ペイサーズがやってのけた。
インディアナ・ペイサーズは、2000年以来となるNBAファイナル進出を果たし、オクラホマシティ・サンダーと対戦する。
ここまでの快進撃は見事だった。ファーストラウンドでヤニス・アデトクンボ率いるバックスを下し、セミファイナルでは64勝を挙げたキャバリアーズを撃破。さらに、ニックスには2年連続で勝利した。
第6戦の勝利後、カンファレンスファイナルのMVPが発表されると、一部では驚きの声が上がった。ペイサーズのベストプレーヤーと見なされているタイリース・ハリバートンが受賞を逃したのだ。
なぜハリバートンは東決勝でMVPを受賞できなかったのか?
SNSでは、「なぜハリバートンではなくシアカムなのか」と疑問の声が広がった。
両者ともシリーズを通じて素晴らしいパフォーマンスを見せ、ペイサーズがNBAファイナルに進出するうえでそれぞれが貢献していた。
シアカムは、勝利した3試合で30得点超を記録しており、その中には、第2戦のマディソン・スクエア・ガーデンで39得点をマークした試合も含まれている。
この試合は、第1戦での歴史的な逆転勝利のあとだけに、非常に重要な意味を持っていた。
PASCAL SIAKAM DROPS A PLAYOFF-CAREER HIGH 39 POINTS 🔥
— NBA (@NBA) May 24, 2025
PACERS TAKE 2-0 EAST FINALS LEAD 📈👀
6 straight road playoff wins for Indiana! pic.twitter.com/3X2F5ZaGkw
シアカムはシリーズを通して非常に効率的なプレーを披露し、フィールドゴール成功率が50%を下回ったのはわずか2試合だった。
ハリバートンは平均21.0得点、10.5アシスト、6.0リバウンド、2.5スティールと、オールラウンドに活躍。一方、シアカムの平均は24.8得点、5.0リバウンド、1.3スティールだったため、数字だけを見るとシアカムにMVPを奪われたと感じる人がいても不思議ではない。
第5戦での低調なパフォーマンスが評価を下げた可能性はあるが、それ以外の試合では圧巻の活躍を見せた。
第1戦では、同点に追いつくショットを決めたことが、シリーズを制した最大の要因だったと言ってもいい。
WHAT A SHOT BY TYRESE HALIBURTON 🤯🤯🤯 https://t.co/8wEwdkeRwZ pic.twitter.com/s497GwRWi9
— NBA (@NBA) May 22, 2025
2勝1敗とリードして迎えた第4戦では、ハリバートンが爆発。32得点、12リバウンド、15アシスト、4スティールを記録し、ターンオーバーはゼロという歴史的なパフォーマンスを見せた。
このシリーズで、ハリバートンは4試合で14得点&11アシスト以上をマークしている。
両者とも調子の悪い試合はあったが、ハリバートンは4試合でプラスマイナスがプラス。マイナスだった2試合も、それぞれ「-1」「-2」と僅差だった。
MVP投票結果は僅差で、シアカムが5票、ハリバートンが4票を獲得した。
ただ、選手たちがこれを巡って不満を言い合うことはないだろう。今はもっと大きな目標があるからだ。それでも、ハリバートンは内心「なぜ自分ではなかったのか」と考えているに違いない。
NBAファイナル第1戦は日本時間6月6日に『NBA Rakuten』と『WOWOW』にて放送予定となっている。ペイサーズは再びアウェイでの先勝を目指す。
原文:Why didn't Tyrese Haliburton win ECF MVP? Pascal Siakam wins award over Pacers' franchise guard
抄訳:佐藤瑞紀(スポーティングニュース日本版)