンス選手と4人のレシーバーがこの賞を受賞していることも忘れてはいけないだろう。

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注目するべき穴馬スーパーボウルMVP候補者たち

 

タイリーク・ヒル、ワイドレシーバー(WR)、 チーフス (+1000)  

ヒルがQB以外の対抗馬としては最有力であることは、両チームが前回対戦した試合でこのレシーバーが挙げた数字を見ると明らかだ。ヒルはその試合でキャッチを13回、269ヤードを獲得し、3個のタッチダウンを挙げた。それぞれのヤード数は20,44, そして75だ。ヒルのオッズはチームメイトのトラビス・ケルシー(+1000)と同じであるが、この試合に登場するすべてのパス・キャッチャーの中でもヒルはもっとも驚くべき派手なプレイを見せる選手だ。そのことはヒルをMVPに近づけるかもしれない。昨年のスーパーボウルでは、ヒルは9回のキャッチと105ヤードを獲得している。

 

レナード・フォーネット、ランニングバック(RB)、 バッカニアーズ (+1200) 

ランニングバックがMVPを最後に受賞したのはスーパーボウル32のテレル・デービスである。従って、この予想は厳しいものになる。フォーネットには今まで以上の活躍が求められるが、もしバッカニアーズがチーフスのボール支配時間を短く抑えることができると、その可能性は広がるだろう。バッカニアーズのプレーオフ3試合合計で、フォーネットは211ランニング・ヤード、102レシービング・ヤード、そして3個のタッチダウンを挙げている。

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マイク・エバンス、ワイドレシーバー(WR)、 バッカニアーズ (+2800)  

穴馬リストの中ではもっとも価値が高い選択肢かもしれない。エバンスはレギュラーシーズンでのチーフス戦で2回得点しているうえ、プレーオフのニューオーリンズ・セインツ戦とグリーンベイ・パッカーズ戦でもタッチダウンを挙げている。エバンスはブレイディの危険なパスを受けるターゲットとしては最高の選手なのだ。もしエバンスが試合を決めるようなタッチダウン・パスをキャッチし、100ヤード以上を獲得するようなことになれば、エバンスがMVPを受賞することもあり得る。

 

タイラン・マシュー、 セイフティ (S)、 チーフス (+4000)  

マシューはディフェンス選手の中では最高のオッズを持っている。それはマシューの大学時代にまで遡ることができる試合の流れを変えるようなプレイの数々が勲章になっているからである。レギュラーシーズンでは6個のインターセプトを挙げ、そのひとつはプレーオフ・ディビジョナル・ラウンドでのクリーブランド・ブラウンズ戦で奪ったものだ。MVPを受賞するチャンスを得るには、1試合内で複数のインターセプトが必要になるだろうが、マシューは常にそれが狙える位置にいる。

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ダレル・ウィリアムズ、 ランニングバック(RB)、  チーフス (+5000)  

ランニングバックの話題に触れると、昨年のスーパーボウルではダミアン・ウィリアムズがMVPを受賞してもおかしくはなかった。ただ、マホームズと同じ攻撃陣にいるということで難しくなるだけだ。ダレル・ウィリアムズはプレーオフではチーフスで一番のラッシャーだ。だがMVPの対象になるには多くのヤードと複数のタッチダウンが必要になるだろう。クライド・エドワーズ・ヒレアーとそれをどれだけ分かち合うことができるか? レビヨン・ベルも参加してくるだろうか? かなり厳しい予想になる。

 

メコール・ハードマン、ワイドレシーバー(WR)、 チーフス(+5000)  

ハードマンはヒルの穴馬バージョンだ。どれだけボールに触るかがカギになるだろう。チーフスはスピード系の選手にやや穴があり、ハードマンのリターン・ゲームでの価値はプラスになる。かつてスーパーボウル31でデズモンド・ハワード(パッカーズ)がスペシャルチームとしてMVPを受賞したことを覚えているだろうか?ハードマンが同じチャンスを得ることは起こらないかもしれないが、それでもハードマンは試合の流れを変えるビッグ・プレイを演出できる数少ない選手の1人だ。

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ジェイソン・ピエール・ポール、ディフェンシブ・エンド(DE)、バッカニアーズ(+6600)  

チームメイトであるシャキール・バレット(+5000)の方がオッズは良いし、それは無理からぬことのようだ。ピエール・ポールはそれでもNFCチャンピオンシップのパッカーズ戦で2個のサックを奪うパフォーマンスを見せつけた。エリック・フィッシャーをアキレス腱の故障で欠くチーフスはバッカニアーズのディフェンシブ・エンドを食い止めることが難しくなった。ピエール・ポールはスーパーボウル46で当時在籍していたニューヨーク・ジャイアンツがブレイディとニューイングランド・ペイトリオッツを破った試合で、2つのタックルを決め、2つのパスを防ぐなど、大きな貢献をした。ピエール・ポールは複数のサックを決めるパフォーマンスとターンオーバーを作れるか? それは不可能ではない。

 

デビン・ホワイト、ラインバッカー (LB)、バッカニアーズ(+6600)  

ホワイトはチームメイトであるラボンテ・デービッド(+10000)よりオッズが良いが、それはタックル数(140)を積み上げる能力とサックの数(レギュラーシーズンで9個)のためである。ホワイトはこの試合で10個以上のタックルを決めるのは容易であろうし、もしバッカニアーズがターンオーバーをいくつか獲得することがあれば、そおときはホワイトが絡んでいるだろう。過去にスーパーボウルMVPを受賞した4人のディフェンス選手のうち、3人がラインバッカーだった。

 

スコット・ミラー、ワイドレシーバー(WR)、バッカニアーズ(+10000)  

ジュリアン・エデルマンがスーパーボウル53でMVPを受賞したときのことを覚えているだろうか? ブレイディはその試合でエデルマンをよく使い、またこのレシーバーは好プレイを連発した。ミラーはそれほど使われていないが、今シーズンAFC西地区のチームとの対戦ではベストの結果を出している。ミラーはNFCチャンピオンシップの試合でも、大舞台で活躍できることを証明している。

(翻訳:角谷剛)

Senior Writer

Bill Bender

Bill Bender is the 2025 president of the Football Writers Association of America. He graduated from Ohio University in 2002 and started at The Sporting News as a fantasy football writer in 2007. He has covered the College Football Playoff, NBA Finals and World Series for SN. Bender enjoys story-telling, awesomely-bad 80s movies and coaching youth sports.