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タイリース・ハリバートンがNBAファイナル第1戦の決勝ショットでクラッチ・レジェンドの名声をさらに高める

David Suggs

佐藤瑞紀 Mizuki Sato

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2025年のNBAファイナル第1戦は、サンダーのシェイ・ギルジャス・アレクサンダー(SGA)と、ペイサーズのタイリース・ハリバートンによって展開が左右される試合になることは最初から明らかだった。

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そしてその通り、両者は見応えのあるプレイを披露し、試合は潮の流れのように揺れ動いた。SGAは30本中14本のフィールドゴールを沈め、ゲーム最多の38得点を挙げてオクラホマシティ・サンダーの猛攻を牽引した。

それでも、最終的に試合を決めたのはハリバートンだった。彼はまたしてもマジックのように「幸運のウサギの足」をポケットから取り出し、残り0.3秒で値千金のジャンプショットを沈め、それが勝敗を決定づけた。ペイサーズが111対110で第1戦を制したのだ。

ハリバートンのNBAファイナル第1戦の決勝ショット

ハリバートンは、第1戦の終了間際に自身のプレイオフ決勝ショットコレクションにまた一つ作品を加えた。

時計の針が「0.00」へと近づく中、センターラインを越えて「獲物」へ狙いすました。マッチアップしていたのは、堅守で知られるケイソン・ウォレス。

ハリバートンはアークの外周をスラロームのように滑り抜け、3ポイントラインを少し内側に入ったところでジャンプ――ウォレスの伸びきった腕を跳び越えるように放ったボールは、リングの周囲を跳ねてからネットを揺らした。

このショットが、ハリバートンのこの夜の14得点のうちの最後の2点だった。彼はこのプレイオフ中ほどの爆発力は見せなかったものの、このショットは勝敗を決定づけるには十分だった。そしてなにより、彼の「クラッチタイム最強の男」としての評判をさらに確固たるものにした。

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ハリバートンのクラッチショット

今回の一撃はミッドレンジからだった。ニックス戦での決勝ショットも似たような距離からだった。もっとも、ニックス戦でのショットは意図的というより祈りのようなものだった。キャバリアーズ戦では、ロングレンジから神頼みの3ポイントを沈めている。そして、バックス戦のシリーズ決着ショットは、元最優秀守備選手ヤニス・アデトクンボを打ち破ってのレイアップショットだった。

どんな状況であれ、ペイサーズに1本欲しい時の最適解はハリバートンだ。数字もそれを証明している。今回の決勝ショットによって、2024-2025シーズンにおける試合残り2分以内での同点・逆転シュート成功率は15本中13本で成功率86.6%に達した。

さらに、高度な分析指標でも、ハリバートンのクラッチスコアによる勝率貢献値(Win Probability Added)は、これまでのプレイオフで史上最高。他の選手たちは比べ物にならない。

試合後、ハリバートンはこう語った。

「バスケって楽しいよね。勝つのって、やっぱり最高だよ。」

このプレイオフで、ペイサーズはその勝つ楽しさを存分に味わっている。その中心にいるのが、間違いなくタイリース・ハリバートンだ。

原文:Tyrese Haliburton game-winner: Pacers star adds to clutch legend with last-second jumper in Game 1 vs. Thunder
抄訳:佐藤瑞紀(スポーティングニュース日本版)


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David Suggs

David Suggs is a content producer at The Sporting News. A long-suffering Everton, Wizards and Commanders fan, he has learned to get used to losing over the years. In his free time, he enjoys skateboarding (poorly), listening to the likes of Stevie Wonder, Marvin Gaye and D’Angelo, and penning short journal entries.

佐藤瑞紀 Mizuki Sato

京都府生まれ、立命館大学卒。The Sporting Newsのアシスタントエディター。大学在学中は、ファッションに携わり、Levi'sやセレクトショップでスタッフとしてキャリアをスタート。大学卒業後に上京し、ファッションとカルチャーを結びつけた記事を執筆。バスケ未経験ながら、2015年にカリーのプレーに魅了され、NBA観戦が大好きになる。